“SNSで20代を装い若い男に口説かれる” そんな映画を見ました

内藤みか 作家
更新日:2020-03-23 06:00
投稿日:2020-03-23 06:00

会いたい、でも会えない……

 話は戻って。映画のヒロイン(50代の大学教授)は20代のイケメンから何度も顔が見たい、会いたいと言われて困ってしまいます。

 なんとか電話までは許したものの、話している時に子どもが部屋に入ってきてピンチに陥ったり(このヒロイン、2人の子持ちなんです)。若い女を装うのは、なかなか大変そうです。

 そしてあんまり彼がしつこいので、しかたなく別の女の顔写真をアップして誤魔化すのですが、美人の画像にしちゃったものだから彼はますます燃え上がり、ヒロインが住んでいる街にまでアポなしでやってきちゃうのです。

 もちろんヒロインも彼を愛しく思っているし、抱きしめたい。でもああ、こちらは実は50代……。いったいどういうオチがつくのかと、ジリジリしながら映画に見入ってしまいました。

若い男と恋したい熟年女性たち

 映画館内では、私と同じくらいの年齢の女性の姿が目立ちました。以前、60代女性と20代男性の恋愛を描いた『デュラス 愛の最終章』を観た時もそうでしたが、結構高めの年齢層の女性が熱い目で映画を見つめていました。何歳になっても、若い男と焦がれるような恋愛がしたいですよね。私もそうですもん。でも残念ながら、マダムと恋をしたそうな若い男性の姿は見かけませんでした。

 実際、若い男性に熱くなるアラフォー、アラフィフ女性はかなり増えています。私に、「パート先で仲良くなった二十歳そこそこの学生バイトくん」との恋愛について相談してくる人もいます。

 でも、多くの女性は自爆していきます。なぜかというと、自分から積極的になりすぎるから。

 年上の女性からガンガン押してこられると、男性は萎縮してしまいます。上手に相手に追わせるように仕向けるのが上級者テク。映画のヒロインも男性を追いかけさせていましたし。

 それにしても面白かったのは、ヒロインの行動です。若い男性に惚れられているということが大きな自信となったのか、表情明るく、胸を張り、意気揚々と歩くようになったのです。

 そう、自分はまだまだいけるんだ!と思うと、レッドブルを飲んだ時のように元気になってしまうんですよね。でも、気分が一気に上がるということは、恋が終わった時には一気に下がる可能性があるということ。慎重に行動していきたいものですね。

内藤みか
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作家
著書80冊以上。大学時代に作家デビューし、一貫して年下男性との恋愛小説を書き綴る。ケータイ小説でも話題に。近年は電子媒体を中心に活動。著書に「あなたに抱かれたいだけなのに」など。イケメン評論家として、ホストや出張ホストなどにも詳しい。
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