幸せホルモン放出!猫と一緒にいるだけで多幸感に包まれる♡

コクリコ 編集者
更新日:2021-07-18 06:00
投稿日:2021-07-18 06:00

猫との暮らしが私にもたらすもの

 樹木希林さんの遺作映画「日日是好日」の原作者として知られる森下典子さんのエッセイに「猫といっしょにいるだけで」という作品があります。50代、独身、母と2人暮らし、スランプで切羽詰まっているエッセイスト・森下さんが、自宅前で野良猫が出産した子猫を見つけたことから始まる猫との日々がつづられているのがこの作品ですが、このタイトルが今の私の気持ちにぴったりで。

 猫が家にいると。

 壁でもソファでも爪とぎするからボロボロになるし、布団をひっかいてかじるから羽毛が飛び出てくるし、私のことを爪でひっかいてくるし、うんちはくさいし、洋服もソファも毛だらけになるし、毎日絶対に掃除をしないといけないし、なにが不満なのかわからないけどにゃーにゃー鳴いてうるさいし、発情期もうるさいし姉弟で交尾のポーズをするし、病気になるし、旅行も気軽に行けないし、飛び出し防止の柵をつけたり気を遣わないといけないし、とにかくなんにつけてもお金がかかる。

 猫がいることで大変なことはいっぱいあります。書き出すとメリットよりもデメリットの方が断然多い気がします。

保護猫きょうだいがいるからこそ頑張れる

 でも、猫と一緒にいるだけで。

 それだけで幸せなんです。ぎゅうっと、抱きしめると脳の奥の方がじわっとしびれるような多幸感に包まれます。これが幸せホルモン・オキシトシンの効果なのでしょうか。仕事で腹が立つことがあったとき、人間関係で辛く悲しいことがあったとき、猫をぎゅーぎゅーして心を回復させています。私には猫がいる。猫がいるから私は頑張れる。

 犬と比べて猫はなんにもできない。なんの役にも立たない。愛情の確認もできない。心を通わせ合えているのかも疑問だ。寝て、食べて、ゴロゴロ言ってるだけの生き物。でもそれでいい。それがいい。なんにもできない猫のことが大好きだ!

野良猫たちは常に危険と隣り合わせ

 日なたでころんころん転がりながらお昼寝をしている様子を眺めているだけで、にやにやしてしまいます。尊い……。でも、こんなふうに無警戒に猫たちがお昼寝できているのもおうちという安全な場所にいるからこそ。

 お外にいる野良猫は夏は暑いし、冬は寒いし、雨の日はずぶ濡れだし、ご飯だってないし、きれいなお水もないし、ちゅ~るなんか食べたこともないし、車に轢かれてしまうかもしれないし、病気になっても病院にも行けないし、棒きれでたたいてくる人だっているかもしれない。こんなに尊い猫たちが過酷な環境にさらされていると思うと胸がしめつけられるようです。

「トラップ・ニューター・リターン」活動を知っていますか

 野良猫を減らすためにはTNR(TRAP・NEUTER・RETURN)といって、捕まえて不妊去勢手術をし、元の場所に戻すという活動が必要です。個人でTNR活動をなさっている方もいらして、そのご苦労には頭が下がります。

 警戒心の強い野良猫を捕獲機で捕まえるのもひと苦労ですし、手術代は自腹ですからね。不妊去勢手術をされた野良猫は、耳のはしをカットされ、その耳を桜に見立てて「さくら耳」と呼んだり、その猫を「さくら猫」と呼んだりします。さくら猫は不幸の連鎖を断ち切るために優しい誰かが奔走した証なのです。このことを知ったのもわが家に保護猫が来たから。

 ということでわが家の猫を愛すれば愛するほど、お外にいる野良猫ちゃんにも幸せになってほしくて、微力ながら、その活動をなさっている方を支援したり、毛布やタオルなどの寄付をしたりしています。

独身女でも猫は飼える!

 会社員として働いているいまの私は、TNRや保護活動をすることが難しいけど(家が狭いので保護した猫を置いておけないということもある)、将来大きな家に住めたら私も猫のためになんらかの活動をしていきたいと思っています。こんなふうに世の中の役に立ちたいと思うようになったのも保護猫を飼ったからこそ。

 独身女でも猫は飼えるし、保護猫を飼うって本当に素晴らしいこと! と、これからも言い続けていくつもりです。

コクリコ
記事一覧
編集者
実用書の編集者(社畜)。アラフォー未婚のがんサバイバー2年生(進級しました!)。2018年、子宮頸がんにて広汎子宮全摘出術を受ける。現在ホルモン補充療法をしながら経過観察中。SNSをパトロールするのが趣味。“Twitter探偵”とも呼ばれる。でも幸せになりたい。

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


切ない…親の老いを実感したエピソード。ゴミ屋敷一歩手前、母の死から父の独り言が急増
 GWや年末年始など、長期休みに帰省する人は多いですよね。実家で過ごすと「懐かしい」「ホッとする」と感じ、心身ともに満た...
アラフィフ独女が『人事の人見』を見て思うこと。平成の働き方はもう通用しない…私たちはどう振る舞うべき?
 アラフィフ独女ライターのmiraeです。前回のコラムでもお伝えしたとおり、アラフィフである私は、氷河期世代として社会に...
夫のいびきがうるせえ! 約6割の人が悩んでいる睡眠問題、「対処法がわからない」は卒業しましょ
 眠い眠い眠すぎる! 「春眠暁を覚えず」昔の人はよく言ったもので、つい昼間でもうとうと…。  この眠気、我が家に関して...
2025-04-29 06:00 ライフスタイル
シッポがピン!「今日のご飯は鯛だニャン♪」ご機嫌“たまたま”たちが集結したよ
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
脱「片づけられない女」宣言! この連休中こそ実行したい“断捨離”4つのコツ
 自宅の床には片方だけの靴下や、ぐちゃぐちゃのハンカチが転がり、デスク回りは書類と資料の山で作業するのも一苦労。そんなあ...
何気ない街の風景
 何気ない街の風景。  ここにいるよ…って呼ばれて振り返る。  心地良い風が吹いた。
【動物&飼い主ほっこり漫画】第95回「おーい! コテツ!」
【連載第95回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
夫よ「育休=自由」じゃないんだよ! 病む寸前まで追い詰められた女たちの叫び
 子供を出産してから、育休を取得する女性は多いですよね。また、出産後の妻を支えるために、育休を取得する夫は少なくありませ...
【女偏の漢字探し】「桂」の中に隠れた一文字は?(難易度★★★☆☆)
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...
アラフォー最強のすっぴん女優は? 北川景子らに学ぶ「見た目年齢が若返る」メイク術【プロ解説】
 美人女優たちの素顔が話題になっている。女優の北川景子(38)が21日に自身のXを更新し、主演ドラマ『あなたを奪ったその...
ごめん、フォローしきれない! 新入社員からの正直うざいLINE3選。電話魔、完コピ女、自分至上主義にゲンナリ
 右も左も分からない新入社員を迎えたとき、「自分もそんな時期があったな」と懐かしく感じるとともに、先輩や上司としてフォロ...
病み期のLINEは“黒歴史”の宝庫デス。「生きてる価値ないよね?」かまってちゃん化して大騒ぎ!
 悩みが多かったりつらい出来事が重なったりして心が病むと、いつもとは違う自分が出てくることもありますよね。そんなときに送...
金運=黄色だけ? いいえ「赤い花」もアガるんです。仕事運もゲットするベストな置き場所
 猫店長「さぶ」率いる我がお花屋、止まらない物価高騰のせいか「金運が上がる花ってあるんかい?」という質問をお客様からもら...
「猫島のアイドルは俺にゃ!」ニンゲンの寵愛をめぐり“たまたま”が大激突
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
大阪万博にいざ! 情報がない、時間が足りない、日本館がひどい…それでも大満足だったわけ【現地レポート】
 4月13日に開幕した2025年日本国際博覧会 大阪・関西万博。テレビなどのメディアでは大盛り上がりです。実は筆者、開幕...
「思われニキビ」に浮かれたおばさん、衝撃的な事実を知る。お前…更年期症状の一種だったのか
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...