世界が広がった…夫一筋の専業主婦が“裏垢”にハマった理由

大泉りか 作家・コラムニスト
更新日:2020-09-02 18:00
投稿日:2020-09-02 18:00

10歳年上の男性とオフパコ

 産後、ほとんど手を掛けることのなかった外見を磨き、自信を取り戻したともみさんは、自らの裏アカウントを通して知り合った、10歳年上の男性とデートをすることに。

「裏垢界隈って、20代の男性が多いんですが、もともと年上好きなのがあって、オジサンと出会いたいと思って。その人を選んだのは、ちゃんとツイッターで知り合った女性と実際に出会ってそう、活動していそうな人だったから。文章とかツイートである程度は判別できますよね」

 出会ったその日にホテルに行き、オフパコ(=セックス)をしたというともみさん。裏垢男性とのセックス自体は、決して悪くなかったものの、やはり夫とのセックスのほうがいいと再確認をしたといいます。しかし、心境の変化が生まれたのは、裏垢で活動を始めて3カ月ほど経った時のことでした。

女性として求められたかった

「大好きな人が出来ちゃったんです。もともと裏垢女性でも、『いろんな人とやりたい』って方と、『たったひとりに出会いたい』って方がいて、わたしはあくまでも、自分のしたいセックスをしようと始めたので、夫に代わるオンリーワンが欲しいっていう気持ちはなかったはずなんです。けど、趣味や話が合う人と出会って、すごく好きになってしまった。もしも、その時点で彼もわたしにハマっていたら泥沼だったかもですが、ある日を境に、彼からは連絡がこなくなってしまいました」

 ほろ苦い思いを抱きつつも、次のステップに進もうと考えたともみさん。まずは出会いの場をツイッターから、出会い系アプリへと変更することに。

「ツイッターは顔も出せないような事情のある方、訳ありの方が多いんですよね。だから、ダイレクトメールでやり取りをする中で、顔を見せ合って、性癖も聞いてってしていくのが、疲れるところがあって。でも出会い系アプリは、最初から顔も出てるし、そもそも、社交的で健康的で健全な男性が多い。ツイッターが陰なら、出会い系アプリは陽ですね。

 それに、裏アカではセクレポっていうのをする人が多いんですが、わたしもそういうことを出来るならしたいなって思ったんです。けど、フォロワーの方とセックスすると、さすがにセクレポはしにくくて。皆さん、いい方だったので……」

 そうやって多くの男性と体を重ねていくうちに、だんだんと『自分はどういうセックスがしたい』のかがはっきりと出来上がってきたといいます。

「『いろんな人としたい』というよりも『好みの人としたい』と思うようになりました。具体的には、性格・性欲・性癖・精力・体力が理想的な人。それで、『今度はこんなことをしたい』と一緒に追求してくれる人がいいなって思って。なので、最初のやり取りで『4時間で4回戦できますか』って聞くんです。

 さらっと『大丈夫だよ』って言ってくれる人ならひとまず安心。あとは好きな体位も聞きますね。若い子とか経験の少ない方、M寄りの方は『騎乗位』っていいがちです。Sっ気の強い人はバックだし、経験の多い人は、寝バックが好き。あとは、『オナニーで射精してる動画を送って』って頼みます。そうすれば、巨根か絶倫か遅漏かってだいたいわかるので」

大泉りか
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作家・コラムニスト
ライトノベルや官能を執筆するほか、セックスと女の生き方や、男性向けの「モテ」をレクチャーするコラムを多く手掛ける。新刊は「女子会で教わる人生を変える恋愛講座」(大和書房)。著書多数。趣味は映画(映画館で年間100本以上)、海外旅行。愛犬と暮らして14年目の犬飼い。X

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