平手友梨奈の悲劇を支えた 長濱ねると欅坂46メンバーたち

こじらぶ ライター
更新日:2020-02-12 19:56
投稿日:2020-02-11 06:00

平手16歳の誕生日前日に起きた握手会襲撃事件

 特に17年の欅共和国では、笑顔いっぱいで、欅坂46のエースらしくMCや曲紹介でもハツラツと話す平手の姿がある。

 しかし、実はこの直前、平手の身に悲しい事件が起きていた。‪以前の記事「14歳の平手が欅坂46お見立て会で語ったアイドルとしての決意」でも触れたが、平手の16歳の誕生日前日に握手会襲撃事件があったのだ。

 ‪握手会の彼女のレーンで、発煙筒を放ち彼女を襲撃しようとした男が取り押さえられ、ナイフを持っていたことから銃刀法違反の現行犯で逮捕された。当時24歳のその男は「思い描くイメージが崩れるのが許せなかった。イメージを守りたくて刺して殺そうと思った」と殺意ある襲撃だった旨を供述している。

 しかし運営は、物理的には発煙筒が焚かれたのみでメンバーに外傷が無かったため、安全を確認後、その事件当日に握手会を再開。翌日も同じ会場で握手会を開催している。‬

 平手自身はこの襲撃以後、恐怖から握手会に立てなくなった。10代の少女にとってそれは当然のことのはずだが、「サボり」「やる気がない」との叩きにまで遭い続けることになってしまった。

 そのような恐ろしい事件や理不尽な目に遭いながらも、平手は「欅共和国2017」成功のため、素晴らしいパフォーマンスと笑顔を見せていた。しかし、翌8月の欅坂46の全国ツアーやアイドルフェスでは立っているのがやっとというほど著しくパフォーマンスを落としたり、途中退席、一公演丸ごと欠席などの不調が続いた。

 それでも同年8月30日の欅坂46全国ツアー千秋楽では、いまだにファンが映像化を熱望するほど衝撃的な平手ソロ「自分の棺」と「不協和音」からなるダブルアンコールを含む圧巻のパフォーマンスを見せた。

 当時、平手の状況は「体調不良」とのみ発表されていた。その頃の平手について長濱は「BUBKA」(17年12月号)のインタビューでこう語っている。

「平手はすごく優しい子なんです。だから自分がみんなに迷惑をかけないようにって思って閉ざしちゃうことが多くて。でも平手はみんなにとって妹で、メンバーはみんな平手の心が閉じないように、たくさん話していました」

 ところが長濱はというと、ツアー中自身の悩みを平手にたくさん聞いてもらっていたという。

「私、頼っちゃうんですよね。平手は優しいし、頼りがいがあるから。平手に話を聞いてもらって、すごい楽になりました」

 心身不調の平手の力になりたいと話すメンバーが多くいる中、平手に頼った長濱とそれに応えた平手にインタビュアーも驚かされていた。

不器用な平手だからこそ助けたい

 また長濱は平手がそのツアー中、長濱に似ているキャラクターグッズを励ましの意味を込めてなのか、彼女にプレゼント袋を別で用意して渡してくれたことも告白。

「本当にそういう優しさがあるし、人の弱さを分かる心も持っていて。たとえば、悩んでいるコの、横にそっと座ってあげているのも見たことがあります。不器用かもしれないけど、そんな平手だからこそ、みんな助けたいって思うんです」と語った。

 また「BLT」(18年3月号)でも長濱は、

「めちゃくちゃ好きなんですよ。平手のことが。本当に優しいので。ツアーでは、パフォーマンスができないとメンバーに迷惑をかけるからって思っていたって言うんです。そんなふうに、いつもメンバーとグループのことを考えていたんですよね。だから、『そこまで考えなくていいよ、もっと頼っていいんだよ』って思うんですけど、それは平手のことが好きだからこそ」

 と、精神的に不安定になってしまった平手への変わらぬ強い想いを述べていた。

 思いがけない困難に遭いながら、メンバーと支え合い欅坂46でできる表現を高めようとし続けた平手。次回も平手と長濱のてちねる絆の物語と欅坂46さらなる試練との闘いについてお伝えする。

※自身発案の欅坂46&けやき坂46からなる“欅共和国”を大成功させた平手(欅坂46「欅共和国2017」から)
こじらぶ
記事一覧
ライター
STARTO ENTERTAINMENT、秋元康系女性アイドル、ローカル、地下アイドル等数々の現場を経験。Xでもご意見を募集しております。

エンタメ 新着一覧


『バチェラー6』第3話を正直レビュー! いまだ久次米さんのツボがわかりません。決め手は「LOVE」より「自然体」なのか? となると…
『バチェラー・ジャパン』シーズン6を、シリーズの大ファンである筆者が、正直にレビュー。今回は第3話です。村岡さん、河地さ...
中村未来 2025-06-13 06:00 エンタメ
黒谷友香、50歳目前で感じる“服選び”の変化「ファッションは失敗してもいい」ステキでいられるコツとは?
 高校在学中から雑誌のファッションモデルとして活動を開始し、俳優に転身後、ドラマ『はみだし刑事情熱系』『ハンチョウ〜神南...
望月ふみ 2025-06-13 06:00 エンタメ
「時代と寝た男」加納典明(18)俺が撮った山口百恵の写真こそが本当のエロス。篠山紀信も「やられた」と
【増田俊也 口述クロニクル】  写真家・加納典明氏(第18回)  小説、ノンフィクションの両ジャンルで活躍する作家・...
2025-06-12 17:03 エンタメ
幼稚舎ではなく中等部から慶応に入った芦田愛菜の賢すぎる選択…「マルモ」で多忙だった小学生時代
【あの有名人の意外な学歴】#6  芦田愛菜(女優/20歳)   ◇  ◇  ◇ 「芦田愛菜(20)がCM女王となっ...
2025-06-12 17:03 エンタメ
「おそ松さん」第2弾がAぇ! Group主演でスノ担大荒れ!「あんだけ成功してたのに」と恨み節
 2026年新春公開予定の実写映画「おそ松さん」第2弾(仮)に、STARTO ENTERTAINMENTの5人組アイドル...
2025-06-12 17:03 エンタメ
木村拓哉が"現CMキング"賀来賢人に迫る勢い 「三菱UFJ」で今年4社目…事務所の性加害問題から完全復活
 故・ジャニー喜多川氏の性加害問題で、一時期はCМが壊滅状態になった木村拓哉(52)の大逆襲が始まっている。  新しい...
2025-06-12 12:23 エンタメ
『バチェラー6』第2話 正直レビュー。劇的なデート、私たちはこれが見たかった! でも黒澤さんは恋してる?
『バチェラー・ジャパン』シーズン6を、シリーズの大ファンである筆者が、正直にレビュー。今回は第2話です。  前回、...
中村未来 2025-06-12 14:53 エンタメ
「あんぱん」嵩(北村匠海)まさかのスピード出世! …で、階級“乙幹”ってなに?
 厩舎で居眠りしてしまったものの、神野(奥野瑛太)に頼まれた島(横田栄司)の取り計らいで受験できた嵩(北村匠海)は、乙種...
桧山珠美 2025-06-16 16:27 エンタメ
北川景子が味わった二度の挫折 仕事の間にロケバス内の猛勉強で明治大商学部に合格した努力家
【あの有名人の意外な学歴】#5  北川景子(女優/38歳)   ◇  ◇  ◇ 「頭がいいのはもちろんだが、ものす...
2025-06-11 17:03 エンタメ
藤島ジュリー景子氏が「半生」語った話題の本で“語られなかった”核心部分と、今も苦しむジャニーズ被害者たちの人生
 旧ジャニーズ事務所「スマイルアップ」代表取締役の藤島ジュリー景子氏(58)が半生を語ったという本を出すことで話題になっ...
2025-06-11 17:03 エンタメ
田中圭“FC収入”事務所トップも退会者続出…急速なファン離れで永野芽郁よりも窮地に
 4月24日と5月8日発売の「週刊文春」で、永野芽郁(25)との不倫疑惑が報じられた田中圭(40)が窮地に追い込まれつつ...
2025-06-11 17:03 エンタメ
永野芽郁は不倫騒動から2カ月…「Netflixで復活計画」報道も巨額違約金返金へ“働きアリ状態”か
 永野芽郁(25)と田中圭(40)の不倫疑惑を「週刊文春」が報じてからおよそ2カ月。永野は、出演していた10社近くのCM...
2025-06-11 17:03 エンタメ
ミセス大森元貴と鎮西寿々歌、匂わせ投稿が話題だが…どこから“共通点”を特定する? 相手を許せないファン心理
 人気バンド「Mrs.GREEN APPLE」のボーカルでギターの大森元貴(28)と、アイドルグループ「FRUITS Z...
永野芽郁「キャスター」“静かにフェードアウト説”一蹴!主演映画も絶好調で“稼げる女優”の底力発揮
 民放テレビ局「JBN」の報道局を舞台にした社会派エンターテインメント・TBS日曜劇場『キャスター』が、6月15日にいよ...
2025-06-10 17:03 エンタメ
「こっちのけんと」の両親が「深イイ話」出演でも菅田将暉の親であることを明かさなかった深〜いワケ
 アーティストのこっちのけんと(28)、俳優の菅田将暉(32)、菅生新樹(25)の母である菅生好身さんと、父の新さんが、...
2025-06-10 17:03 エンタメ
山之内すず「玄米好き」アピールに意外な効果…入手困難には慣れっことトークであっけらかん
 モデルで女優の山之内すず(23)が6月8日放送の「アッコにおまかせ!」(TBS系)で行ったトークが、何とも時代背景を象...
2025-06-10 17:03 エンタメ