青色の花が流行中!「#卒業式サプライズ」を彩る花束の話

斑目茂美 開運花師
更新日:2024-03-06 06:00
投稿日:2024-03-06 06:00
 3月しょっぱなから全国的に卒業式シーズンに突入。テレビの情報番組ではSNSなどで「#卒業サプライズ」と称して卒業生や恋人、親たちへ花束を贈るシーンを発信する様子と紹介しておりました。

2024年の卒業式シーズンも青が人気です


 
 ここ数年、特にコロナ禍を経た若者たちの植物への関心度は急上昇! ワタクシのようなオバちゃん世代のヤング時代wの卒業式とはだいぶ様子が異なり、感謝の気持ちを花に変えた卒業サプライズはヒートアップしている様相…。

 卒業式シーズンは数日帰宅せず、お風呂にも入れない汚ギャルならぬ汚バチャン(もうこの言い回しが古いってw)と化すワタクシが、ムムムと思う傾向がございます。

 今回は“ムムム現象”がテーマ、「青春とはまさに青い春! 青い花の魔力」の解説です。

青い花の種類は少ないのです

 猫店長「さぶ」率いる我が愛すべきお花屋さんは、毎日のように高校生や大学生をはじめとした若い世代の男女が買いにやってきます。

 イマドキ学生は女子も男子も青に対する関心度が高い。そうなんです、とてもお好きなんです、青い花が。

 ところが自然界において青い花って、白や黄色に比べると少ないんですよね。高山植物や野辺に咲く花、品種改良された園芸品種などは多少見られますが、切り花として売られている種類は限定されます。

 青に限らず、寒色系に分類された花でさえ、赤やピンク、黄色系に比べると圧倒的に数が少ない。品種改良の成果でバラやカーネーションなど「青だ!」と言い張って売られている花も、「すまん! ワシには紫にしか見えんのじゃ」と心の中で思いながら、お売りしています。それぐらいノーマルな青は難しいのです。

 青が少ない理由は諸説ありますが、自然の森の中では青では目立たない。よって、子孫繁栄のために助けてもらわねばならない虫に無視されちゃうから~ともいわれています。

 そんななか、お花屋さんは「青系の仕上がりで」という花束のリクエストにお応えするべく、青いバルーンを入れたり、花を染色したりと試行錯誤しながら制作してまいります。

 ゆえに春の卒業式シーズンには多くのお花屋さんの手のひらは染色されて「真っ青」。綺麗なもんですw。

お悔やみの花だけにあらず

 以前、青いカレーを見たとき全く食欲をそそらない色味でビックリしましたが、オバちゃん世代のワタクシにとっては、青い花=お悔やみの花ぐらいにしか思っておりませんでした。

 ですが、青から水色、白へとグラデーションをつけながらの配色は、いつも顔を真っ赤にテンパって仕事をしているワタクシの心ですら鎮めてくれる不思議な色。青色のイメージは清潔や冷静、清楚だけでなく、平和や幸運など幸せなイメージを多く持ちます。

 花嫁が結婚式に身につける4つの幸せアイテム(something four)の中にも何か青いものですし、青いネモフィラが一面に咲き誇る有名な公園の風景は、空とネモフィラの青が溶け合って無限に続く自由を予感する幸せな光景…。

 多くの青い花の花言葉は前向きなものばかりです。青い花の筆頭株であるデルフィニウムは「あなたは幸福をふりまく」。どこまで素敵なんでしょ。

若者のニーズは自由で独創的!

 若者のリクエストを細かく伺い、青い花束を作っていくうちに「縁起悪くない?」の感想も、がらりと変わるから不思議なものです。

 とにかく若者のニーズはつまらない固定観念にとらわれず、自由で独創的。オバちゃんが無い脳みそをフル活用して作った花束も、悪くないw。むしろすごく良いwww。

 花束にバルーンやぬいぐるみを入れるだけでなく、思い出のグッズを忍ばせる、ラッピングにもこだわる、たくさんの花束で友人を装飾するなど、演出の入口はさまざまあって出口もさまざま。実にドラマチックです。

 デジタル世代の彼らが社会人になって立派に時代を担う頃、きっと世の中はガラリと変わるのだろうな、と良い予感しかしないのでございますのよ。

 ありがとう、若人よ! 思いつきもしない方法で、我々の老後も立派に支えてくれ!

 春の別れを彩る涙色の花束が、アナタに素敵な未来を運んでくれますことを…遠いお空の向こうからお祈りしておりますよ~。

斑目茂美
記事一覧
開運花師
半導体エンジニアを経て花業界に転身。イベント・ホテルなどの装飾も手がける生花店を営む傍ら、コンテストで優勝・入賞を重ね、雑誌・新聞等に作品を発表する。神奈川各所にて花教室を開催。障害者支援も花で実践。悩ましくも素敵なお客様を「花」で幸せへと導く道先案内人。ブサかわ猫店長「さぶ」ともに奮闘中。Facebookやってます。

ライフスタイル 新着一覧


義母からの過干渉が「上司より怖い…」30歳新妻を追い詰めた“凶器”のようなLINE
 私の友人ユリ(30歳・事務職)が結婚して半年。幸せいっぱいの新婚生活を想像していた彼女を待っていたのは、思わぬ“監視網...
やってもた! 買って後悔した“便利グッズと家電”無駄遣いエピソード。バナナケースってマジで何で買った?
 今日も日本中で便利グッズや便利家電が生み出されています。でも、中には便利なはずなのに使ってみると「絶対いらないわ…」と...
マイメロがちょこん♡ 100均の“ワッペン”で服がめちゃ可愛くなった! 芸能人もハマる、手芸が密かなブーム?
 もともと裁縫が好きで洋服や小物を作るのを趣味としていたのですが、引越しのタイミングでミシンを仕舞い込んでから、すっかり...
おばば軍団から聞いた不思議な話。植物のパワーって本当にある? 花屋おすすめの“魔除けになる”飾り方
 ワタクシはいわゆる「スピなお話」が「都市伝説」関連と合わせて大好物でございます。  仕事柄、葬祭や宗教関係の方々...
姑の「無事でよかった」にウルッ…。義母からの“心に染みた一言”4つ。「うちの宝よ」って照れくさいなあ!
“姑”と聞くと「うわぁ…」とマイナスなイメージが浮かぶ人もいるかもしれませんが、素敵な姑も存在するもの。そんな姑をもつ女...
猫さま「ただ受け止めよ…」風に身を任せる“にゃんたま”のありがた~い説法が聞こえる?
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
スター猫ににゃんたま総長まで。個性的なモフモフが大集合! 秋に愛でたい8連発♡
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 2025年8月にご紹介したもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかし...
中年の“集中力”はどこに消えた? 若い頃と「同じ脳じゃない」と気づいた私の小さな工夫
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
なんで全部マネするの?次男の妻が意味不明…悩む57歳義母が見つけた意外な突破口
 かつての嫁姑問題といえば「同居」や「家事」、「子育て」をめぐる衝突が定番でした。しかし令和の時代を迎え、別居が当たり前...
“イヤホン女子”は狙われる? 知っておきたい夜道のNG行動と自衛テクニック
 悲しいことに、女性をターゲットにした物騒な事件が続いています。日頃から防犯意識を高め、対策をしておきましょう。今回は特...
で、出た~! 絶対に謝らない奴らのお通りだ。友人・職場・恋人のトンデモエピ7連発。逆切れに納得いかない…
「明らかにあなたが悪いよね?」という場面でも、絶対に謝らない人、いますよね。素直に「ごめんね」の一言を言えば済む話なのに...
私だって一人になりたい! 家族は大切だけど…ママが「自分時間」を確保する工夫と伝え方6つ
 夫や家族と過ごす毎日は幸せいっぱいだけれど、たまには「ひとりになりたい」と感じることってありますよね。特に、小さな子供...
「味噌汁の味を覚えないのよ~」義母の“昭和な価値観”に苦しめられ…28歳新妻が取った静かな逆襲
 幸せなはずの新婚生活に影を落としたのは、姑からの「お嫁さんなんだから当然」という圧力と、夫の無関心だった――。令和の時...
猫のしっぽがピン! 誰を待ってるの? 幸せの黄色い花に映える“にゃんたま”見せて♡
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
ぼっち上等! 私が“ママ友”を作らないワケ6選「子どもの言葉で目が覚めて…」
 ママ友がいないことに焦りや不安を抱えている人もいるでしょう。でも「あえてママ友を作らない」という人もいるもの。そんなマ...
「美的GRAND」が大サービスすぎて大丈夫? 1,870円→15,233円相当の付録ってウソでしょ
 今回もなにやらすごそうな『美的GRAND 2025年秋号 通常版』。  本屋で雑誌を手に取ったときに付録の厚みに...