花を贈られるのは迷惑? 受け取る女性の心理を花屋が考察

斑目茂美 開運花師
更新日:2020-10-07 06:00
投稿日:2020-10-07 06:00

花も男性もサヨナラはタイミングが大事です

 SNSやネットにて、お花が迷惑と思う女性の理由を調べてみると、大別して5つの理由がございました

1. 花が枯れて汚い
2. 毎日が忙しくて花の世話までできない
3. 花よりほかのものが欲しい
4. 水が腐って臭くなる
5. 枯れた花を捨てることがかわいそう

 でございました。

 調べてみれば「そんなことか」と、ワタクシ拍子抜けでございます。別れようかどうしようかと迷っているうちに自分から捨てるのも気が引けて、結局ズルズル付き合ってしまった揚げ句、ほかの男性に気が向いて、気が付けばほっぽらかしの彼氏が大爆発……そんな感じに似ています。ほっぽらかしの彼氏にしてみたら、エライ迷惑なお話でございます。

 花も男性も、花瓶の中で腐って、散って、枯れてしまう前に「今まで楽しかった! ありがとね~サヨナラ!」と、ご挨拶してキレイにお片付けするに限ります。ここはサッパリしたほうが、花も男性も美しい記憶が残る、と思うのは、ワタクシだけではないように思われます。

 もちろん個人差はございますが、ワタクシのようなお花屋さんが劣化してサヨナラしようと思う花は、おそらくアナタが思う状態よりもずっと早い段階で処分してしまうのでございます。

 理由は当然、売ったお花に責任を持たなければならないからでございます。栽培農家さんやお花屋さんも、手間をかけたお花たちは花束や器に刺さったアレンジメントなどに姿を変えて、一番美しい状態でアナタのもとへ届けられます。

 アナタのもとに届けられたお花を、正直アナタがどう処置しようとアナタの自由。花束のラッピングをほどくことなく、いただいた状態のまま飾るもよし。あるいは、枯れるまで1日でも長くお花をお世話するもよし。すべてはアナタの心の赴くままであれば、花を扱うその方法はどんなものでもいいようにワタクシは思うのでございます。

 アナタがストレスを感じてまでお世話をすること自体、花自身も「私そんなつもりないんだけど……」と、思ってるんだろうな~なんてワタクシ感じてしまうのでございます。

花は悪い気を吸ってアナタの代わりに死んでいくのです(写真:浅野光寿)
花は悪い気を吸ってアナタの代わりに死んでいくのです (写真:浅野光寿)

 お花屋さんの大事なお仕事の中で、「花の手入れ」というお仕事がございます。桶の水を替えたり、花殻やしおれた葉を除去したりと、お客様にお引渡しするお花のコンディションを整えるという作業は、とても大事でございます。

 1日でも花の延命日数が増えるようにと入荷した花にさまざまな薬剤を使ったり、花の種類にあった水揚げ方法を模索したりと、化学実験に近いことをしたりしている花屋さんも世の中にはたくさんおります。

 お花屋さんだけではなく、栽培農家の方でも同じ思いで出荷前に手間をかける方が多いのも、お花の最後の行先の中で最大公約数である「お花好きなお客様」が、1日でも長くお花と共に暮らせるようにと願うからなのでございます。

美しい人は人の気持ちに敏感

 ですが、これも考え方ではございますが、花の長期の世話に労力を使うより、短期間だけれど花が最も美しい時間だけを愛しみ、自分のできる範囲のお世話の中で短い命に感謝する、という美意識の方がいてもアリかなと、ワタクシ思うところでございます。なにより、「なぜアナタがお花をプレゼントされたのか」を敏感にどう感じるか、のほうが重要。

 男性が女性にお花をあげる心理は、以前に「なぜ男性は女性に花をプレゼントする?男性心理を花屋が考察」でご説明させていただきましたが、プレゼントしてくれた方の気持ちがどれだけ花に込められているかを感じられない鈍感な女性であることのほうが、お花のお世話が上手にできないことよりも、よほど問題のような気が致します。

 まずは、プレゼントをいただいた時の嬉しい気持ちをいつまでも大事に思うこと。プレゼントする方は、花の中にアナタを見ているのです。そして、命懸けで美しい姿を見せてくれた花に感謝。また、部屋の中で早く枯れる花は良い運気がアナタにやってくるために、アナタのお部屋の悪い気を代わりに吸って枯れていく、と申します。いわば、アナタの身代わり。

 腐った花をそのままにすることは運気を下げるだけでなく、花の立場で考えても、ほっぽらかしのままでは悲しいのでございます。腐って枯れきる前に、早い段階でサッパリ処分するにしても「楽しませていただきました。ありがとうね」の感謝の一言は、お花だけでなく何事においても大事かな~と、ワタクシ思うところでございます。

花はオイラの若さを保ってくれているのでござんす。byさぶ店長
花はオイラの若さを保ってくれているのでござんす。byさぶ店長

 前述した、勇気を振り絞ってご来店くださいました男性には、違う種類のお花を一本ずつラッピングさせていただき、ワンポイントアドバイス。

ワタクシ「お花を長持ちさせるには、毎日の水換えと茎の切り口を少しずつ切れば、水の吸い上げが良くなりますよ」

お客様「ぜひ、妻に伝えます。子供たちから渡せば、きっとみんなが喜んで楽しい夕食になると思います」

 アナタを思う誰かがくれた花が、アナタの心を暖かく癒してくれることを……遠いお空の向こうからお祈りしておりますよ~。

斑目茂美
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開運花師
半導体エンジニアを経て花業界に転身。イベント・ホテルなどの装飾も手がける生花店を営む傍ら、コンテストで優勝・入賞を重ね、雑誌・新聞等に作品を発表する。神奈川各所にて花教室を開催。障害者支援も花で実践。悩ましくも素敵なお客様を「花」で幸せへと導く道先案内人。ブサかわ猫店長「さぶ」ともに奮闘中。Facebookやってます。

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