魚のように街を泳ぐ、おひとり様の特権 2022.12.18(日)

小原玲 動物写真家
更新日:2022-12-18 06:00
投稿日:2022-12-18 06:00
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナガの写真とともに、勉強に仕事に恋愛に、毎日をがんばる私たちの背中を押してくれる、きょうのシマエナガちゃんの“ひとこと”です。
僕も泳いでみたい(C)小原玲
僕も泳いでみたい (C)小原玲

 海外の俳優さんが東京を訪れた際に気に入ったところを聞かれて、「ひとりきりで食事ができる場所があること」と答えたそうだよ。

 中にいると分かりにくいけど、カップル文化のある欧米と比べても、確かに日本の都市部の暮らしっておひとり様にとって快適にできているみたい。

 ラーメンだって焼肉だって、ひとりで入店して文句を言われることは基本的にないし、カウンターのある寿司屋ならハードルは低いよね。どれも今となっては見慣れたシーンだし、都会の人の他人への無関心は美点でもある。

 ひとりでじっくり食事を楽しみたい時、それがすぐに叶えられるのはうれしい。

 誰かに手を引かれることなく、自分の好きな場所で好きなものを食べて、自由自在に魚のように都会の街を泳げるなんて、これも大人になった特権のひとつだと思うんだ。

小原玲
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動物写真家
1961年、東京都生まれ。茨城大人文学部卒。写真誌「フライデー」の専属カメラマンを経て報道写真家として国内外の雑誌での活動後、動物写真家に転身。近著に写真集「シマエナガちゃんの日々 - ぼくはここにいるよ -」(ワニブックス)や「Kiss!」(小学館)や「アザラシの赤ちゃん かわいいのヒミツ」(講談社)などがある。2021年11月、永眠。
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