暑い夏の晩酌にさわやかな涼を
スーパーの魚介コーナーに並ぶタコは、真ダコと水ダコが一般的。真ダコはボイルされ、水ダコは生ダコとの表記で生の状態が多いです。
「生の水ダコは、真ダコより軟らかくて甘い。その特徴を生かしたのが、この一品です。スーパーの水ダコは、使いやすいように皮を剥いであることがありますが、生食ですから下処理は丁寧にやってくださいね」
水ダコの下処理は、大量の塩で水洗いしてぬめりを取るのが鉄則。ボウルに水を張って、塩でもみ洗いします。
「水ダコを洗っている間に鍋でお湯を沸かしておき、別のボウルに氷水を用意しておくと次の作業がスムーズです」
ぬめりが取れたタコを鍋に移してサッと茹で、氷水で締めるためです。
そこまでの下準備が済んだら、そぎ切りにして器に並べ、大葉とミョウガなどの薬味を盛ります。
見た目は和食の刺し身ですが、たっぷりの薬味がサラダ感覚の食感を生みます。麺つゆにポン酢を合わせるタレも、サッパリとしてgood。和風カルパッチョは暑い夏の晩酌に、さわやかな涼をもたらしてくれます。
材料
・水ダコ 30グラム
・塩 大量
・大葉 2枚
・ミョウガ 1本
・麺つゆ 大さじ1
・ポン酢 小さじ1
レシピ
(1)水ダコの足に皮があれば剥ぎ、ボウルに水を張って、大量の塩でもみ洗いしてぬめりを取る。1回ではぬめりが完全に取れないので、2、3回繰り返す。身がサラッとしたらOK
(2)1を沸騰した湯で5秒ほど茹でる
(3)2を取り出し、氷水で締めながら洗う。吸盤の中は雑菌がいるので念入りに
(4)3を取り出し、キッチンペーパーなどで水気を取る
「吸盤に水が残っていると、カルパッチョが水っぽくなり、揚げるときは油が跳ねます。吸盤の中もよく拭いてください」
(5)吸盤と身を切り離す
(6)5、6枚をそぎ切りにして器に並べる
(7)大葉とミョウガを千切りにして6に盛る
(8)濃縮タイプの麺つゆを希釈して、ポン酢と合わせ、6に回し掛ければ出来上がり
本日のダンツマ達人…村山正人さん
▽村山正人(むらやま・まさと)
焼き鳥屋やアジア料理店で修業し、この店へ。7年前に信号で出くわした外国人のモヒカンにしびれて開眼。両サイドは最愛の妻にカットしてもらい、中央部分は床屋で整える。料理を出すたびに「はい、どうぞー」ととにかく低姿勢。
▽あんぽんたん
「口が悪い」を自任するオーナー・マサと、親しみあふれる料理人マサが「簡単でウマい」をテーマにメニュー開発や食材探しに励む。料理は多くがワンコイン。ダブルマサの掛け合いが常連客をひきつけ、笑いが絶えない。東京都杉並区高円寺南4―49―1。
(日刊ゲンダイ2021年7月29日付記事を再編集)
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