違和感は強まるばかり…夫の不自然な態度に妻が発した言葉

並木まき ライター・エディター
更新日:2020-09-24 16:18
投稿日:2020-08-25 06:00

浮気疑惑だけでこんなに苦しいの?

「ちょっとお風呂してくるね。疲れちゃってたら、先に寝室に行って寝ててね」

 陽介と離れてひとりで考え事をしたい咲子は、陽介からの返事を待たずに、早々にリビングを立ち去る。

(今日は本当に奇妙なことばかり起こるなぁ……。白い手紙といい、お義母さんからの電話、それに陽介は変なこと言い出すし……)

 今日起きたことをひとつひとつ思い出しながら、咲子はモヤモヤした頭を少しでもスッキリさせたくて、バスタブに頭ごと潜る。

 このバスルームも、咲子が気に入っている空間で、自然に調和する白色を基調に、シンプルながらも落ち着く造りにこだわった。

 バスルームの天井からは、やさしい灯りが咲子を照らす。

(はぁ〜っ。夫の浮気疑惑が浮上するだけで、妻ってこんなにしんどいんだなぁ。

 しばらく陽介の様子を見ようと思っていたけれど、こんなにしんどいなら、早く白黒はっきりつけたほうがいいのかなぁ)

 答えの出ない悩みに、咲子はいったん頭を切り替えようと、気に入っているバススクラブに手を伸ばした。

妻の一言に夫は顔色を変えた

 入浴を終え、リビングに戻ってくると陽介の姿はない。

(こっちはいろいろ考えてしんどいっていう時に、陽介は呑気でいいわよね!

 私になんにもバレていないとでも思っているのかなぁ)

 すでに咲子の頭の中では、夫の浮気疑惑から、直感的な確信に変わりつつあり、いつも通りに生活を送っている夫の様子に苛立ちさえ覚えるようになっていた。

「とりあえず、私も今日は早めに寝るかな」

 独り言をつぶやくと、咲子は夫がいる階上の寝室へと向かった。

 ガチャッ……。寝室のドアを開けると、スマホをいじっている陽介が顔を上げた。

「お。風呂上がったの?」

 そのとき−−。咲子の中で、衝動的に、自分でも予想もしていなかった言葉が口をついた。

「あのさ、陽介。単刀直入に聞くけど、私に言えないことしているんじゃない?

 今なら怒らないから、ちょっと話してもらえるかな……」

 咲子の言葉を聞いた陽介の顔色が一瞬で変わった。その顔には困惑と焦りが混じり、これまでに見たこともないような不可解な表情を浮かべた夫の姿があった−−。

 咲子は、夫から白い封筒の真相を聞き出せるのか!?

 いよいよ次回、最終回に続きます。

【取材協力】
富田不動産株式会社
千葉県市川市大野町2-232
TEL:047-338-1351/FAX:047-338-6408
HP:http://www.tomitafudosan.jp/

株式会社岡村工務店
東京都江戸川区瑞江2-21-5
TEL:03-3679-5582/FAX:03-3679-5574
URL:http://www.yoi-sumai.com

【並木まきオンラインサロン】スマホ時間で毎日を楽しく!

 コクハク内の並木まき公式オンラインサロン「#まきコク」では、現在新規メンバーを募集中。

 自宅でライタースキルの資格が取得でき、大好評の「オンラインライター講座」、悩める妻をサポートする「集まれ!毒義母の森~ヨメノミカタプロジェクト~」など多彩なコンテンツ。

 いつものスマホ時間を使って自分磨きしてみませんか?

サロンの詳細はこちら→

並木まき
記事一覧
ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
Instagram公式HP

日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

ラブ 新着一覧


私たちが事実婚を選んだ3つの理由 デメリットも忘れないで
 婚姻届を提出せずに、夫婦と同じような関係で生活を送る「事実婚」。内縁関係とも言われますね。女性なら、結婚して籍を入れる...
恋バナ調査隊 2023-01-27 06:00 ラブ
ATMにされてない? ママ活男子のおねだりに必殺返しワザ3選
 パパ活の逆ヴァージョンであるママ活という言葉が生まれて数年が経ちました。  それ以降、マッチングアプリではお金目当て...
内藤みか 2023-01-26 06:00 ラブ
連チャン最優先!? ギャンブル好き彼氏の激ヤバエピ&上手に付き合う法
 どんなにイケメンで魅力的な彼氏でも、ギャンブル好きだとわかった時点でドン引きしてしまう女性も多いでしょう。今回は、ギャ...
恋バナ調査隊 2023-01-26 06:00 ラブ
友達を好きになったら…告白で関係を壊したくない人の注意点
 今まで恋愛感情がなかった異性の友人に対して、ひょんなことで「自分はあいつが好きなんだ」と気づいてしまった……なんてこと...
若林杏樹 2023-01-25 06:00 ラブ
ガソリン残量は盲点!男が見ている意外な“浮気バレ”ポイント
「結婚する前にちょっとだけ遊んでおきたい……」「一人でも多くの男性からモテたい」なんて願望があり、浮気に興味がある女性も...
恋バナ調査隊 2023-01-25 06:00 ラブ
夫婦のセックスレス問題 解消されれば離婚は回避できるのか
 本連載やSNSで長年のセックスレスについて発信している私ですが、たまにこんなことを聞かれます。 「旦那さんとセックス...
豆木メイ 2023-01-24 06:00 ラブ
既婚の女友達が漏らす旦那の愚痴!結婚は本当に墓場なのか?
「結婚に希望を感じない」、「結婚は人生の墓場だ」。今、未婚世代で結婚をネガティブに捉える人が増えているという。周りの既婚...
ミクニシオリ 2023-01-24 06:00 ラブ
未婚・傷心の友達に結婚報告する際の注意点&伝え方のコツ
 結婚が決まったらやることの一つが、周囲の友人への結婚報告ですよね。ですが、友達の中には今まで未婚同士で励まし合ってきた...
恋バナ調査隊 2023-01-23 06:00 ラブ
愛を確かめ合った後こそ抜かるな!男性がドン引きしたピロートーク集
 身体を重ね、愛を確かめ合ったあとに繰り広げられるピロートーク。気持ちが高まっているため、女性も本音や本性が出やすいシー...
恋バナ調査隊 2023-01-22 06:00 ラブ
更年期の私に夜の営みをグイグイと…50代交際男性への恨み節
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2023-01-21 06:00 ラブ
「夜もガンガン励みます」恋人を自分色に染めたい50男の野望
「冷酷と激情のあいだvol.126〜女性編〜」では、恋人・ヒトシさん(仮名)が強引に自分の好みを押し付けてくることに不満...
並木まき 2023-01-21 06:00 ラブ
アプリで惨敗なら…勉強をしながら年下彼氏をゲットする方法
「年下彼氏が欲しいけど、どこに行けばいいの?」と悩んでいる女性は実はかなり多いのです。  マッチングアプリではなかなか...
内藤みか 2023-01-19 06:00 ラブ
もう一度あの頃に戻りたい…夫婦の“再構築”を成功させる方法
 夫との冷え切った毎日に「夫婦関係を再構築したい」と感じている人は多いかもしれませんね。でも、夫婦とはとても難しいもの。...
恋バナ調査隊 2023-01-19 06:00 ラブ
いい男に出会いたい! 良縁に恵まれるためにやるべきことは?
 学生時代は自然にいろんな人と出会えますが、社会人になると合コンなり飲み会に積極的に出かけて「出会うための行動」をしない...
若林杏樹 2023-01-18 06:00 ラブ
天国から地獄にズドーン…婚約中の彼に浮気されたらどうすりゃいい?
 大好きな彼にプロポーズされてから結婚するまでの「婚約中」は、幸せでいっぱいなはず。でも中には、幸せ絶頂期の婚約中に浮気...
恋バナ調査隊 2023-01-18 06:00 ラブ
夫婦円満のキラキラアカウントに嫌悪する私、どう対処する?
 ちょっとしたすき間時間があると、Twitterを見てしまう。最新の情報はインスタグラムで手に入れる。現代では当たり前に...
豆木メイ 2023-01-17 06:00 ラブ