コロナ禍だから正直になれたのかも…離婚した30代女性の証言

並木まき ライター・エディター
更新日:2021-07-06 06:00
投稿日:2021-07-06 06:00

このままじゃダメだ!

「離れてみて、寂しくなるどころか安堵のほうが強くて。最後まで気にかかっていたのは娘のことだったんですけど、あるときに母から『あなた、何年かぶりに心の底から笑っているわね』って言われたのが離婚への決定打となりました」

 母親から、結婚してから笑顔が減ったこと、いつも暗い顔をしていたことなどを指摘され、娘を連れて実家に帰ってきたタイミングで「何年かぶりに、楽しそうなあなたを見た」と母親が安心した表情になっているのを見て、親に対して申し訳ない気持ちになったNさん。

「思えば、夫とは私の婚活への焦りから勢いで結婚したようなものでした。私から『結婚したい!』って何度も言って、まだ結婚したくなかった夫と説得してゴールインしたんです。

 そういうスタートだったから、夫もあまり家庭を大事にしなかったし、夫や父親としての責任感にも欠けていたのかもしれない。

 そして、そんな相手と結婚したばかりに、親にずっと心配をかけていたんだなぁ……と思ったら、このままじゃダメだ、今のうちにリセットして自分の幸せを探そうって。娘には申し訳ないって気持ちが強いですが、父親にもともと懐いていなかったし、母からは『今の時代は、シングルマザーはまったく珍しくないし、大丈夫よ』って励ましてもらったので、勇気が出ました」

 離婚して、半年ほど経っているNさん。今はコロナ禍が明けたら憧れだった仕事をするために通信教育で資格の勉強をしているそうです。

コロナ禍のおかげで自分に素直に

「コロナがなかったら、離婚していなかったかもしれませんね。でもきっと離婚しなければ幸せじゃなかったと思うし、ずっとモヤモヤしたものを抱えながら、暗い顔をして生活をしていたんじゃないかなって思います。

 母も父も私の離婚を静かに受け入れてくれましたし、離婚できる環境が整っていたことにとても感謝しています。多分、コロナ禍じゃなければ日々に忙殺されて、離婚したくてもできないって状態がずっと続いていた気がします。コロナ禍だったからこそ、自分の気持ちに正直になれたし、考える時間もたくさんできたことで、人生をリセットしようという気持ちになれたと思っています」

  ◇  ◇  ◇

 コロナ禍は、潜在的に存在していた男女の問題を、残酷とも言えるまでにあぶり出しています。異常事態でありながらも、ニューノーマルでもある今のご時世には、これまでとはまったく異なる男女模様も散見されます。コロナ禍によって、男女の恋愛観や結婚観も大きく揺らいでいるのが現実なのではないでしょうか。

並木まき
記事一覧
ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
Instagram公式HP

日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

ラブ 新着一覧


えっ、話が違う!子作りルールに従わない夫に不信感が募る妻
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2022-07-16 06:00 ラブ
妻のマイルールにヘトヘト…子作りに挑めなくなった夫の悲哀
「冷酷と激情のあいだvol.99〜女性編〜」では、3歳年上の夫であるアキラさん(仮名)が子作りルールに従ってくれないこと...
並木まき 2022-07-16 06:00 ラブ
「僕が離婚を決めた理由は…」妻が大嫌いな夫たちの証言3選
 男女問題研究家の山崎世美子(せみこ)です。配偶者に愛想を尽かすのは女性に限った話ではありません。ここ数年、妻と離婚した...
山崎世美子 2022-07-16 06:00 ラブ
嘘でしょ?単なるビビり? 彼女の存在を隠す男性の5つの心理
 彼氏ができたら、すぐにでも「友達に紹介したい」と思う女性は多いでしょう。仲が良い友達だからこそ、彼氏の存在を知っておい...
恋バナ調査隊 2022-07-15 06:00 ラブ
「すっごくよかった♡」って何が?既婚上司ドン引き誤爆LINE
 みなさんは「上司の意外な顔」に驚かされた経験がありますか? 普段はバリバリ仕事をこなす上司も、あなたの知らない意外な素...
恋バナ調査隊 2022-07-14 06:00 ラブ
一生貧乏は嫌!「お金のない彼氏」特徴5つ&結婚するリスク
 しょっちゅう「お金がない」と漏らす彼氏ーー。 「このまま一緒にいてもいいのかな?」と、将来的に不安を感じる人は多いで...
2022-07-14 06:00 ラブ
オカン化を防ぐ!世話好きすぎると彼氏とうまくいかないワケ
 令和になってもなお、男性に世話を焼きすぎてしまうオカンタイプの女性が大勢います。そして、そういう女性はなかなか恋愛がう...
内藤みか 2022-07-14 06:00 ラブ
「男気ある人」をつかまえる!偽物か本物かを見抜く特徴4つ
 男気がある男性は、頼もしくて包容力があって性別や年齢問わず人気者ですよね。しかし、中には男気がある人を演じているだけの...
2022-07-13 06:00 ラブ
マジでつらい…一夜を共にした男性が冷たくなるのはなぜ?
 気になる男性と頻繁に連絡を取り、イイ感じになったところで一夜を共にして大人の関係に発展したと思ったら、全く連絡がこなく...
若林杏樹 2022-07-13 06:00 ラブ
彼氏のこんな姿見たくなかった!「好き」が崩壊した体験3選
 彼氏と付き合った当初は、誰でも「大好き」「ずっと一緒にいたい」と思いますよね。ただ、想像もしていなかった彼氏の姿を見た...
恋バナ調査隊 2022-07-13 06:00 ラブ
メンタル弱い系彼氏のトリセツ ちょっとの工夫で愛は深まる
 男性には、強く頼れる存在でいてほしいもの。でも、付き合っている彼氏がメンタルの弱い人だと、疲れたり、イライラしたりと、...
恋バナ調査隊 2022-07-12 06:00 ラブ
妻の2度目の不貞発覚!不倫相手に電凸し慰謝料を請求した話
 ステップファミリー5年目になる会社員ライターひでまるです。私は大学卒業と同時に、当時付き合っていた彼女と結婚→当時の妻...
「ずっと一緒」って今言う? 未練タラタラな元彼からのLINE
 女性の中には、好きな男性からの強い愛情に安心感を得る人もいるでしょう。ただ、男性への気持ちがなくなったあとも愛情を向け...
恋バナ調査隊 2022-07-12 06:00 ラブ
【悲報】男性陣が涙した「ムカつく女」との恋愛エピソード
 男性が「マジであり得ねえ!」と感じた、ムカつく女との恋愛エピソードを4つご紹介します。どれも「こんな記憶で男性の中に残...
恋バナ調査隊 2022-07-11 06:00 ラブ
「バツイチ同士の再婚」“最良”のきっかけと幸せゲットの心得
 一度離婚を経験したバツイチの人は、「また同じ失敗をするのでは?」と、再婚を躊躇するケースが多いようです。でも、相手が同...
恋バナ調査隊 2022-07-10 06:00 ラブ
なぜ抱いてくれないの? 年下夫とのレスに超不満な40代女性
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2022-07-09 06:00 ラブ