相手の素性を明かさない夫
ある日、神妙な顔の夫から「実は……」と淡々と浮気を打ち明けられ、さらには「相手が妊娠したので、その女性の出産前に籍を入れたいので離婚してくれ」と懇願されたMさん。夫婦のあいだにも、2歳になる子どもがいるので、信じられない思いしかなかったそうです。
「とにかく“ありえない!”って、思いました。これまでの浮気は、夜のお仕事をしている女性とお店で知り合って、それで深い関係になっていたものばかりでしたから、飲みに出かける機会がゼロになり、いったいどこで知り合ったの!? と思いましたよ。
だけど、夫には何度聞いても、相手の素性は決して教えてくれず……」
夫からは「申し訳ない。だけど離婚してもらいたい」と何度も懇願されたMさんは、夫に根負けするような形で、渋々離婚に同意したそうです。
生まれてくる子どもに罪はないとはいえ…
「うちにも子どもがいるけれど、これから産まれてくる相手の女性とのあいだの子どもにも罪はないじゃないですか。出産前に入籍をした環境で産んであげたいという相手の女性の気持ちも、同じ女性としてわからなくはなかったので……。
だけど夫のことは今でも許せていませんし、離婚はしましたけれど、おそらくしばらくはイヤな感情が残ると思います」
夫が提案してきた離婚の条件は、Mさんに有利になるような内容だったので、条件面では特に揉めることはなかったのだとか。ただ、相手の女性とどこで出会い、どんな人なのかを知る術がなく、今もただモヤモヤだけが募っていると言います。
悪者扱いされたことに募る苛立ち
「相手の女性に何かをするつもりもないけれど、一応夫婦だったわけですし、どこでどう知り合った相手と浮気して、妊娠させるまでの深い仲になったのか、教えてくれてもよかったんじゃないかなって思うんです。
けれど夫は『君にそれを言うと、相手の女性に、迷惑がかかるかもしれないから』と、相手をかばう言い方で頑なに拒否したのが不愉快でした。
私は何も悪くないのに、そんな言い方をされると、まるで私が悪者みたいじゃないですか?
今でもそのときの夫の口調を思い出すとイライラしますし、離婚はしましたけど、やっぱり真実というか、経緯は知っておきたいなって思っているんです」
共通の知人を通じて、離婚にまで至る原因となった浮気について、近いうちに知るチャンスがありそうだと口にしていたMさん。では、夫がかたくなになってまで口を閉ざしていた浮気の経緯や離婚に至った背景とはいったい……? 次回に続きます。
ラブ 新着一覧