「頭の悪い子どもがいると親は大変ね」
妻は、直接的にリュウタさんの子どもたちを面と向かって罵るわけではないけれど、リュウタさんが子どもから届いた写真を見せると「元奥さんに似たのか美人じゃなくてよかったよね。変な虫がつかないし！」と言い出したり、子どもたちの学校行事に行くと伝えると「頭の悪い子どもがいると親は大変ね」と侮辱ともとれる言葉を口にしたりすることもあるのだそう。
そんな妻と暮らしていくことが面倒になってしまい、離婚をしたいと考えているのだそうです。
「実は、すでに実家の両親には相談をしていて、母親は離婚をするほどのことでもないんじゃないかって言うんですけどね。
でも僕の気持ちが冷めてしまった以上、一緒に暮らすのはもう難しいですよ。
妻は、僕の元妻や子どもたちのことをよく思っていないというのは、この1年ちょっとでイヤってほど痛感しましたからね。娘たちのことを悪く言われるのもイヤですが、一度でも僕と結婚して家族だった元妻のことも、あからさまに悪く言う妻の態度に対しても嫌悪感があります。
それ以外に、妻に対して不満はないんですけど、娘たちのことをそういうふうに敵視する女性には、愛情だってとっく冷めてしまいました」
敏感に察した娘たち
結婚後、一度だけ娘たちに妻を会わせたことがあるそうで、そのときは食事をしながら世間話をして和やかなムードで終わったそうですが、あとから娘たちから「パパの新しい奥さん、目が笑ってなくて怖い」と言われたことも引っ掛かっているのだそうです。
「子どもって敏感ですからね。それ以降、妻と娘たちを会わせないようにしてきました。
今の僕が考えなくちゃいけないのは、あとはもう、どうやって早期かつ穏便に離婚をするかってことだけですね。
え？ 妻は離婚をしたがらないんじゃないかって？ そうかもしれないけれど、気持ちがない以上は、絶対にもう無理ですよ。ここまで嫌悪感を覚えた相手に、僕が再び愛情をもつとは思えません」
◇ ◇ ◇
恋人同士であれ、夫婦であれ、100%同じ価値観を有する男女は稀です。ましてや交際前の男女となれば、なおのことです。少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。
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