お風呂から出てもすぐに足先が冷えるのはなぜ?【専門家監修】温活で全身ポカポカにする秘訣とコツ

コクハク編集部
更新日:2025-01-30 06:00
投稿日:2025-01-30 06:00

3. これでポカポカ!ぐっすり眠れる方法3つ

 冷え症の人が手足の冷えに悩まされずにぐっすり眠るためには、以下の3つの方法を試してください。

3-1. 血行改善

 血行を改善するためには、からだを締めつけない衣服の着用がおすすめです。「頭寒足熱」になるよう下半身を厚着にして、上半身は首回り以外を比較的薄着にするのも効果的。喫煙は血液の循環を悪くするため、控えてください。

 入浴の際は、シャワーのみや短時間で熱めのお風呂に入るのはおすすめしません。38~40度のぬるめのお湯で、しっかり温まってください。ゆっくり浸かると、からだの中からじっくりと温まり血行も改善しますよ。

3-2. 筋肉量を増やす

 女性に冷え症の人が多いのは、筋肉量の少なさが原因だといわれています。1日30分以上は歩くようにしてください。全身の筋肉の7割以上が脚に集中しているので、下半身を動かすスクワットやストレッチをするのもおすすめです。適度な運動をすることで、自律神経のバランスを整える効果も期待できますよ。

3-3. 食生活の改善や薬の服用

 冷え症を改善するためには、ビタミンの摂取もおすすめです。卵黄やアーモンドに多く含まれるビタミンEは、末梢血管を拡張します。

 豚肉や大豆に多く含まれるビタミンB1は代謝を促進し、からだを動かすエネルギーを産出する栄養素。野菜や果物に含まれるビタミンCは、貧血予防となる鉄分の吸収を促進し、毛細血管の機能を保持します。

 普段の食事で、こういったビタミンを意識して摂ってください。食生活が偏りがちな人は、サプリメントの服用もおすすめです。

 また、定期的な運動や食生活の改善が難しい場合、体質からの根本改善を目指す漢方薬の服用もおすすめ。「からだを温める作用」「胃腸の働きをよくして熱をつくり出す作用」「血流を改善して熱を巡らせる作用」がある生薬を含む漢方薬を選んで服用してください。

冷え症対策におすすめの漢方薬

・当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう):からだを温め、熱をつくり出すことで冷えを改善します。しもやけや、冷えによる頭痛、腰痛、月経痛などの痛みの改善にも役立ちます。

・十全大補湯(じゅうぜんたいほとう):体力や栄養を補い、血流をよくすることで冷えを改善します。疲労倦怠感、貧血の改善にも役立ちます。

 漢方薬を試したいなら、スマホで気軽に専門家に相談できるオンライン個別相談もおすすめです。スマホで完結できるので、対面では話しづらいことも気軽に相談が可能。お手頃価格で不調を改善したい人は、医薬品の漢方薬をチェックしてみましょう。

4. 冷えを改善してぐっすり眠ろう!

「冷えの原因はいろいろあって、対処法もたくさんあるんですね」

「自分にできる対策から試してみて。効果が出れば、ぐっすり眠れるようになるはずよ」

「ありがとうございます。運動や食生活の改善は、冷えの解消だけじゃなくて美容にもよさそうなので、早速試してみます!」

「頑張ってね。また気になることがあったら、いつでもサロンへいらっしゃい」

 優しい表情でサロンを去っていくアカネさんを、えりのボスは笑顔で送り出しました。

★サロン「コクハク」のオーナー えりの

 顔と口調は若いものの、年齢不詳。タヌキか妖怪の噂も囁かれる謎めいた主人だが、ココロやカラダ、健康に関する知識はズバ抜けており、何気にハイスペック。ムスメ時代に苦労してるため、自分より“後輩”の女にはしあわせになって欲しいと願っている。愛称は、えりのボス。

(漫画/腹肉ツヤ子

  ◇  ◇  ◇

<この記事の監修者>

あんしん漢方薬剤師 中田 早苗(なかだ・さなえ)

 デトックス体質改善・腸活・膣ケアサポート薬剤師・認定運動支援薬剤師。病院薬剤師を経て漢方薬局にて従事。症状を根本改善するための漢方の啓発やアドバイスを行う。健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘルス-youtubeチャンネルでは、お薬最適化薬剤師として「無駄な服薬はお財布と体の敵!」をモットーに薬の最適な選び方を解説する動画を公開中。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。

「あんしん漢方」を詳しく見てみる

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

ビューティー 新着一覧


知ってた?「レチノール」に紫外線は大敵です。夏にヘビロテする前にちょっと待って!【医療従事者監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
大人だって「バブみメイク」をしてみたい! 童顔風になれる4つのコツ
 最近よく見聞きする、「バブみメイク」。「10代、20代の子がやる分には可愛いだろうけど、私の年齢ではちょっと…」なんて...
2025-05-28 22:04 ビューティー
昭和バブル→令和メイクに即変身!40代でもトレンド顔になれる簡単プチプラコスメ3品【美容家厳選】
「今どきらしさ」のあるトレンドメイクをしたいけれど、何を買ったらいいのかわからない…と感じているOVER40歳にこそ、プ...
雨の日の「頭痛」は水のせい? 梅雨の前に知っておきたい“気象病”の対策方法【医療従事者監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
ケアしてるのに~! 40代の「イマイチ肌」を乗り切るアイテム3つ。日焼け止めから見直して【美容家厳選】
 今年は、5月から真夏のような暑さの日も多く、「ちゃんとケアをしているのに、なんだかイマイチ」の声もチラホラ。  物価...
対策は万全に!「水虫」に感染しやすい人の特徴って? 気温15度以上は要注意【医療従事者監修】
 夏になると、水虫になる人が増えるといわれています。「自分は大丈夫」と思っていても、プールや温泉などで知らない間に感染し...
物価高の今こそ「節約美容」を! プチプラでも満足度“1万円越え”のアイテム3つ【美容家厳選】
 長引く物価高の影響で、日々の美容にもこれまで以上に「コスパ」や「お得感」を求める声が高まっています。  節約しつつも...
性交痛がつらい…それって更年期のせいかも。医療関係者が教える“40代の悩み”対策は?
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
性交痛がつらい…それって更年期のせいかも。医療関係者が教える“40代の悩み”対策は?
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
ツヤ肌メイクの“やりがち”NG3選。なんか脂っぽい…の原因はこれ! 成功するコツは?
 ツヤ肌メイクの、ちょうどいいツヤ感って意外と難しい…。やりすぎるとただのテカリに見えたり、毛穴が目立ったり。控えめすぎ...
日焼け対策、怠ってない? アウトドアガチ勢が実践すべき“美肌”を死守する3大ケア
 春と夏はポカポカと気持ちいい外の空気を吸いながら、アウトドアスポーツをしたくなる季節です。でも、「日焼けが気になる」と...
UV対策してる? 美容家が選ぶ春のおすすめ5選。大人の垢ぬけ顔にはこのチークが優勝!
 コクハク編集部では時短美容家の並木まきさん厳選アイテムを多く紹介してきました。  今回は、その中から選りすぐりのアイ...
毛穴にいい?「あの洗顔法」の真相を医師が解説。向いてる肌質もあるけれど…【美容のウソ・ホント】
 SNSやYouTubeにさまざまな情報が溢れている昨今。美容について発信するアカウントも多く存在し、なかには同じテーマ...
救急箱の中身、チェックしてる? 「いざ」の時に役立つ“常備薬”の選び方【薬剤師が解説】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
乳液なしは「老け顔」を加速する!? 40代は“プチこってり”がキーワード。美容家の厳選アイテム3つ
 40代も半ばを過ぎると、気になるのが顔の“老いた雰囲気”。過去の自分と比べてギャップにがっかりなんてことも。  今の...
「寝ながら運動」で美ボディになれるってマジか! 激しいダイエットなしで痩せるコツ【インストラクター監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...