惜しすぎて異議申立てせずにはいられない
今月7日に発売された欅坂46ベストアルバム「永遠より長い一瞬 ~あの頃、確かに存在した私たち~」が想像以上に傑作だった。だからこそ、とても惜しい。惜しすぎて異議申立てせずにはいられない。
何が惜しいのか。
・特典であるBlu-rayに収められたライブ映像集が素晴らしすぎるのにそれが全然周知されていない。
・そのライブ映像集に触れ各ライブの全編をフルサイズで見たいと思っても、発売されていない。
・ジャケット写真が迷走しすぎ。
大きくいってこの3点だ。
“ライブの欅坂46”は2枚では収まらない!
今作は「初回仕様限定盤 TYPE-A」〈2CD(30曲)+1Blu-ray(119分)〉、「初回仕様限定盤 TYPE-B」〈2CD(31曲)+1Blu-ray(67分)〉、「通常盤」〈CD only(17曲)〉の3形態が存在する。
まず今作のメインであるCDアルバムには、欅坂46全シングル9曲の他、過去のアルバム、カップリング曲の中から厳選された人気曲に加え、TYPE-AとTYPE-Bそれぞれに異なる未発表曲が収録されている。“楽曲の欅坂46”といわれただけあって名曲ぞろいでそこは文句の付けようがない。
問題はTYPE-AとTYPE-Bに特典として付けられているBlu-rayだ。TYPE-Aには1~3周年記念ライブの名シーンを集めた「欅坂46 ANNIVERSARY LIVE Director's Cut Collection」が、TYPE-Bには17年~19年に開催された全国アリーナツアーの名シーンを集めた「欅坂46 ARENA TOUR Director's Cut Collection」が収録されている。
これが、もの凄く、めちゃくちゃ良いのだ。ただ、最初にこの映像特典内容が発表された時は愕然とした。“楽曲の欅坂46”であると同時に“ライブの欅坂46”でもある彼女たちの数々の伝説的なライブが、良いとこ取りのダイジェストで無理矢理たった2つのBlu-rayに押し込まれるように感じられたからだ。
欅坂46は今月14日から改名し、櫻坂46に生まれ変わる。欅坂46名義で、各ライブ毎に全編フルサイズで映像作品化することは今後もうありませんと通達されたようなものだった。だが、何はともあれ完全お蔵入りを免れ、過去の名ライブの良いとこ取りダイジェストにありつくと、そこには私が大好きだった欅坂46が溢れていた(以下、そのネタバレになるが文字では伝わりきらない。読んで気になったら絶対買って見て欲しい)。
エモいの極み てちねるゆいちゃんず
TYPE-AのBlu-rayは1周年ライブ「サイレントマジョリティー」からスタート。センターの「15歳の平手ちゃん」はあどけないながらも今と変わらない鋭い眼光を放っている。
ユニット“てちねるゆいちゃんず”〈てち=平手友梨奈(19、今年1月脱退)、ねる=長濱ねる(22、19年7月卒業)、ゆいちゃんず=今泉佑唯(22、18年11月卒業)、小林由依(20)〉による「夕陽1/3」はエモいの極み。18年上半期写真集女王となる長濱は、加入した時からザ・アイドルでとにかく可愛かった。同じく王道アイドル路線の今泉は歌唱力と握手対応No.1だった。平手含め当時のトップ3がアイドルだった時間がビビットに甦る。
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