急に夜が淡白になり、枯れてしまった彼氏…【薬剤師監修】浮気以外で考えられる原因は?

コクハク編集部
更新日:2025-02-20 06:00
投稿日:2025-02-20 06:00

3. 彼に求めてもらいたい!その方法を解説!

 ここからは、性欲減退を緩和するための対策方法を4つ、ご紹介します。

3-1. ストレス解消

 ストレスが蓄積すると副腎皮質刺激ホルモン放出因子が分泌され、男性ホルモン量が減少します。男性ホルモンは性欲にも関連するため、男性ホルモンを減らさないために、ストレスをためないことが大事です。

 朝に日光を浴びると、精神を安定させるセロトニンというホルモンが分泌されます。生活リズムを規則正しくすれば、自然とストレスをためにくくなります。

 また、ウォーキングやジョギングといった軽い運動を行ったり、趣味に集中して自分だけの時間を作ったりすることで、ストレスを和らげることができます。

3-2. 食事内容の改善

 食生活の乱れは性欲減退の一因です。肉中心の食事で、コレステロールを過剰に摂取していたり、塩分、糖分が多かったりする場合は、血管に大きな負担がかかります。動脈硬化傾向にある人は、ED(勃起不全)のリスクも高いのです。

 偏りがなく、栄養バランスのとれた食事を摂ることで、からだも心も元気になります。

 とくに意識的に摂取したい栄養素は、亜鉛、シトルリン、アルギニンです。亜鉛には男性ホルモンのテストステロンの分泌を促す働きが、シトルリンやアルギニンには、血管拡張作用があります。

 亜鉛は卵黄、チーズ、アーモンドなどに、シトルリンはキュウリ、ゴーヤ、クコの実などに、アルギニンは大豆、マグロ、うなぎなどに多く含まれます。性欲減退対策だけではなく健康にもいいのでおすすめです。

3-3. ED治療薬の服用

 EDの症状が顕著な場合、治療薬の服用で改善を目指すのも選択肢のひとつです。

 ED治療薬を服用するには、まず泌尿器科などで診察してもらい、EDの定義に見合うかどうかを調べましょう。ED治療薬はバイアグラ、レビトラ、シリアスの3種類があり、それぞれ最大効果時間、効果持続時間が異なります。

 薬を飲むだけでED改善が見込める可能性がある反面、デメリットとしては、医師の診断・処方が必要な点や、性行為の前に飲む手間、そして誰にでも必ず効くとは限らないという点が挙げられます。

3-4. 漢方薬の服用

 性欲減退を緩和するには、漢方薬もおすすめです。根本からの体質改善を目指す漢方薬は、低下した男性機能の回復にもアプローチできます。

 また、漢方薬は、医薬品としての効果や安全性が認められており、泌尿器科などで処方されています。

 男性の性欲減退には、「ホルモンバランスの乱れを整える」「血流をよくして、生殖機能を回復する」「からだを温めて内臓機能を高める」「消化・吸収機能を高めて疲労をとる」といった働きを持つ漢方薬を選びましょう。

<男性の性欲減退対策におすすめの漢方薬>

・補中益気湯(ほちゅうえっきとう):疲労を回復し、気力を充実させ、性機能が気になる男性にも用いられます。
・八味地黄丸(はちみじおうがん):からだを温め、加齢による泌尿器の衰えにも用いられます。

 漢方薬は体質との相性も重要です。体質と合っていない漢方薬を使用し続けても、本来の効果を期待できません。医師や薬剤師に相談し、適切な漢方薬を提案してもらいましょう。

 スマホで気軽に専門家に相談できるオンライン個別相談も話題です。スマホで完結できるので、対面では話しづらいことも気軽に相談が可能。お手頃価格で不調を改善したい人は、医薬品の漢方をチェックしてみましょう。

4. まずはきちんと向き合うことから

「ストレス解消や、食事内容の改善から提案してみます」

 リナさんがそう言うと、えりのボスはリナさんの肩に触れながら、ゆっくりと語りかけました。

「そうね。もし、彼がEDの悩みを抱えているなら、泌尿器科に行くのもおすすめよ」

「はい。きちんと彼と向き合って話してみることにします」

 リナさんは、えりのボスに相談したことで、少し安心したようです。

「また気になることがあったら、いつでもサロンへいらっしゃい」

 優しい表情でサロンを去っていくリナさんを、えりのボスは笑顔で送り出しました。

★サロン「コクハク」のオーナー えりの

 顔と口調は若いものの、年齢不詳。タヌキか妖怪の噂も囁かれる謎めいた主人だが、ココロやカラダ、健康に関する知識はズバ抜けており、何気にハイスペック。ムスメ時代に苦労してるため、自分より“後輩”の女にはしあわせになって欲しいと願っている。愛称は、えりのボス。

(漫画/腹肉ツヤ子

  ◇  ◇  ◇

<この記事の監修者>

あんしん漢方薬剤師 中田 早苗(なかだ・さなえ)

 デトックス体質改善・腸活・膣ケアサポート薬剤師・認定運動支援薬剤師。病院薬剤師を経て漢方薬局にて従事。症状を根本改善するための漢方の啓発やアドバイスを行う。健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘルス-youtubeチャンネルでは、お薬最適化薬剤師として「無駄な服薬はお財布と体の敵!」をモットーに薬の最適な選び方を解説する動画を公開中。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。

「あんしん漢方」を詳しく見てみる

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

ビューティー 新着一覧


プチプラと侮るなかれ! 40代後半美容家がガチで使って惚れた神アイテム3点【2025春・スキンケア編】
 優秀アイテムがたくさんあるプチプラコスメ。ですが、40代以上の世代には「ちょっと物足りない…」アイテムもチラホラ。 ...
一晩に何度起きたら頻尿ですか?【医療従事者解説】頻尿のセルフチェック&トイレによる寝不足改善法
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
990円の“プチプラ化粧水”1本だけで10日間過ごしてみた。乳液&クリーム不使用で意外な結果が…
 話題のコスメや、広告でよく見かける化粧品や日用品。「webでよく見るあの商品、本当にイイの?」「買ってみたいけれど、口...
「妊活を始めたものの、なかなか授からない…」《男性不妊》って知ってる? 意外と多い“精索静脈瘤”の話
「妊活を始めたけど、なかなか授からない…」そんなとき、多くの女性が婦人科に行く。でもちょっと待って。実は不妊の約半数は「...
今夜もぐっしょり…寝室温度をめぐって夫と大喧嘩!【医療専門者監修】寝汗は更年期だけじゃない?
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
40代が「垢抜け顔」になれないワケは?【美容家が使って実感】激推し最新コスメ3品
“垢抜け顔”になりたいけど、思いどおりの仕上がりにならない…。そんなお悩みは、選ぶコスメで解決!  40代の時短美容家...
生理前に限らず些細なことでイライラ!【医療従事者監修】アラフォーが注意したいPMSではない意外な理由
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
春先の紫外線も乾燥も怖くない!【美容家厳選】アラフォーに激推ししたい“二刀流”UV対策
 春の陽気を感じる日も増えてきましたね。日差しが強くなってくると気になるのは、UV対策です。春夏は特に紫外線量が増えるた...
加齢で増えがちな「ほくろ」はシミと何が違う?【美容外科医が解説】電気メスで削ると? 保険適用の条件は?
 この連載では美容医療“若葉マーク”の方々に向けて、テッパンの不安や疑問を分かりやすく“一発回答”。今回はお悩みの多い「...
うさぎ舌リップってなんぞ? 40代でも挑戦できる作り方と色選びのコツ
 純欲メイクや白湯メイク、地雷メイクなど、これまでいろいろなメイクがトレンドに上がってきましたが、もっかSNSで話題なの...
寒暖差疲労の原因と対処法【医療従事者監修】季節の変わり目はイベントてんこ盛りで休めない…どうする?
 寒暖差が激しい季節は、いつもと同じように睡眠時間を確保したつもりでも、なんだか疲れてしまいがち。そんな「寒暖差疲労」を...
40代がやりがちなNGメイクとインナーカラー全8選。痛いおばさんは回避したい…
 アラサー・アラフォー女子は、メイクやヘアカラーというパーソナルなことですら、常に厳しい目線を向けられてしまうから大変で...
長財布はダサい&時代遅れとされる3つの理由。令和におすすめの財布は?
 最近、長財布を使っている人をあまり見かけなくなってきましたね。今でも長財布を愛用しているものの、「もしかしてダサい? ...
女性は30代以降、筋肉量が年間1%ずつ減!?【医療従事者監修】今すぐ試せる“ぽっこり下腹”引き締め術3選
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
【検証】メイクしたまま寝ると汚肌一直線?20代美容ライターが3日間オフなしで過ごしたら意外な結果に…
「メイクを落とさないと肌が荒れる」とはよくいったもの。メイクをしたまま寝ると毛穴に詰まった汚れや皮脂が酸化して、肌荒れや...
「美容医療」反対派と賛成派の意見。トライする前の参考にしたい
 いつの時代も、女性は美しくなりたいと思うもの。そして、今の時代、美容医療や美容整形がより手軽になり、挑戦する人も増えて...