前田敦子のスピード離婚にみる「不器用さ」と「したたかさ」

コクハク編集部
更新日:2021-05-09 06:00
投稿日:2021-05-09 06:00

 2021年4月、2年9カ月の結婚生活に終止符を打った元AKB48で女優の前田敦子(29)。離婚の背景には、“元夫の勝地涼(34)と前田の双方の性格に難があった”とする詮索など、さまざまな記事が噴出。AKB48全盛期の「神7」初となる離婚に芸能メディアは飛びついた。

 しかし、前田が「AKB48の絶対エース」だったのはグループを卒業した2012年8月までのこと。もはや9年も前のことであり、今回の離婚でAKBの名前を持ち出されるのは、前田自身、恐らく本意ではないだろう。ただ、それでも離婚についてネット上では「前田敦子が正式に離婚。元『神7』で×が付いたメンバーは初だ」といった声は多く、やはり、AKBの印象がいまだに強いのも事実だ。

 そんな前田だが、AKB時代は絶対エースと言われる反面、ダンスをはじめとした「実技」の面では他のメンバーに見劣りすると指摘されることもあり、決して「有能さ」ゆえの絶対エースではなかった。それでも凛としてセンターを務める姿には、「不器用ながらも頑張っている」とファンから評価されるようになり、その「不器用さ」はいつしか前田のキャラとして認識されるようになった。

 その証拠にと言うべきか、AKB卒業を発表した2012年3月のコンサートに前後して、前田が出した写真集のタイトルは「不器用」だった。

 今回離婚に至った前田だが、その婚姻期間の短さはもちろん、2020年の大みそかには所属していた太田プロダクションを退社してフリーランスになるなど、ここ半年以内に人生の転機が2度も訪れている。「波乱」の1年となっている。短期間で2度の「ハードランディング」を厭わないところからして、その生き方はいまだ器用なものになったとは言えないだろう。

 ただ、そんな「不器用さ」を隠そうとしない生き方の中に、それをカバーするための「したたかさ」を前田は身に付け始めてはいないだろうか。

 というのも、離婚を発表した6日後の4月29日には、本人が出演する映画「くれなずめ」が公開。マイナスの出来事とはいえ、自らの名前がこれでもかとばかりに報じられる「離婚発表」というカードを切ったのが意識的なものであるとするなら、そのしたたかさは不器用さをカバーするに余りあるのではないだろうか。

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

エンタメ 新着一覧


「あんぱん」ヤムさん(阿部サダヲ)の変わらぬ風貌が謎だ。釜じいの“一言”が今回のハイライト
 釜次(吉田鋼太郎)の葬儀が営まれる中、草吉(阿部サダヲ)が姿を現す。またあんぱんが食べたいと言うのぶ(今田美桜)たちに...
桧山珠美 2025-07-19 11:15 エンタメ
「あんぱん」紅白未出場、浅田美代子の歌唱をここで聞けるとは。吉田鋼太郎の笑顔もグッとくる
 三姉妹揃っての朝田家ご帰還。朝ということは、蘭子(河合優実)は昨夜、のぶの家にお泊りしたのでしょうか。ならば、久々の三...
桧山珠美 2025-07-17 17:39 エンタメ
選挙 行ってみなきゃ言えなくね? 人気男性グループが“ラップ”で投票を呼びかけ「最高!」「こんなアイドルいる?」と反響
 7月20日に行われる第27回参議院議員通常選挙(以下、参議院選挙)を控え、11人組ボーイズグループ・INIの池崎理人さ...
「あんぱん」薪鉄子が持つ“小道具”の細かさに気づいた? すれ違いコントは見なかったことにします
 鉄子(戸田恵子)からの電話に出た東海林(津田健次郎)は、ひとり考え込んでいた。鉄子がそんなに怒っていたのかと、慌てて謝...
桧山珠美 2025-07-16 17:31 エンタメ
もはや『M-1』は芸人だけのものじゃない? 万博、地方創生…吉本が目指す“次のフェーズ”
 6月25日、漫才日本一決定戦『M-1グランプリ2025』(テレビ朝日系)の開催会見が東京・渋谷よしもと漫才劇場で開かれ...
令和ロマン・高比良くるまが“騒動”で得た「天下を獲る」ために必要な武器
 オンラインカジノ問題をめぐって活動を休止していた令和ロマンの高比良くるまさんが4月28日、約2か月ぶりに復帰しました。...
田原俊彦よ、「※ただしイケメンに限る」はもう通用しない。世のオジサンは彼の“勘違い”から学ぶべし
 6月15日放送の『爆笑問題の日曜サンデー』(TBSラジオ)にて、ゲスト出演した田原俊彦が、女性アナウンサーにセクハラを...
堺屋大地 2025-07-14 11:50 エンタメ
【募集】夏ドラマ何見る? 期待してる&ガッカリを教えて!『ひとりでしにたい』『ちはやふる』『しあわせな結婚』etc
 コクハクでは2025年名夏ドラマを対象としたアンケートを実施します。7月よりスタートする夏ドラマ、「期待している」「面...
「あんぱん」嵩らの“腹痛”は史実とちょっと違う? 懐かしい2人の登場には狂喜乱舞! 生きていてよかった…
 東京に到着したのぶ(今田美桜)たちは、さっそく聞き込みを始めるが「ガード下の女王」はなかなか見つからない。みんなで屋台...
桧山珠美 2025-07-11 18:33 エンタメ
「あんぱん」メイコ、夢はお嫁さんでいいのか? 健太郎(高橋文哉)ともう1人の“三角関係”を妄想する
 東京出張の前日。みんなで取材する代議士の資料を確認していたのぶ(今田美桜)は、岩清水(倉悠貴)が話す「ガード下の女王」...
桧山珠美 2025-07-10 18:34 エンタメ
timelesz、新体制が“古参ファン”に受け入れられる日は来るのか? 旧ジャニ「シャッフルメドレー」不参加の賛否
 7月5日、櫻井翔(43)が総合司会を務める音楽特番「THE MUSIC DAY 2025」(日本テレビ系)が放送され、...
こじらぶ 2025-07-10 11:50 エンタメ
石田ひかり53歳、今を生きる女性に伝えたい“楽しく生きていく”ためのメッセージ|映画『ルノワール』
 1986年のデビューから、映画『ふたり』『はるか、ノスタルジイ』や、連続ドラマ『悪女』、連続テレビ小説『ひらり』、『あ...
望月ふみ 2025-07-10 11:50 エンタメ
『あんぱん』ツダケンの“にゃあ”が秀逸だにゃあ!「月刊くじら」には色々とツッコミどころもあるが
『月刊くじら』創刊号は2日で2000部を売り切り、好調な滑り出しを見せる。嵩(北村匠海)は『月刊くじら』編集部に異動に。...
桧山珠美 2025-07-09 17:00 エンタメ
【10万いいね】鈴木えみ、20年前→現在の比較写真が“美しすぎる”と絶賛「変わらなすぎ!」「今の方が可愛い説まである」
 ファッションモデルから俳優業まで、幅広い分野で活躍する鈴木えみさん(39)。2025年7月7日に自身のInstagra...
春ドラマの評判を調査!本命『最後から二番目の恋』は2位。1位は意外な快進撃。日常系が人気、刺激疲れか?
 2025年の春ドラマが、次々とフィナーレ。今期はSNSでバズった顔ぶれも多く、ドラマファンからしても楽しいシーズンだっ...
「あんぱん」嵩は受かるのか…って次週予告編でネタバレか? アンパンマン声優の姿もチラリ
 のぶ(今田美桜)の家で暮らすことになったメイコ(原菜乃華)は、夢に向かって一歩を踏み出す。そしてのぶも、月刊誌の刊行に...
桧山珠美 2025-07-05 08:00 エンタメ