女性たちが次々指名…営業再開した出張ホストが大人気の理由

内藤みか 作家
更新日:2020-07-02 14:14
投稿日:2020-07-02 06:00

濃厚接触だけど密ではない!?

基本的な感染対策は当たり前、さらには…(写真:iStock)
基本的な感染対策は当たり前、さらには… (写真:iStock)

 さて出張ホストはどのような感染対策をして営業再開をしたのでしょうか。

 いくつかのお店のホームページを見ても、ソーシャルディスタンスをとるというところはないようです。お金を払って呼んだ出張ホストに距離を置かれたら、何のために呼んだのかよく分からないですものね。でも、あまりにいちゃいちゃするのも濃厚接触だし、このあたりの判断が難しいところです。

 とはいえ、「ホスト、お客様ともにマスクを装着」を呼びかけたり「ホストがうがいを徹底」していると書いているお店はありました。さらに、「ダブルデート」をNGとするところも。多人数での行動を控えるための配慮なのでしょう。そして最も興味深かったのが「1日の利用人数を制限する」ということでした。

 つまりは貸切タイム! 出張ホストは女性をエスコートするお仕事。ベッドの上での濃厚接触サービスに応じる人もいます。1日に何人もと濃厚接触していたら、感染のリスクが高まる場合があります。そのため、1日に接する人数を1人もしくは2人に限定しているお店があります。

 逆に言えば、今までは1日に複数の女性をハシゴしていた人気ホストと貸し切り気分でデートができちゃうわけですから、かなりのオトク感が。そして、利用人数を制限したため混み合ってしまい、予約を入れたくても入れられない、という女性客の新たな悩みも発生しているのです。

新規を受け付けないホストも

まずは食事をしながら近況報告(写真:iStock)
まずは食事をしながら近況報告 (写真:iStock)

 出張ホストのなかには、新規のお客の予約を受けないという人も出てきました。常連でさえ予約を入れにくいのだから、新規のお客様を受け入れる余裕がないのです。今までは女性が出張ホストを選ぶ側でしたが、今は売れてる出張ホストはお客様を選ぶ側に回っているようにも見えます。

 実際、人気出張ホストのわずかな枠をめぐり、予約が取れた女性は「彼に選ばれた」、取れなかった女性は「彼に選ばれなかった」と感じるなど、女心が揺れている様子。

 およそ2カ月ぶりにデートをする出張ホストにどのようなことを求めているかと聞いてみると、「最初から濃厚なことはお互いに怖いし、まずは外食したい」とのことでした。まずは久しぶりなので近況報告したいと思っている女性が多いのだとか。

 続々満員御礼になり、女性たちがお盛んになったかのように見える出張ホスト。事情を聞いてみると、人数制限を設けたから混み合っており、濃厚な絡みではなく、ほのぼのとお茶やお食事をしているというのが真実でした。本格的な接触が頻繁に行われるようになるまでには、もう少し時間がかかるのかもしれません。

内藤みか
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作家
著書80冊以上。大学時代に作家デビューし、一貫して年下男性との恋愛小説を書き綴る。ケータイ小説でも話題に。近年は電子媒体を中心に活動。著書に「あなたに抱かれたいだけなのに」など。イケメン評論家として、ホストや出張ホストなどにも詳しい。
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