夫や子供には秘密…BL(ボーイズラブ)に萌えまくりの日々#1

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2022-03-04 06:00
投稿日:2022-03-04 06:00

リアルな恋愛はもういい

ファンタジー要素が強いからこそ没頭できる(写真:iStock)
ファンタジー要素が強いからこそ没頭できる (写真:iStock)

ーーギャップに萌えるのは同感です。

「ですよね。少々サディスティックなセリフはもちろん、普段はニヒルな役や二枚目のカッコいい俳優さんが、女の子のように『もう~信じられない! 嫌いッ!』とすねたり、『ねえ、あの男と会うの?』と嫉妬する場面など萌えどころは満載です。

 これが女優相手だと、急に現実感が漂って白けちゃうんですが、BLはファンタジー要素が強いから、見ている私もどっぷり浸れるし、女優にジェラシーを感じることもない。

 先ほどの友人なんて『もうリアルな男はこりごり。BLと宝塚歌劇があれば十分人生楽しめる』と豪語していましたね」

ーー宝塚歌劇ですか?

「はい、その女性は宝塚の男役にもハマっていて、時間がある時は、好きなタカラジェンヌの『出待ち』『入り待ち』もすると言っていました。そして、やっぱり男役と娘役のラブシーンよりも、たまーに出てくる男役同士の(ダンスの)カラミに萌えると言っていました。

 リアルな恋愛をしたくないからこそ、BLや宝塚などのファンタジーが心の支えになっている部分も大きいと思います」

心を満たしてくれたBL、そして…

美しい体が尊い…(写真:iStock)
美しい体が尊い… (写真:iStock)

ーー続けてください。

「そういえば、原作が男女の恋愛だったのに、ドラマ化された際「男×男」のBLに仕上がっていた作品もありました。原作を読んでいた私は、「えっ!」と仰天したのですが、なんせ、二人とも長身のイケメン俳優なので、ラブシーンが美しくて……。

 そして、さすが肉体づくりにも余念がないな、とプロ意識を感じました。

 細身なのにほどよく筋肉がついていて、肌がキレイ。まるで芸術品のよう美しい体なんです……といっても、上半身のみですよ。

 ただ、BLファンとしては『美しい上半身を拝めただけで感謝』という気持ちです。

 プライベートでは異性がお好きなのでしょうけれど、BLを演じる俳優さんは、目の前の相手を本当に愛しているかのような切ないほど熱い視線で見つめている。その憂いある表情を見るだけで、私の中で女性ホルモンがドクドク分泌するのが分かるんです。

 BLを見るようになってから、夫も中2の娘も『ママ、最近キレイになった』『いつもニコニコしてて、嬉しいな』なんて言ってくれるんです。

 心が満たされていると、家族にも優しくできますね。

 そんな私ですが、ある時、『ドラマや映画を見るだけじゃ我慢できない!』と思うようになったんです」

ーー我慢できないとは……?

「あの……ここだけの話で、絶対名前を出さないと誓ってくださいね」

 そう声を潜めたP子さんが話したのは、筆者の予想をはるかに超えた行為だった。

 続きは次回。

蒼井凜花
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官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
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