平手友梨奈 長濱ねる“人生最後”の武道館 絆示す両手握り

こじらぶ ライター
更新日:2020-05-09 06:00
投稿日:2020-05-09 06:00

見切れ席で目撃された平手と長濱の絆

 武道館に話を戻そう。長濱“人生最後のライブ”千秋楽は、途中かなり体力を消耗していた平手が前を向きながら、正面の観客には見えない位置でひっそりと、後ろにいる長濱に両手を回して差し出した。

 長濱もそれを両手で握り返した。ステージを正面からは観賞できない“見切れ席(サイド席)”で、ステージを真横から見ていたごく一部の観客だけがそれに気が付いた。

 平手はグループ結成当初からの盟友・長濱との絆を確かめつつ、共に最後まで武道館公演を完遂するため、長濱からパワーをもらっていたのではないだろうか。

 長濱はデビュー当初のインタビューで、“歌って踊ってキャピキャピには憧れていない”ことや、平手と“チヤホヤされたくてアイドルになったわけではない”こと、“可愛いとか嫌なんだよね”と思っていること、そして“可愛いではなくすごいグループと言われたい”という理想像を深く話し合ったことを明かしていた(「BUBUKA」16年8月号より抜粋)。

 3周年の大阪公演は平手があえて構成に関わらずスタッフに任せた結果、3周年のお祝いと長濱の送別の意味合いを兼ねて欅坂46としては珍しく、“歌って踊ってキャピキャピ”した面が多分にあった。

武道館公演で証明した理想の欅坂46

 欅坂46として初の大切な武道館公演に、平手は並々ならぬ情熱を持って構成に全面的に関わった。長濱“人生最後のライブ”であることは分かっていただろうが、そんな長濱を“チヤホヤ”することなく、他のどんなグループも絶対成し得ないような、圧巻のステージを見せた。

 間違いなく、“これこそが欅坂46だ”と堂々と観客に見せつけることができた“すごい”ライブだった。

 欅坂46は、グループ結成当初の平手と長濱の描いた理想のグループ像に十分達していることを、この武道館公演で証明して見せた。

~セットリスト~
1.危なっかしい計画
・Overture
2.避雷針
3.大人は信じてくれない
4.月曜日の朝、スカートを切られた
5.エキセントリック
6.I'm out
7.Nobody
8.二人セゾン
・MC
・ボディ・シルエット・パフォーマンス
9.キミガイナイ
10.もう森へ帰ろうか?
11.君をもう探さない
12.東京タワーはどこから見える?
13.Student Dance
・ダンストラック
14.語るなら未来を…
15.風に吹かれても
16.アンビバレント
《アンコール(5月12日公演のみ)》
・黒い羊

こじらぶ
記事一覧
ライター
STARTO ENTERTAINMENT、秋元康系女性アイドル、ローカル、地下アイドル等数々の現場を経験。Xでもご意見を募集しております。

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


国分太一活動休止で消えた「TOKIO再集結」の光…木村拓哉に見せていた別の顔
 6月20日、複数のコンプライアンス違反があったとして、TOKIOの国分太一(50)が無期限の芸能活動休止を表明した。出...
こじらぶ 2025-06-25 07:50 エンタメ
大泉洋こそ“真のモテ男”じゃないか?「かくかくしかじか」の圧倒的な存在感に新たな一面を見た
  先日、いろんな意味で話題の映画「かくかくしかじか」を鑑賞してまいりました。「東京タラレバ娘」や「海月姫」などのヒット...
「あんぱん」のぶ、“落とし前”の付け方はそれでいいのか。次郎役の中島歩はあまりにも素晴らしかった
 終戦から5か月が経ち、国民学校ではGHQの指導のもと軍国主義教育からの転換が図られる。のぶ(今田美桜)は病気が一向に回...
桧山珠美 2025-07-01 17:39 エンタメ
『バチェラー6』第8話(最終話)を正直レビュー! ラスト予想、当たった人いるの? 制作サイドにまんまと騙されました
『バチェラー・ジャパン』シーズン6を、シリーズの大ファンである筆者が、正直にレビュー。今回は第8話。本編最終回です。小田...
中村未来 2025-07-25 15:23 エンタメ
曽田陵介、FANTASTICS佐藤大樹と“縁”に驚き「青春時代の人が隣にいた!」甘酸っぱい中学生の頃
 2019年に俳優デビューをきっかけにドラマ、映画、舞台とさまざまな作品に出演。そして先ごろ放送を終了した『いつか、ヒー...
望月ふみ 2025-06-23 07:00 エンタメ
【募集】2025春ドラマの感想は? 面白かった&ガッカリを教えて!『対岸の家事』『最後から二番目の恋』etc
 コクハクでは2025年春ドラマを対象としたアンケートを実施します。4月よりスタートした春ドラマ、「面白かった」作品や「...
72歳、ザ・ぼんち里見まさとに“若い女子”が熱狂。イケジジブームが来るか? 老害にならずモテる大人の魅力
 去る5月17日フジテレビ系で放送された結成16年以上の漫才師による大会『THE SECOND~漫才トーナメント~・グラ...
「あんぱん」ここがヘンだよ、戦争パート。のぶが夫に駆け寄らないのはなぜだ?
 次郎(中島歩)からの便りに顔を輝かせるのぶ(今田美桜)だったが、それは海軍病院からだった。のぶが不安な気持ちで病室に入...
桧山珠美 2025-06-21 12:55 エンタメ
『バチェラー6』第7話を正直レビュー!石森さんの“事実発覚”に全視聴者が驚いた…。辻󠄀本さんの高度な会話テクにも注目
『バチェラー・ジャパン』シーズン6を、シリーズの大ファンである筆者が、正直にレビュー。第7話は、クアラルンプールへ久次米...
中村未来 2025-06-21 06:00 エンタメ
『バチェラー6』第6話を正直レビュー!小田美夢の“あまりにあざとい”テクニック。キス連発は最初から決めてた?
『バチェラー・ジャパン』シーズン6を、シリーズの大ファンである筆者が、正直にレビュー。今回は第6話。前回のラストで、早朝...
中村未来 2025-06-20 06:00 エンタメ
「あんぱん」清(二宮和也)は出る出る詐欺じゃなくて一安心。岩男とリンはやっぱり“チリンの鈴”だった
 銃撃された岩男(濱尾ノリタカ)は、嵩(北村匠海)にリンはよくやったと言って息絶える。八木(妻夫木聡)は、リンは親のかた...
桧山珠美 2025-06-19 17:28 エンタメ
『バチェラー6』第5話を正直レビュー。自然体の笑顔をやっと見れた。で、なんで突然キスした?
『バチェラー・ジャパン』シーズン6を、シリーズの大ファンである筆者が、正直にレビュー。今回は第5話。もう折り返しなんて早...
中村未来 2025-06-19 06:00 エンタメ
令和ロマンくるま、吉本退所でも絶好調の今。もう一度「M-1」優勝を狙ってみてはどうか
 4月末で吉本興業との契約を終了した令和ロマン高比良くるま。一時期活動休止していたが、5月末には復帰。現在、精力的に活動...
帽子田 2025-06-19 06:00 エンタメ
『バチェラー6』第4話を正直レビュー。石森さんまさかの本命? みんな久次米さんの魅力をもっと伝えて~!
『バチェラー・ジャパン』シーズン6を、シリーズの大ファンである筆者が、正直にレビュー。今回は第4話。ホワイトローズを受け...
中村未来 2025-06-18 06:00 エンタメ
奥平大兼、世間とのギャップに戸惑い「僕のプライベートを見たら驚くと思う」悩んだときの考え方は?
 長澤まさみさんと共演した映画『MOTHER マザー』でのデビューに始まり、映画やドラマで常に心に残る芝居を見せている奥...
望月ふみ 2025-06-18 06:00 エンタメ
田中圭ショックか?木梨憲武、玉木宏ら「夫婦円満」をアピールするイケメンたち。向井理も丸くなった
 サントリー「角瓶」のCMが新しくなりましたね。「♪ウィスキーがお好きでしょ」の歌をバックに、バーテンダーの井川遥と客の...