「時間は無限」だと思っていた学生時代 2023.4.23(日)

小原玲 動物写真家
更新日:2023-04-23 06:00
投稿日:2023-04-23 06:00
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナガの写真とともに、勉強に仕事に恋愛に、毎日をがんばる私たちの背中を押してくれる、きょうのシマエナガちゃんの“ひとこと”です。

 タイパって知ってる? タイムパフォーマンスの略なんだけど、今どきの若い人たちは効率的な時間の使い方を重視するみたい。合理的なんだね。

 誰にとっても時間は有限。それを早くから意識している世代なんだと思うんだけど、もう若者とは呼べない世代にとっても悩ましい……。限りある時間を「誰のために」使うかって問題。

 特に誰かのケアを担っている人たちは、自分の時間だったものが溶けていく感覚もあるんじゃないかな。たまたま時間がとれたとして、ソファーから立ち上がれない時もあるよね。読みたい本がどんどんと積みあがっていく。

 さかのぼって、お金はないけど時間と体力だけはあった学生時代。予定も決めずに出かけて、ふらっと入った本屋で長居したり、映画館で内容も知らない映画を見てみたり。気付いたら知らない誰かの部屋にいたり。無為に時間を過ごしていた頃を懐かしく思う。

 何が言いたいかっていうとさ、そういう記憶が目の前の現実から救ってくれることも時にはあると思うんだ。

小原玲
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動物写真家
1961年、東京都生まれ。茨城大人文学部卒。写真誌「フライデー」の専属カメラマンを経て報道写真家として国内外の雑誌での活動後、動物写真家に転身。近著に写真集「シマエナガちゃんの日々 - ぼくはここにいるよ -」(ワニブックス)や「Kiss!」(小学館)や「アザラシの赤ちゃん かわいいのヒミツ」(講談社)などがある。2021年11月、永眠。
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