更年期予防&若さを保つにはホルモンの一種「ビタミンD」【専門家監修】

コクハク編集部
更新日:2023-02-16 06:00
投稿日:2023-02-16 06:00

4. 漢方薬で体質改善を目指す!

 更年期はさまざまな不調を感じやすいものです。その不調は人によって違い、なかには日常生活に支障をきたしてしまう方もいるでしょう。

 その場合は、漢方で内側からアプローチするのもひとつの手段です。漢方薬は、更年期症状の原因となる、血流や自律神経、ホルモンバランスの乱れを整えることで、心身の不調の根本改善を得意としています。

 また、更年期によく起きるイライラや落ち込みなどの精神症状や腹痛、関節痛などの身体症状、ホットフラッシュやほてりなど血管に関する症状にも同時にアプローチし、改善することができます。

 漢方薬は自然の生薬の組み合わせで作られており、心とからだのバランスを回復させるため、さまざまな不調を訴える更年期女性に対してはとくに有効とされています。

 ここでは、【更年期の症状】に悩む女性におすすめの漢方薬をご紹介します。

<【更年期の症状】に悩む女性におすすめの漢方薬>

桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン):比較的体力があり、顔が赤くなりやすい方に向いています。更年期障害にあらわれるほてりやのぼせ、めまい、精神不安の他、打ち身、肩こり、にきびなどにも用いられます。

加味逍遙散(カミショウヨウサン):比較的体力がなく、疲れやすく肩こりしやすい方に向いています。月経異常や更年期障害など女性特有の症状の他、のぼせやイライラなどの精神的症状に用いられます。

 ただし、漢方薬を選ぶ際には、その人の状態や体質に合っているか、ということが重要です。その人の体質にうまく合っていない場合、効果を感じられないばかりではなく、場合によっては副作用が生じることもあります。

 どの漢方薬が自分に合うのかを見極めるためには、プロの力を借りるのがおすすめです。オンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。

 バランスの摂れた食事や運動などを毎日続けるのは苦手という方も、症状や体質に合った漢方薬を毎日飲むだけなので、手間なく気軽に継続できます。

5. ビタミンDの力で来たる更年期に備えよう!

「ビタミンDってすごい力があるんですね!」

 さえこさんは、とても感心したように頷いています。

「そうね。女性はとくに気をつけた方がいいわね。食べ物も限られているから、毎日の食事で気をつけたほうがいいわ。日光を浴びるのも役立つわよ」

「ありがとうございます。母にも、積極的にビタミンDを摂ること、すすめます!」

 そう言って、軽やかにサロンを後にしたさえこさん。

「ええ、また気になることがあったら、サロンへいらっしゃい」

★サロン「コクハク」のオーナー えりの

 顔と口調は若いものの、年齢不詳。タヌキか妖怪の噂も囁かれる謎めいた主人だが、ココロやカラダ、健康に関する知識はズバ抜けており、何気にハイスペック。ムスメ時代に苦労してるため、自分より“後輩”の女にはしあわせになって欲しいと願っている。愛称は、えりのボス。

(漫画/腹肉ツヤ子

  ◇  ◇  ◇

<この記事の監修者>

あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 山形ゆかり

 薬剤師。薬膳アドバイザー。フードコーディネーター。病院薬剤師として糖尿病患者の服薬指導中に食養生に着目。牛角・吉野家、薬膳レストランなど15社以上のメニュー開発を行う。現在は、「健康は食事から」をモットーに、漢方のプロとAIが適した漢方薬をお手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」でも情報発信をしている。

「あんしん漢方」(オンラインAI漢方)を詳しく見てみる

■YouTube「Medical Health CH」
コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

ビューティー 新着一覧


一晩に何度起きたら頻尿ですか?【医療従事者解説】頻尿のセルフチェック&トイレによる寝不足改善法
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
990円の“プチプラ化粧水”1本だけで10日間過ごしてみた。乳液&クリーム不使用で意外な結果が…
 話題のコスメや、広告でよく見かける化粧品や日用品。「webでよく見るあの商品、本当にイイの?」「買ってみたいけれど、口...
「妊活を始めたものの、なかなか授からない…」《男性不妊》って知ってる? 意外と多い“精索静脈瘤”の話
「妊活を始めたけど、なかなか授からない…」そんなとき、多くの女性が婦人科に行く。でもちょっと待って。実は不妊の約半数は「...
今夜もぐっしょり…寝室温度をめぐって夫と大喧嘩!【医療専門者監修】寝汗は更年期だけじゃない?
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
40代が「垢抜け顔」になれないワケは?【美容家が使って実感】激推し最新コスメ3品
“垢抜け顔”になりたいけど、思いどおりの仕上がりにならない…。そんなお悩みは、選ぶコスメで解決!  40代の時短美容家...
生理前に限らず些細なことでイライラ!【医療従事者監修】アラフォーが注意したいPMSではない意外な理由
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
春先の紫外線も乾燥も怖くない!【美容家厳選】アラフォーに激推ししたい“二刀流”UV対策
 春の陽気を感じる日も増えてきましたね。日差しが強くなってくると気になるのは、UV対策です。春夏は特に紫外線量が増えるた...
加齢で増えがちな「ほくろ」はシミと何が違う?【美容外科医が解説】電気メスで削ると? 保険適用の条件は?
 この連載では美容医療“若葉マーク”の方々に向けて、テッパンの不安や疑問を分かりやすく“一発回答”。今回はお悩みの多い「...
うさぎ舌リップってなんぞ? 40代でも挑戦できる作り方と色選びのコツ
 純欲メイクや白湯メイク、地雷メイクなど、これまでいろいろなメイクがトレンドに上がってきましたが、もっかSNSで話題なの...
寒暖差疲労の原因と対処法【医療従事者監修】季節の変わり目はイベントてんこ盛りで休めない…どうする?
 寒暖差が激しい季節は、いつもと同じように睡眠時間を確保したつもりでも、なんだか疲れてしまいがち。そんな「寒暖差疲労」を...
40代がやりがちなNGメイクとインナーカラー全8選。痛いおばさんは回避したい…
 アラサー・アラフォー女子は、メイクやヘアカラーというパーソナルなことですら、常に厳しい目線を向けられてしまうから大変で...
長財布はダサい&時代遅れとされる3つの理由。令和におすすめの財布は?
 最近、長財布を使っている人をあまり見かけなくなってきましたね。今でも長財布を愛用しているものの、「もしかしてダサい? ...
女性は30代以降、筋肉量が年間1%ずつ減!?【医療従事者監修】今すぐ試せる“ぽっこり下腹”引き締め術3選
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
【検証】メイクしたまま寝ると汚肌一直線?20代美容ライターが3日間オフなしで過ごしたら意外な結果に…
「メイクを落とさないと肌が荒れる」とはよくいったもの。メイクをしたまま寝ると毛穴に詰まった汚れや皮脂が酸化して、肌荒れや...
「美容医療」反対派と賛成派の意見。トライする前の参考にしたい
 いつの時代も、女性は美しくなりたいと思うもの。そして、今の時代、美容医療や美容整形がより手軽になり、挑戦する人も増えて...
更年期の“意外と知らない”基礎知識/更年期症状は遺伝する? 出産経験の有無は影響する?【医療従事者監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...