ついに夫婦間に影響が “コロナ別居”に至った3つの家庭の場合

並木まき ライター・エディター
更新日:2020-05-03 07:24
投稿日:2020-03-25 06:00
 良いか悪いかは別として、新型コロナがきっかけで別居に踏み切った夫婦も出てきています。
 魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様分析を得意とする並木まきが、そんな夫婦たちの切実な事情を3選ご紹介します。

1:対策をしない夫に呆れ果て帰省

「うちの夫はもともとだらしない性格で、疲れたりお酒を飲んだりすると、入浴や歯磨きもしないで寝てしまうタイプ。今回、新型コロナ対策で手洗いや消毒が推奨されていても、なかなか十分にやってくれません。

 帰宅後、ベタベタといろんなところを触ったり手も洗わずにお菓子を食べたりするので、見ているこっちがヒヤヒヤ。

 本人は『感染したら、不運だと思って諦める』なんてうそぶいてましたが、同居しているこっちが、迷惑するじゃないですか。

 それで、そんな夫とは安心して暮らせないと思い、家を出て実家に戻りました。

 表向きは『高齢の母が心配なので、実家で手伝う』と言って出ましたけど、本心は、対策をしない夫と一緒に生活するのは無理だと思ったからです」(41歳女性/専門職)

2:もともと不仲で一緒にいるのが苦痛

「夫婦ともに在宅ワークになり、一緒にいる時間が増えましたが、子どももいないし、もともとあまり仲が良くなかったので、朝から晩まで顔を突き合わせていると口論も増え、苦痛で仕方ありませんでした。

 夫もそう思っていたようで、ついこの前『新型コロナが落ち着くまで、実家の別荘で過ごそうかな』とポツリ。私としても夫がいないほうが平穏に暮らせそうだと思いましたので、すぐさま同意。

 夫には、彼の実家の別荘に行ってもらいました。

 今はお互いに、離婚までは考えていませんが、仲良くない夫婦が、朝から晩まで一緒にいるのは難しいですよ!

 新型コロナが収束して平常に戻れば、私たちも同居生活に戻す予定にはしていますが、お互いに、一人暮らしが快適すぎて、また一緒に暮らせるか不安です(笑)」(39歳女性/デザイン関係)

3:家族全員に持病があるのでやむなく…

「家族全員に持病があるので、今回の新型コロナには、かなり恐怖を感じています。

 私はもともと在宅で仕事をしていて、夫は通勤があるのですが、子どもが休校になり、外出を控えて生活するようになってからは、夫だけが外に出ているので、どこかで感染してくるんじゃないかとヒヤヒヤ。夫自身も『俺がかかったら、自分も家族も重症化するんじゃないか』と不安が強いみたいです。

 それで夫婦間で話し合い、夫は職場の近くにマンスリーマンションを契約し、落ち着くまでは別々に生活することにしました。

 本当は夫も在宅勤務できればベストなのですが、職種的に難しいので、これが私たち夫婦の最善の策かなと。

 子どもとふたりで外出を控える生活は寂しいですけど、夫も通勤電車に乗らなくて済むようになり不安要素が減ったようですし、これでよかったと思っています」(35歳女性/アクセサリー製作)

心の平穏を得るための「別居」もある

「別居」と聞くと、離婚の前段階のように感じてしまいがちですが、今回のような異常事態においては、別れるためではなく「将来的に、うまくやっていくための別居」を選択している人も出てきています。
 平時ではない状況下では、心穏やかに生活できる環境を整えることも、健康管理の上では大切です。

 しかし長期戦になりそうな気配もあるだけに、これを機に、これまでとは生活がガラリと変わってきた人も少なくないのかもしれません。生活のあらゆる面に影響を及ぼしている新型コロナには、一日も早い収束を願ってやみません。

並木まき
記事一覧
ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
Instagram公式HP

日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

関連キーワード

ラブ 新着一覧


加藤ローサの「同居離婚」に見るリアルな落とし穴。一般夫婦の“新しい形”にするのは危険なわけ
 先日とあるテレビ番組で加藤ローサさんが「同居離婚」をしたと発表していて驚きました。  そういえば、長らくテレビや...
豆木メイ 2025-09-02 11:45 ラブ
「無駄遣いしたくない」で察したよ…女が覚悟を決めた“別れの予兆”LINE
 どんなに好きでも、サヨナラを迎える恋もあります…。今回は、女性たちが「ヤバい、終わりが近い…」と悟ったLINEをご紹介...
恋バナ調査隊 2025-09-02 08:00 ラブ
もう、恥ずかしい! 夫の計算ミスで逆ギレ、他の女へ誤爆LINE…怒りどころか呆れたエピソード
 世の中、夫を尊敬している妻ばかりではありません。態度に幻滅している女性もかなりいるようです。いったいどのような場面でそ...
恋バナ調査隊 2025-09-01 08:00 ラブ
「妻の親は言葉使いが汚い」子どもを義両親に預けたくない42歳夫。会社経営一族との“価値観の差”に感じる苦悩
「冷酷と激情のあいだvol.261〜女性編〜」では、授かり婚で双子を出産。子育てを手伝ってもらうため、実家の近くに転居し...
並木まき 2025-08-30 11:45 ラブ
「双子の育児、私任せのくせに!」夫から“実家の介入は絶対ダメ”と拒否されて…ワンオペに苦しむ妻の憤り
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2025-08-30 11:45 ラブ
怖いって!「部屋を君だらけにしたよ」元彼からのキモすぎるLINE3選。なにか勘違いしてる?
 今回ご紹介するのは、元カレからのLINEです。1ミリも未練がないときに届く未練タラタラなLINEには恐怖すら感じるもの...
2025-08-30 08:00 ラブ
もしや王子様ですか? 彼氏の「育ちがいい」と悟った瞬間。モラハラ男との決定的な違い6つ
 付き合い始めた頃は気づかなかったけれど、彼氏のふとした言動に「あ、この人育ちがいいな」と感じたこと、ありませんか? 付...
恋バナ調査隊 2025-08-30 08:00 ラブ
49歳女「28歳の彼は可愛いペットです」閉経後に酔いしれる甘美な恋愛。“結婚”以上に求めあえるもの
 世の中、不倫の話題で持ちきりだ。2024年に実施された調査によると、既婚男性の約2人に1人、既婚女性の約3人に1人が婚...
蒼井凜花 2025-08-29 11:45 ラブ
割り勘は「男女平等でしょ」33歳男の主張に違和感。“ケチ”と“平等”の違いはどこにある?
“男女平等”を盾に、愛情まで割り勘にする人がいる。カナ(仮名・29歳)がその男と出会ったのは、会社の同僚に誘われたBBQ...
おがわん 2025-08-29 11:45 ラブ
「会ったら抱きしめて」いま“ベタベタ系男子”が増えている? 猛暑にボディータッチを欲するワケ
 猛暑が続く夏ですが、年下男子と恋愛している女性たちからは意外な声が聞こえてきます。それは「こんなに暑いのに、彼がベタベ...
内藤みか 2025-08-28 11:45 ラブ
私が出会った「人生で1番許せない」最低男たち。ウソを拡散、コツコツ貯めた340万円がパーに!
「大好きだったあの人を忘れられない」なんて女性もいますが、「絶対にあの男だけは許せない!」と、違う意味で忘れられない人が...
恋バナ調査隊 2025-08-28 08:00 ラブ
男運がないの、自分のせいじゃん! “ダメ男ホイホイ”女の4つの共通点「私だけが理解者」って違うから
「いつもダメ男に引っかかっている気がする…」と思っていませんか? もしかしたら、あなたがダメ男に引っかかるタイプの女性だ...
恋バナ調査隊 2025-08-26 08:00 ラブ
返信が来ない…彼は「回避型男子」では? 6つの“恋愛あるある”から学ぶ攻略法
「彼から好意を感じるけど、アプローチされない」「なかなか彼との距離が縮まらない」と悩んでいるそこのあなた。もしかしたら彼...
恋バナ調査隊 2025-08-26 08:00 ラブ
「姉がいる男性は沼る」ってマジか! 実は“難易度高め”な彼らの恋愛あるある。小賢しいテクは通用しない?
 姉がいる男性って、どこか女性に慣れていて自然体な雰囲気がありますよね。話しやすくて優しいのに、時々ドライで現実的な面も...
恋バナ調査隊 2025-08-25 08:00 ラブ
その“オレ通信”いらんわ! 距離感バグってる男たちのLINE6選「オレに一番似合う色は?」「角栓の写真送る!」
 仲良くもない男友達から、毎日届く俺通信…。あまりにうざいと、「あの日LINEを交換するんじゃなかった」と悔やんでも悔や...
恋バナ調査隊 2025-08-24 08:00 ラブ
「妻が出て行けばいい」“無駄遣い”は原動力だと言い切る夫。資産形成や貯金の要望を拒否する呆れた理由
「冷酷と激情のあいだvol.260〜女性編〜」では、ミーハーな暮らしを好む夫との離婚を決意したミニマムライフを好む真琴さ...
並木まき 2025-08-23 11:45 ラブ