なぜ必要?クリスマス&お正月必須アイテム“松ぼっくり”の謎

斑目茂美 開運花師
更新日:2020-12-09 06:19
投稿日:2020-12-09 06:00

松ぼっくりって言ったっていろいろでござんす

 クリスマスのアドヴェント準備のため、11月になるとさまざまな種類の松ぼっくりが、雑貨屋さんやお花屋さんに登場してまいります。

 一口に「松ぼっくり」って言ったって、めちゃめちゃ種類がございますよ。やたら大きいのや小さいの、ホントにたくさんございます。

 松笠(通称:松ぼっくり)に混じって、杉や檜などの常緑樹の実も同じように扱われておりますが、これがまた強烈にカワイイ!

 恐竜の卵並に大きな「シダーローズ」。まるでバラの花のような杉の実は、ヒマラヤ杉の実のてっぺん部分に。

 しかし、なぜか地上に落ちる時にはバラバラになっちゃうのでございます。考えたら、あんなドデカイ実が頭の上にでも落ちてきたら、頭蓋骨がカチ割れちゃいますもの。そうでなきゃ、困りますわ。

 クリスマスといえば、常緑樹であるマツ科のご存知「モミの木」が主役。

 そもそも“常緑樹”とは、年間通して枯れることがなく青々とした緑を枝いっぱいにつけることから、永遠の命(エバーグリーン)の意味がございますし、実はモミの木の枝先は、どこを取っても「十字架」の形をしております。気がつきました?

 そしてもう一つ、クリスマスの主役のあのお方の誕生に大きく関わっているのも、「モミの木」なのでございます。

勇者のモミ

 処女でありながら、神の子を身ごもったアンビリバーブルな聖女マリア。

 ユダヤの支配者ヘロデ王は、妊婦マリアが身ごもった子が、“いずれ人々の救いの主イエス(新しい王)になる”という預言を恐れ、殺すことを画策。どこにいるかわからないイエスを殺すため、ベツレヘムに誕生した2歳未満の男の子を手当たりしだい虐殺します。

 それを知った身重のマリアと婚約者のヨセフは、エジプトへ逃亡。実は、“道中追われた二人を隠して、逃亡を助けた”と言われているのが、「モミの木」なのでございます。

 二人が隠れようとした時、「ここに隠れて!」と言わんばかりにモミの葉が体を覆い隠し、難を逃れることができ、無事にイエスキリストの誕生を迎えたと言うのです。そんなモミの木は、「勇者のモミ」と呼ばれ、キリストの誕生を祝うクリスマスには欠かせないものとなったのでございます。

 ですが、モミの木についている実は、同じマツ科でもコロンと落ちる松笠とは別物。ヒマラヤ杉同様、バラバラに分解して落ちてしまうのでございます。

 ゆえに、松笠はモミの実の代用品。だから、「勇者のモミ」の実の代わりに、クリスマスの飾りとして松笠が使われているのでございますのよ~。

斑目茂美
記事一覧
開運花師
半導体エンジニアを経て花業界に転身。イベント・ホテルなどの装飾も手がける生花店を営む傍ら、コンテストで優勝・入賞を重ね、雑誌・新聞等に作品を発表する。神奈川各所にて花教室を開催。障害者支援も花で実践。悩ましくも素敵なお客様を「花」で幸せへと導く道先案内人。ブサかわ猫店長「さぶ」ともに奮闘中。Facebookやってます。

ライフスタイル 新着一覧


「豆娘」って読める? ヒント:最近、空を飛んでるかも
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
『ルナルナ』の呪縛から早4年、そろそろ子どもも考えたい。もう一度入れたら“副産物”が…!
 生理管理アプリとして有名な『ルナルナ』ですが、さまざまな理由からアンインストールしていた筆者。そろそろ妊活も考えたいと...
2024-09-14 06:00 ライフスタイル
「コーヒー1杯も買えない!」キャッシュレス化に乗り切れない、現金派の叫び
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(64)。多忙な現役時代を経て、56歳...
滝川クリステルに「好きになれない」の声多数。バリキャリだけど同性ウケしないのはなぜ?
 フリーアナウンサーの滝川クリステル(46)の所属事務所が9日、夫の小泉進次郎元環境相(43)が自民党総裁選に出馬表明し...
ペッ!!他人の人脈を勝手に使うな~!「距離感バグってる人」がやりがちな5つの行動
 率直に聞きますが、みなさんの周りで「この人、なんか距離感バグってるな」って人いません?  今回はスナックのママ、...
暑すぎる夏…クール系入浴剤が気持ちいい~!疲れをお湯に流せる3選
 今年の夏は特に暑かった。本当…驚くほど暑すぎました。  毎日かき氷やアイスコーヒーを摂取していたので、身体の中は...
親不孝じゃないよ! 実家に帰省しない時の冴えた言い訳6選
 シルバーウィークが終わったら、もう年末年始はすぐそこ。長期休暇に帰省をする人は多いですよね。「実家でのびのびすごそ〜♡...
頭重感とは?MRIは異常なし、頭痛の“震源地”は肩こりだった!【薬剤師監修】今すぐできる改善法
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
懐かしの「アジャパー」ポーズを激写! お茶目な“たまたま”にほっこり
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
仏様のお供えは「花」とは限らない! もうすぐお彼岸、仏花にまつわるケンミンSHOW的な話
 ねこ店長「さぶ」率いる我がお花屋は、神奈川の仏事に手厚い土地柄の片田舎にあります。とりわけ、夏のお盆からお彼岸月の9月...
ロボット掃除機より優秀!? “激落ちくん”のお掃除スリッパが突き付けた我が家の床の現実
 話題のコスメや、広告でよく見かける化粧品や日用品。「webでよく見るあの商品、本当にイイの?」「買ってみたいけれど、口...
私の心が狭いのか? 甥っ子が放った「お金持ちだから好き」発言にモヤモヤした話
 あっという間に、9月ですね。早い! 夏休みの帰省で姪っ子や甥っ子に会った方も多いのでは。  筆者にも、5歳の甥っ子が...
テーブル下でこっそり放熱中…ステンレスで涼をとる賢い“たまたま”君
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
子どものいない祭り
 都会の喧騒の中で見つけた祭り。  そこにははしゃぐ子どもの姿はなかった。  たまにはいいかな、自分のためだ...
ほっこり癒し漫画/第81回「センセッ ジカンデスヨッ」
【連載第81回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
「鉄漿」って読める? ヒント:最古のメイク
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...