「これはいけないこと」注意しているのに笑う子どもの心理

小阪有花 子どもの心スペシャリスト
更新日:2020-09-11 06:00
投稿日:2020-09-11 06:00
 子どもって、これをやったらダメだっていうことをわかっていても、あえてイタズラして親の気を引こうとすることありますよね。それが危険なことや人に迷惑をかけることであれば、親としてはしっかり叱っておかなくては!と思うもの。
 それなのに、なぜか強めに叱っても子どもはニヤニヤ笑っている……。理解し難い子どもの行動に、言ってることが伝わらない? もしかしてバカにしてるの? そんな不安がよぎります。今回はそんな子どもの心理についてお答えします。

かまって欲しいからわざと気を引かせようとしている訳じゃない

 叱られても怖くないから、ニヤニヤ笑っている。構ってほしいから、叱られても笑っている――。

 その可能性もゼロではありませんが、こうした子どもの行動は、怒っている親の姿を見て「もう怒らないで。ほら笑って」と笑顔を誘い出し、その場を終わらせようとする子どもながらの知恵だと私は考えます。

 ニヤニヤしながら聞いている姿を見ると「この子、人の話を聞いてるのかしら?」と不安になったり、笑っている姿に負けてこちらも釣られて笑ってしまい、もういいか……なんてこともあったと思います。

 そう、話が逸れるように子どもが考えた、注意をかわす術なのです。

「笑っていて欲しい」というメッセージ

 注意したことは届いてないの?と思うかもしれませんが、そんなことはありません。

 怒っている大人に対して「怒らないで」と直接言えない代わりに、許してもらおうとする子どもなりの方法なのです。

 子どもはお母さんの笑った顔が大好きなので、笑ってもらうためのはどうしたらいい?と考えます。

 とはいえ、注意しなくてはいけない時は、しっかりち伝えることも親の役目。心を鬼にして、笑っても何も変わらないとう事実を淡々と伝えることも大切です。

子どもの周りをとりまく環境の見直しを

 ひょっとすると、怒られても笑っていたら許してくれる大人が、周りにいるのかもしれません。

 その場合、周りにも協力をお願いし、その方法は通用しないこと、そして本来怒られていた理由と改善点を伝えるよう協力してもらいましょう。

 大人が一貫性のある行動をとることで、子どもは笑っても解決しないということを学ぶことができます。

子育てに必要なのは忍耐と信じる心

 保育園で働いていると、同じことを何回言ってもなかなか変わらないので、これで大丈夫なのかな?と感じる瞬間は日常茶飯事でした。

 伝わっているのか不安で少し大きな声をあげてしまい、子どもが泣いてしまったこともありましたが、今思えば「泣いている=反省している」というわけではなかったと思います。

 大切なことを伝えたあとには、「信じてるから」と言って終わらせること。子どもは何度伝えてもわからず、あの手この手で逃れようとしてきますが、それもまた成長だと認めながら、思いが届いていることを信じ、何度も諦めずに伝えてみてください。

 小さい頃は自分の欲求を抑えることも難しいので、できるようになるまでの過程だと思いながら見守ってあげてくださいね。

小阪有花
記事一覧
子どもの心スペシャリスト
保育コンサルタント。アイドル時代の旧芸名は小阪由佳。「ミスマガジン2004」グランプリで芸能界デビュー。09年に引退後、保育園の先生を経て現職に。チャイルドカウンセラー、幼児食インストラクター、ベビーシッター、家族療法カウンセラーなどの資格を持つ。
XInstagram

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


【動物&飼い主ほっこり漫画】第109回「院内大掃除! ワイパーを狙う名ハンター」
【連載第109回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽの...
算数のテストで「スケジュール管理ができない病」の原因が判明!そして忘れられない15000
 踊り子として全国各地の舞台に立つ新井見枝香さんの“こじらせ”エッセーです。いつでも、いついつまでも何かしら悩みは尽きな...
ああ、勘違い。「チャッピーって浮気相手だろ!?」なわけあるかーい! 流行語で赤っ恥LINE3選
 2025年も残すところあとわずか。年末恒例の「流行語大賞」も話題になっていますよね! しかし、次々に生まれる新しい言葉...
1年お疲れ様!年末年始は「スナック」に行ってみて。ストレス解消の全部があると言えるワケ
 みなさんは、”仕事の話をしなくてもいい同性の先輩”ってどのくらいいますか?  たぶん大人になればなるほど、「いる...
猫とコタツに勝るものある? 私の年末年始“最高の過ごし方”6つのケース。彼氏ナシでも幸せすぎ
 世の中は“帰省”や“旅行”や“初詣デート”で盛り上がっているけれど、気づけば年末年始の予定はゼロ。でも、「予定がない=...
正直、お年玉をあげたくな~い! 節約女の「うまい逃げ方」9選。こんなご時世だもの…許してね
 新年が近づき、そろそろ「お年玉」を意識し始めた人もいるでしょう。大人となった今、どうにかお年玉をあげずに済ませたい場面...
2026年の抱負は「ママ友への復讐です」私の“人に言えない”来年の目標6選!
「2026年はこんな年にしたい」と、すでに抱負や目標を持っている人もいるはず。ただ中には、人には言えない内容もあるでしょ...
早く会いたいニャン♡ “にゃんたま”君、ママをお店の前で待ってるの?
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「お受験」界隈で赤っ恥!港区女性との会話が噛み合わない…庶民ママが後悔する“無知すぎた”一言
「みーちゃんも試験うけて高級なおりこうさん学校いくよ」――保育園年長の娘が突然の“お受験宣言”。庶民的な家庭に生まれ、高...
「大人を論破した!」子どもの困った“反抗期”エピソード6選。超理論に頭がイタイ…
 思春期の子どもが、何かにつけ反抗的な態度を取る「反抗期」。そういうものだと頭では理解していても、親にとってはつらいもの...
息子の手紙にホロリ…大掃除で“発見した”意外なもの5選。なのに夫が隠したカードで大喧嘩!
 これから年末の大掃除をしようとしている方! もしかしたら、見覚えのない謎アイテムやパートナーの隠し事を発見するかもしれ...
えぇ…「長男は4万円ね」義実家の“ヤバすぎ金銭感覚”LINE3つ。金ズルにされてない?
 年末年始やお盆の帰省シーズン。久々の再会を楽しみにしている人がいる一方、頭を抱えがちなのが帰省にかかる「お金問題」です...
しなやかな神の魅力…“にゃんたま”のヒミツはお手入れと恋のパワー♡
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
ゲッ…私が“老化を実感”した6つの瞬間。「顔が汚れてるよ」ってシミだから!
 アラフォーになると「歳をとったなぁ…」としみじみ感じる瞬間があるでしょう。 今回はそんな“老化を実感した話”をご紹介!...
時を戻したい~!2025年「最大に後悔してること」6選。父の最期に会いたかった…
 今回のテーマは“2025年の最大のやらかし、後悔”です。「もう1度2025年をやり直したい」と話す6人の女性に、なにを...
母の優しさが沁みる…今すぐ“帰省したくなる”LINE3選。父「犬が言ってたよ」って代弁させるのズルい!
 もうすぐ年末年始。まとまった休みを取れるけど、「帰省するつもりはない」なんて人もいるでしょう。でも、もし親からこんなL...