田舎の初夏は気持ちいいの
神奈川の片田舎にございます猫店長「さぶ」率いる我がお花屋、仕事の合間に見上げる山の色や頬を撫でる爽やかな薫風に、初夏の訪れを感じております。
風が心地よい季節になると、店には、野良猫軍団が新入りと共に猫店長に挨拶にやってきては店先で彼らなりの営業活動を大展開。幸福な忙しさで毎日が過ぎてゆきます。
そんな賑やかで短い初夏のお花が、優しく女性らしい香りと共に美しい花弁を開いてお客様を店内へと誘います。
今回は今の時期しか拝めない美人にもほどがあるお花が主役です。「オンナの強い味方! 芍薬のススメ」の解説でございます。
縁起が良いにも程がある
芍薬は、古来より、「富と名誉」「美の象徴」とされ縁起の良い花として知られています。
高貴で優雅な花姿「立てば芍薬、坐れば牡丹、歩く姿は百合の花」に例えられるように、美しい女性を表す花としても知られておりますな。
芍薬と牡丹はどう違う?
ここで芍薬と牡丹の違いですが、牡丹は木本(もくほん)植物、芍薬は草本(そうほん)植物。 簡単にいうと、芍薬は草で、牡丹は樹木ということになります。
故に芍薬は冬になると地上部は枯れてなくなりますが、春になると芽が出て大きく育っていきます。芍薬も牡丹も花はそっくり、どちらも高貴で優雅。
吉祥文様として神社仏閣などに広く用いられる縁起のいいお花でござんすよ。
芍薬はその名の通り「薬」としても使われております。漢方薬の生薬として主に根の部分が広く使われています。
特に女性特有の血にまつわる様々な病に効果があるとのこと。芍薬が入った「芍薬甘草湯」には生理痛に悶絶していたワタクシもだいぶお世話になりました。
女性と縁の深い芍薬は、近年、母の日に贈られる新しいお花として確固たる地位を獲得しております。芍薬とひと口言っても花弁が一重、八重、半八重、顔の大きさも小さいのから大輪まで様々…。
純白もあればピンクの濃淡や赤、黄色やオレンジ色だってありますの。
「白雪姫」「織姫」「かぐや姫」なんて名前に姫がつく魅惑的な超大輪まであって、もうお花屋さんはどれを選抜して良いのか困っちゃうのでございますのよ。
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