傷んだ爪どーにかしたい!美爪ケアに実は漢方もおすすめ【専門家監修】

コクハク編集部
更新日:2023-03-23 06:00
投稿日:2023-03-23 06:00

4. 美爪の土台づくりには、漢方もおすすめ

 爪トラブルには、漢方でからだの内側からアプローチするのも有効です。爪トラブルの原因としては、爪への血流不足や乾燥、爪の主成分であるタンパク質(ケラチン)の不足、ホルモンバランスの乱れなどが考えられます。

 美しい爪を育てるためには、

・血流をよくして、爪に栄養を届ける
・胃腸の調子を改善し、タンパク質の吸収をよくする
・水分の循環をよくして爪の乾燥を防ぐ
・ホルモンバランスの乱れを整えて、加齢による爪トラブルを軽減する

 などの作用がある漢方薬を選びます。手指に栄養や酸素が届くことで、指先の肌などにもうるおいが届けられます。

 ここからは、爪のトラブルに悩む女性におすすめの漢方薬をご紹介します。

<【爪のトラブル】に悩む女性におすすめの漢方薬>

4-1. 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

 疲れやすく、からだが冷えやすい人に向いている漢方薬です。

「血(栄養)」を補って巡りをよくすることでからだに栄養やうるおいを届けます。また、生理痛や更年期障害に対してもよく用いられます。

4-2. 十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)

 貧血気味で、疲れている人に向いている漢方薬です。

 強度の疲労や出産などで不足した「気(エネルギー)」と「血(栄養)」を補って、爪などに栄養を届ける働きがあります。

4-3. 当帰飲子(とうきいんし)

 体力が中等度以下で冷え症の人に適した漢方薬です。「血(栄養)」を補って血流をよくすることにより効果を発揮。皮膚の乾燥やかゆみに使用され、爪がもろく割れやすい人に向いています。

 バランスのとれた食事や運動などを毎日続けるのは苦手という方でも、漢方薬は症状や体質に適したものを服用するだけなので、無理せず気軽に継続できますよ。

 ただし、漢方薬を選ぶときには体質や症状に合ったものを見極めなければなりません。合っていないと十分な効果が出ないだけでなく、副作用がおきることもあるので注意しましょう。

 漢方薬を購入する際は、できるだけ漢方に精通した医師、薬剤師にご相談ください。スマホで完結できるオンライン個別相談サービスも話題。漢方のプロがAIを駆使して、あなたにぴったりな漢方薬を提案してくれます。

 お手頃価格で不調を改善したいという方は、医薬品の漢方をチェックしてみてくださいね。

5. 爪トラブルを防いで爪美人になろう!

「えりのさん、爪のケアについて教えてくれてありがとうございました!」

 夏美さんは声を弾ませて、えりのボスにお礼を言いました。

「今日からさっそく、からだの外側・内側の両方から爪のケアを始めたいと思います」

「お役に立てたようで嬉しいわ。爪は毎日少しずつ伸びていくものだから、爪全体が生え変わるには3カ月~6カ月くらいの期間が必要よ。だから、継続的なケアがとっても大切なの」

「わかりました。気長にお手入れを続けますね。漢方薬も試してみたいと思います」

「ええ。気になることがあったら、またいつでもいらっしゃい」

 えりのボスは、笑顔で手を振って夏美さんを送り出します。ふと、夏美さんはえりのボスの指先に目を留めました。

「そういえば、えりのさんの爪って、とてもきれいですね!」

「あら。嬉しいわ」

「私もえりのさんみたいな美爪を目指します!」

 晴れやかに笑い合う、夏美さんとえりのボスなのでした。

★サロン「コクハク」のオーナー えりの

 顔と口調は若いものの、年齢不詳。タヌキか妖怪の噂も囁かれる謎めいた主人だが、ココロやカラダ、健康に関する知識はズバ抜けており、何気にハイスペック。ムスメ時代に苦労してるため、自分より“後輩”の女にはしあわせになって欲しいと願っている。愛称は、えりのボス。

(漫画/腹肉ツヤ子

  ◇  ◇  ◇

<この記事の監修者>

あんしん漢方薬剤師 竹田由子

 43、47歳で出産した2児のママ薬剤師。共立薬科大学(現・慶応大学)卒、臨床薬学専門。病院で10年以上医薬品情報室に従事し、医薬品に関する情報に精通。元漢方・生薬認定薬剤師。漢方を自身の月経痛や妊活にも活用してきた経験から「日常の不調はまず漢方」をモットーに体の不調を我慢する女性へ対し情報発信している。
 症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行う。

「あんしん漢方」を詳しく見てみる

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

ビューティー 新着一覧


女性の6割が悩む「生理前の便秘」痔やイライラ悪化の原因に? 放置せず試したい改善法4つ【医療従事者監修】
 生理前の便秘に悩む女性は、6割もいるといわれています。「でも生理が終われば治る」「便秘くらい、大したことはない」こんな...
流行りの「耳つぼジュエリーダイエット」信じていいの? 貼るだけで楽痩せできる噂の真相【医療従事者監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
【再現メイク】今田美桜になれるか!? 大人世代が3つのポイントを真似してみた。“への字眉”でぐっと近づく
 これまではキュートで華やかなイメージが強かった今田美桜さん。しかし今放送中のドラマ『あんぱん』では40代の役柄に挑戦し...
暑くて無理~! “ドライヤー”キャンセル界隈に捧ぐ、お風呂上りの汗だくを回避する6つの方法
 お風呂上がり、せっかくすっきりしたのにドライヤーをかけてるうちにまた汗だくに…。こんな経験、ありますよね。  髪...
30歳から「骨活」のススメ。将来の“寝たきり”リスクを防ぐため大切な3つの対策【医療従事者監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
健康診断でわからない「隠れ貧血」のリスク。 だるさ、イライラの原因は年齢以外にあり?【医療従事者監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
ブルドッグ顔におさらば! 3秒でできる若見え“メイク”テクニック。コンシーラー1本で激変するコツ【美容家解説】
 夏の疲れが、顔に出ていませんか? 鏡を見て、「なんだか不機嫌そう…」と感じるなら要注意! 年齢を重ねると、どうしても顔...
37℃の熱がダラダラ続くのなぜ? たかが微熱と放置しないで。日常に潜む「体温が上がる」生活習慣【医療従事者監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
えっ、納豆にタピオカも!? 実は“カロリーお化け”な食材4選。じゃあ、美容効果バツグンなおやつは?
 ダイエットの大敵といえば、「おいしい食べ物」ですよね。でも、完全に我慢するのは逆にストレス…。多くの人はできるだけ低カ...
汗が止まらない→頭痛や倦怠感の原因に。実はリスクだらけの多汗、自宅でできるセルフケア【医療従事者監修】
「服の汗染みが恥ずかしい」「毎日タオルが手放せない」こんな滝汗に悩んでいませんか? 汗はからだの正常な働きですが、多すぎ...
日焼け止めも日傘もめんどくさい! ズボラ女に捧ぐ夏の「美肌キープ」対策。高級コスメより大切なことって?【医療従事者監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
そのダイエット、骨格タイプに合ってないかもよ。診断別に“理想の痩せ方”がある? ナチュラルは全身運動が◎【医療従事者監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
女性は“脱水リスク”が高い理由。猛暑で「喉が渇いた」時にはもう遅いって知ってた?【医療従事者監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
髪の日焼け、忘れてない? 夏の紫外線対策とヘアケア方法をおさらいしましょ
 夏の強い紫外線が、肌だけでなく髪の毛にもダメージを与えるのをご存じですか? 毎日しっかりスキンケアしていても、髪がパサ...
ギリギリ…恥ずかしい“歯ぎしり”どうすればいいの~!? 睡眠不足や肩凝り、4つのリスクと対処法【医療従事者監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
実は損する? 2wayコスメは「のっぺり顔」の危険アリ。かしこい買い方を美容家が教えます
 美容でも、節約を心がけたい! けれど、もしもその節約術が「間違いだらけ」だったとしたら…?  時短美容家の並木まきが...