NHK紅白惨敗…“ジャニだらけ”は低視聴率の要因になったのか

こじらぶ ライター
更新日:2022-01-08 06:00
投稿日:2022-01-08 06:00

ジャニーズ勢5組が出演したNHK紅白

 昨年大みそかの「第72回NHK紅白歌合戦」は、第2部の世帯平均視聴率が過去最低の34.3%を記録し大惨敗となった(関東地区、ビデオリサーチ調べ。以下同)。音楽業界全体として大ヒットが無く目玉を用意できなかったこと、YouTubeやNetflixなどネット配信に視聴者が流れ、テレビそのものが見られなくなったことなど要因はいくつかあるだろう。

 また放送以前から「ジャニーズが多すぎてつまらない」「本物の歌手の歌をちゃんと聞きたい」などと指摘もされていた。今年は5組出場したが、本当に紅白にとって足かせとなる存在だったのだろうか。

 歌手別視聴率では1位のMISIA(39.2%)から、9位の高橋洋子(35.5%)まで男女それぞれソロ歌手が名を連ねた。10位のYOASOBI(35.4%)も2人組ユニットだが純然たるアーティストで、ベスト10はいずれもしっかりと歌を聞かせ、音楽を届けたメンツがランクインした。

 ではジャニーズはどうだったのか。執筆時点(1月7日)ではベスト10以下の詳細な歌手別視聴率は発表されていないが、「スポニチ集計『紅白』視聴率」(2022年1月5日配信)では、時間帯ごとの視聴率グラフが明かされている。それをもとに出演した時間によって全ての歌手別のおおよその視聴率算出が可能となっている。

スノスト↓、KAT-TUN↑、キンプリ↑、関ジャニ∞↓

 たとえばジャニーズから最初に登場したSixTONESは、一つ前の純烈からわずかではあるが数字を落とした。彼らの後の天童よしみ(67)で明らかに数字が上昇すると、ジャニーズ2番手に15周年で初出場のKAT-TUNが出演。ゆるやかに数字を上げ31.9%を記録した。同じように3番手のKing & Princeも出演時間中に数字を伸ばした。

 ただ、4番手のSnow Manは、清水寺から生歌唱した水森かおり(48)が33.3%まで上げた数字を如実に落としてしまった。ここまでの4組は平均視聴率31.5%の第1部の出演だったが、ジャニーズから今年唯一、第2部に出演した関ジャニ∞も一つ前のAIからはっきりと数字を落とした。

それぞれ要因を分析してみると…

 KAT-TUNは、個人では抜群の知名度を誇る亀梨和也(35)が、不祥事などもあり退所した元メンバー3人に言及する異例のMCも含め、視聴者には新鮮に映ったのだろう。King & Princeは個々のメンバーの活躍が昨年どのグループと比べても活発で、ポスト嵐に一番近い存在だ。

 SixTONES、Snow Manは若い女性に熱狂的ファンを有し、CDセールスでは前述の2組を上回るが、個々人の知名度やグループの浸透度がまだ足りなかったのかもしれない。

 嵐が活動休止中で今年出場したジャニーズ勢では最もベテランの立ち位置となった関ジャニ∞は、ボーカル面でも人気面でも支柱であった退所組の渋谷すばる(40)、錦戸亮(37)の穴を埋め切れていないようだ。

こじらぶ
記事一覧
ライター
STARTO ENTERTAINMENT、秋元康系女性アイドル、ローカル、地下アイドル等数々の現場を経験。Xでもご意見を募集しております。

エンタメ 新着一覧


旧ジャニ会見から1年半、STARTO社の再興成否…CD売上と人権意識から考察、ファンは一体何を望む?
 2023年9月および10月、旧ジャニーズ事務所は創業者問題で2度記者会見を開いた。その後、同社所属タレントのテレビ・C...
こじらぶ 2025-04-12 06:00 エンタメ
「あんぱん」阿部サダヲの配合絶妙な演技。高知つながりで“しょくぱんまん”登場!
 元気のない家族のために力を貸してほしいというのぶ(永瀬ゆずな)の頼みに、草吉(阿部サダヲ)は1回きりの約束であんぱんを...
桧山珠美 2025-04-09 17:20 エンタメ
『あんぱん』RADWIMPSの主題歌は本当に「合っていない」のか? 正統派・朝ドラOPの真逆を貫いた意味
 2025年3月31日より、NHK連続テレビ小説『あんぱん』の放送が開始された。国民的キャラクター「アンパンマン」生みの...
「R-1」さや香・新山や吉住らベテラン勢はなぜ負けた? 売れっ子は予選で有利、決勝で不利な理由
 最もおもしろいピン芸人を決める「R-1グランプリ2025」(フジテレビ系)が3月8日に開催された。決勝常連組やベテラン...
帽子田 2025-04-09 09:48 エンタメ
ヤムおんちゃん草吉はあんぱん代をきっちり集金。ジャムおじさんとは違う“先導”に期待膨らむ
 草吉(阿部サダヲ)のあんぱんを食べて、生きる力をもらった朝田家。羽多子(江口のりこ)は内職の仕事を始め、釜次(吉田鋼太...
桧山珠美 2025-04-07 17:20 エンタメ
「あんぱん」ウラの見所~初週からブチかまし!細部に神経が行き届いた作品だと印象付けた中園脚本
 結太郎(加瀬亮)があの世に旅立ち、悲しみに暮れる朝田家。しかし、のぶ(永瀬ゆずな)は一粒の涙も流さなかった。そんなのぶ...
桧山珠美 2025-04-05 06:00 エンタメ
“百戦錬磨”香川照之ゆえの提案「全6話、スイッチを仕込んでいます」【主演ドラマ『災』インタビュー】
「連続ドラマW 災」(WOWOW、6日22時スタート)は、湿り気を帯びた陰鬱な雰囲気とぞわりとする劇伴が感情を揺さぶる不...
朝ドラ「あんぱん」の描写に25年前の“名台詞”が…CA役だった松嶋菜々子の変わらぬ美貌はさすが過ぎる
 ある日、のぶ(永瀬ゆずな)は千尋(平山正剛)とシーソーに乗る嵩(木村優来)を見かけるが、千尋が軽くて動かない。そこでの...
桧山珠美 2025-04-02 17:20 エンタメ
「あんぱん」ヒロインの着物がオレンジ色の納得。ドキンちゃんのモデルゆえの演出
 昭和初期、家族の愛情をたっぷり受けて育った少女が高知の町中を勢いよく駆けていく。「ハチキンおのぶ」こと朝田のぶ(永瀬ゆ...
桧山珠美 2025-03-31 17:20 エンタメ
朝ドラ「あんぱん」男性俳優陣がめちゃ豪華! 赤楚衛二路線で大ブレーク必須な最注目の若手は?
 31日(月)から新しい朝ドラが始まります。その名も連続テレビ小説「あんぱん」。あの「アンパンマン」の作者やなせたかしと...
【おむすびにモヤっと】伏線をまき散らして放送終了、そしてモヤモヤが残った。結はとんでもなくヤベ~やつ?
 歩(仲里依紗)から詩(大島美優)を引き取ろうとするのは甘かったかもしれないと聞いた結(橋本環奈)は、仮定の話を気にして...
桧山珠美 2025-03-29 06:00 エンタメ
【写真特集】倖田來未の美し過ぎるバスト♡ギリギリショット5連発
【この写真の本文に戻る⇒】40代の倖田來未が《全盛期と変わってない》と話題に…20年前と同系ファッションでも、なぜ痛くな...
2025年「冬ドラマ」を調査! 独走状態の『ホットスポット』、疲れた大人世代に『御上先生』は難しかったか
 2025年1月よりスタートした冬ドラマ。惜しまれつつ最終回を迎えたドラマがあった一方で、期待されていたものの視聴率が振...
【おむすびにモヤっと】一瞬の表情で孤独をにじませる歩。最後の最後でヒロイン逆転!?
 結(橋本環奈)は大腸がんで入院している患者・丸尾(細川岳)を担当し、食欲不振の対応に苦慮する。  一方、歩(仲里...
桧山珠美 2025-03-26 17:20 エンタメ
【おむすびにモヤっと】最終週は最後の顔見世? 糸島移住“言い出しっぺ”の愛子さん台詞を深読みすると…
 福岡・糸島に移住することが決まった聖人(北村有起哉)と愛子(麻生久美子)。ヘアサロンヨネダを翔也(佐野勇斗)が継ぐこと...
桧山珠美 2025-03-24 17:20 エンタメ