結婚は失敗だった…家業と資産を妻から守りたかった夫の主張

並木まき ライター・エディター
更新日:2021-05-29 06:20
投稿日:2021-05-29 05:45

妻に財産を渡したくない

「実は、コロナ禍になる前にも離婚を考えていたのですが、結婚して3年くらいは頑張ってみようかなと思って我慢してきました。でも結婚3年目を迎えて、やっぱり違うなと確信したんですよ。

 コロナ禍でお互い家にいる時間が増えて、相性の悪さを痛感したのもありますし、何よりも母親が『あの女に、うちの財産が渡るのは嫌だ』と常々言っているのが気になって。

 このまま結婚していたら、当然、僕に何かがあれば妻であるKに財産がいきますよね?

 コロナ禍で家業の業績もイマイチだし、Kが将来的に家業を切り盛りできるわけがないし、ならば早めに離婚しておいたほうがいいなと思ったんです」

 すでに妻への愛情は冷め切っていたので、粛々と進め、できるだけ早期の離婚を望んだというSさん。

 財産分与で少しだけこじれたものの、おおむね順調に離婚へと進むことができたと振り返ります。

元妻から金の無心の連絡が

「向こうは弁護士を立てなかったみたいですけど、それでも感情論はほとんど出すことなく、冷静に話し合いに対応してくれたとこっちの弁護士から聞いています。そこは感謝ですね」

 離婚が成立してからは、元妻と一切の連絡をとっていなかったと言うSさん。しかし元妻であるKさんからは、最近になって『生活が困窮しているから、コロナ禍が明けるまで援助してほしい』とLINEが届いたのだとか。

「正直、引きますよね……。もう他人だし。しかも離婚で、そこそこまとまった金額を渡しているのに、もうお金がないの?って思いました。

 コロナ禍だから働いていないというのが彼女の言い分ですが、それでもいくらなんでも早すぎるだろうと思って。

 そのLINEを読んだとき、心の底から『離婚しておいてよかった』って思いましたよ。母親が言うように、単なる財産狙いっていうか、カネ目当てでKは僕と結婚していたんだなって強く思いました」

 ◇  ◇  ◇

 恋人同士であれ、夫婦であれ、100%同じ価値観を有する男女は稀です。少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。

並木まき
記事一覧
ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
Instagram公式HP

日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

関連キーワード

ラブ 新着一覧


W不倫常習男“欲まみれ”の口説き文句 お互い様で大丈夫って?
 ダブル不倫によって家庭を壊してしまう人も、残念ながら少なくありません。はじまりは、“魔が差したほんの一瞬”であることも...
並木まき 2022-04-06 06:00 ラブ
友達じゃなくね? 男性がアナタを意識してしまう魔法の言葉
 好きな人ができると、何としてでも落としたくなりますよね! しかし、カレの気持ちが自分に向いていなかったり、知り合いの1...
若林杏樹 2022-04-06 06:00 ラブ
あー恋したい!女性が男性に惚れるきっかけは転がっています
 人は気づかぬうちに恋に落ちてしまうことがあります。「いつから彼を意識しはじめたんだろう?」なんて、自分でも戸惑ってしま...
恋バナ調査隊 2022-04-06 06:00 ラブ
デキ婚→子連れ離婚を決意!時給830円のレジ打ちが重要な訳
 ステップファミリー5年目になる占い師ライターtumugiです。私は10代でデキ婚→子ども2人連れて離婚→シングルマザー...
女の涙は嫌われる!彼氏と仲直りする「鉄板のきっかけ」3選
 カップルに喧嘩はつきもの。でも、時には大喧嘩に発展してしまい、お互いに謝るタイミングを見失ってしまう時もありますよね。...
恋バナ調査隊 2022-04-05 06:00 ラブ
久しぶりに会った同級生と付き合う!ワンチャンを制するテク
 同窓会に出会いを期待している人って、意外と多いですよね♡ 出席してみると、久しぶりに会った同級生がイケメンになっていて...
恋バナ調査隊 2022-04-04 06:00 ラブ
気になる彼にデートの誘いを断られた…本当の勝負はその後!
 気になる彼をデートに誘ったのに断られたら、その後の対応に困ってしまうもの。しつこくしたり、空気を読むことができないと恋...
恋バナ調査隊 2022-04-04 06:00 ラブ
ボディタッチ常習!職場でイラつく“思わせぶりな女性”攻略法
 どこの職場にも「思わせぶりな女性」っていますよね。計算か天然か男性たちを巧みな言動で惑わせてちやほやされる彼女たちを見...
恋バナ調査隊 2022-04-03 06:00 ラブ
SNSに女の影! 彼氏のパパ活疑惑、疑心暗鬼な元読モ34歳女性
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2022-04-02 06:00 ラブ
Hする関係だけど…“掛け持ちパパ活”に開き直る45歳バツ1男
「冷酷と激情のあいだvol.84〜女性編〜」では、13歳年上の恋人であるタダシさん(仮名)の素行が気になっているという女...
並木まき 2022-05-09 10:44 ラブ
要注意!あなたの彼を誘惑する「相談女」近づく心理&対処法
「相談女」とはその名の通り、相談を持ちかけて男性に近づく女性を指します。自分を気にかけてくれる男性を見極めて近づいてくる...
恋バナ調査隊 2022-04-02 06:00 ラブ
「今朝の朝食w」LINEの勘違いモテテク5選、男性ドン引きです
 ネットで情報を検索すると「LINEのモテテク」としていろいろな技が紹介されていますよね。でも、男性たちに本音を聞いたと...
恋バナ調査隊 2022-04-02 06:00 ラブ
“恋人候補NO.1”セクシー男性を射止める! 特徴5つと偽物注意
「セクシー」というと、男性の心を射止める魅力的な女性をイメージする人は多いでしょう。同様に、セクシーな男性も女性の心を虜...
恋バナ調査隊 2022-04-02 06:00 ラブ
黄信号点灯中!? 熟年離婚してしまう夫婦の特徴と対策ずらり
 長年連れ添ってきた夫婦でも、些細な出来事がきっかけで「熟年離婚」に至ってしまうケースがあるようです。そこで今回は、熟年...
恋バナ調査隊 2022-04-01 06:00 ラブ
「まさか浮気?」彼氏があなたよりSNSを優先する3つの理由
「彼のSNSが気になって毎日チェックしてしまう」という、ひそかな悩みを抱えている女性は少なくありません。そして彼がSNS...
内藤みか 2022-03-31 06:00 ラブ
女の敵!匂わせ女あるある5選 ハッシュタグまで用意周到かよ
 毎日のように、友達のSNSをチェックしている人は多いでしょう。そんな人の中には女友達の“匂わせ”に気づき、ついイライラ...