日本の夏…受け継がれる大事なしきたり「盂蘭盆会」って?

斑目茂美 開運花師
更新日:2021-08-04 06:00
投稿日:2021-08-04 06:00

お盆の必要アイテムって?

 お盆にちなんだ行事は、各地の風習などによりさまざまでございます。例えば、精霊流しや盆踊り、大文字焼など、その土地それぞれのご先祖様をお迎えするワクワクな儀式は、お盆に親戚同士で楽しく集えるきっかけのような気がいたします。

 それぞれに風習は違えど、一般的なお盆とは、精霊棚を作る→お墓参り→迎え火を焚く→精霊棚に滞在するご先祖様、1年ぶりの里帰りにてしばしくつろぐ→送り火を焚く……といったところでしょうか。

 お盆の儀式に今まで関係のなかったアナタでも、例えばお身内がお亡くなりになったり、世代交代で今年からお盆の準備をする担当になった場合は、これは無視のできない日本の風習でございますのよ。

 とはいえコロナ禍の今、お盆のあり方もこれまでとは違ってきており、去年から引き続き簡素化されているような気配でございます。お迎えするご先祖様にとっては現世のコロナ禍は関係なく、せっかくの里帰りを現世の都合で中止にしてしまうのもどうかと思いますので、せめてご先祖様をお迎えする準備だけはしてあげたほうが良いように思われます。

 お迎えしたご先祖様が滞在する精霊棚は、竹で結界をつくったりと正式な形にこだわれば結構大がかりなものになりますが、そこは現世で生きている者の都合が優先されても許されるような気がいたします。

 そんな中であっても、これだけはご用意なさることをオススメいたします。

・マコモ……精霊棚に敷くゴザのこと。お釈迦様がマコモのお敷物に病人を寝かせて治療したとされていて、お供え物を置く際に下敷きとして使う。
・牛、馬……ご先祖があの世とこの世を行きかうときに乗る乗り物。ナスやキュウリに割りばしを挿して作ったりもしましたが、今はワラでできた物もアリ。
・ミソハギ……禊萩と書き、禊に使われる。仏様がミソハギの露を好むため。
・ホオズキ……仏様が迷わず帰ってくるための目印の提灯の代わりであり、仏様はホオズキの中に滞在するため。
・季節のお供え物 
・線香……五供の一つ
・供花……五供の一つ
・ろうそく……五供の一つ
・水……五供の一つ
・そうめんなどの食べ物……五供の一つ

「五供(ごくう)」とは、お供え物の基本ということ。宗派によっても異なりますが、「香」「花」「燈明」「浄水」「飲食」が一般的なお供え物のことでございます。

 最低限これだけあれば、アナタもなんとかお盆にご先祖様をめでたくお迎えできると思われます。また今年のお盆は帰省しないアナタでも、せめてお花や食べ物を少し陰膳にお供えするだけでも気持ちがスッキリいたします。お試しあれ。

 ご先祖様を思う気持ちが届いて、ご先祖様がアナタをお守りくださいますことを……遠いお空の向こうからお祈りしておりますよ~。

斑目茂美
記事一覧
開運花師
半導体エンジニアを経て花業界に転身。イベント・ホテルなどの装飾も手がける生花店を営む傍ら、コンテストで優勝・入賞を重ね、雑誌・新聞等に作品を発表する。神奈川各所にて花教室を開催。障害者支援も花で実践。悩ましくも素敵なお客様を「花」で幸せへと導く道先案内人。ブサかわ猫店長「さぶ」ともに奮闘中。Facebookやってます。

ライフスタイル 新着一覧


そう来る!? AI提案の「酷暑の乗り越え方」に笑った。私が考えたオリジナル“心理的”対処法も教えます
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
終わった…海外トラブルで冷や汗。20代女子のリアルな旅行ハプニング、消えた荷物はどこに!?
 日本とは違った体験や景色が味わえる、それが海外旅行の魅力。しかし、その“違い”が思わぬトラブルを呼ぶこともあるんです。...
なぜ40~50代に参政党がウケたのか? 参議院選挙の"もうひとつの争点"、氷河期世代の本音
 2025年参院選で争点のひとつに「就職氷河期世代」の支援策もかかげられた。  1993年から2005年にかけて社...
正直いりません!ダサい服を送ってくる義母。悩める主婦がとった“仕方ない”手段「どうなんだ? とは思うけど…」
 令和を迎えた今の時代にも、姑の行動に深刻な不快感を示す妻もチラホラ…。一方、激しい対立をするほどの事柄ではなくても妻が...
やば! ブラ紐が“チラ見え”した時どうしてる? スマホ使ったスマートな技も
「えっ、ブラ紐見えてたかも…?」ふとした瞬間に自分のブラ紐が見えていることに気づくと、恥ずかしさで焦ってしまいますよね。...
「帰省キャンセル界隈」は親不孝じゃない。実家に帰らないための冴えた言い訳
 色々な理由で帰省をしない人はたくさんいます。帰りたくない理由があるのなら、無理にしなくていいのかも。 (コクハク...
ポンポン尻尾にメロメロ♡  “にゃんたま”丸見えの姿に心をくすぐられちゃう
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
【動物&飼い主ほっこり漫画】第101回「くまさんスイカ!シャクシャク」
【連載第101回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽの...
【“偏”探しクイズ】共通する偏をみつけて2文字の熟語を2つ作ろう(難易度★★★☆☆)
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...
「頑張りが伝わってきたよ」ママ友の言葉にホロリ…思わず嬉し泣きしたLINE3選
「LINEに救われた」という経験、あなたにもあるのではないでしょうか? 連絡手段として用いられるLINEが、救世主のよう...
浴衣の下って何を着ればいいの? 下着をつけたくない場合の最適解とNG行動
 夏休み、家族や友人と旅行に出かける人もいるでしょう。でも、意外に知られていないNG行動のせいで、恥をかくことも…。 ...
「来月はハワイ♡」ってダルっ…。“幸せアピ”がウザい女友達のLINEエピソード
 自分が幸せの中にいるとき、周りに話したくなったりアピールしたくなったりする人もいるはず。でも、相手に「ウザい」と思われ...
「スナックのママ=不美人」説は本当か? 超納得のシンプルな理由を解説します
 「スナックのママって、そんなに美人いないよね」  これ、みなさんも思ったこと or 聞いたことないですか? 私は...
4割が「事故物件に住み続ける」と回答。それぞれの“ワケあり”事情とリアルな体験談
 夏といえば怪談。その中でも近年、特に目立って増えているのが「事故物件」をテーマにした話だ。  松原タニシの実話怪...
猫の「まなざし」に恋をした…“にゃんたま”には何が詰まっているの?
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「お母さん、暇ー!」攻撃にヘトヘト…。夏休み、私は“宿題やる気スイッチ”をこれで押してます
 夏休みシーズン到来! お子さんの夏休みの過ごし方で悩む方も多いのでは。ことあるごとに「お母さん、暇ー」の訴えに、「暇な...