ホスト張りの“店外デート”を仕掛けて…恋愛を仕事にする男が急増中

内藤みか 作家
更新日:2022-03-17 06:00
投稿日:2022-03-17 06:00
 ホストクラブのホストが女性客に好意があるかのように振る舞い、彼氏だと錯覚させることを色恋営業といいます。コロナ禍以降、他の職種の男性たちでもこの色恋営業を行う人が増えているようです。

なぜ色恋営業をするの?

 ホストは色恋営業をなぜするのでしょうか。一番の理由はそうしたほうがお金が稼げるからです。恋愛感情が入った女性は、好きな男性の夢を応援したいと思うようになります。つまりは彼をナンバーワンにするために必死で働いてお金を貢ぐようになるわけです。

 推しのタレントを応援するファン女性にも近いのかもしれませんが、実際に彼とお店で飲んだり話したり外でデートをしたりもするので、好きな男性に対する思い入れがグッとリアルになった状態だといえるでしょう。

 そしてもうひとつの理由は、これはホストから聞いたことがあるのですが「相手の女性が恋愛を求めていたから、それに応えた」からというものです。女性客によっては楽しく飲みたいだけの人もいるので、ホストは相手のニーズがあるからこそ色恋をしている場合もあります。確かに寂しくて誰かと恋愛したいという女性もいるのかもしれません。

色恋を仕掛けている職種とは

 色恋営業は、フリーでその仕事をしていたり、指名料がもらえるなど、それをすることによって自分の収入が跳ね上がる職種の人が行うことが多いです。たとえば美容師さんやマッサージ業も指名があると収入が上がります。定期的に通ってくれる女性がいたら、かなりありがたいのです。

 また、最近よく聞くのは、パーソナルトレーナー。特に個室で教えるタイプのパーソナルトレーナーさんが色恋を仕掛けてくるというものです。個室で甘い言葉を囁かれているうちに仲良くなってしまうわけですが、トレーニング料金の支払いは免除されるわけもなく、女性たちはずっと払い続けます。

 こうした職業の男性は、女性客を常連化させるために色恋を使っているようにも見えます。そして、営業の一環として、彼女が店に来た日は帰りに一緒に食事をすることも。ホストのアフターとかなり近い状態の人もいるのではないでしょうか。

女性たちのジレンマ

 けれどこうした色恋営業には、限界があります。ホストにしろ、トレーナーにしろ、女性たちは最初のうちは恋に熱くなり、勢いで高いシャンパンを開けたり、高額のトレーニングプランを登録したりもします。

 けれど、親しくなればなるほど、彼女たちは疑問を抱き始めます。「私って、本当に好かれているんだろうか」「彼は営業してるだけなんじゃないだろうか」と、支払いがかさみ、疲れが出てきた頃に考えるようになるのです。

 そして次第に「私、なぜ好きな人に会うのにお金を使っているんだろう?」と考えるようになり、彼に対して「私がお店(またはジム)に行かなかったら、もう会ってくれないんでしょう?」とスネるようになります。これもまたホストと女性客が陥る問題とよく似ているのです。

色恋営業への対処法

 なぜ最近、色々な職種の男性が女性に色恋営業をするかというと、それだけ営業に苦慮しているからかもしれません。たとえばパーソナルトレーナーは、コロナ禍でかなり集客に苦労している人もいるそうですし、美容師さんでもお客さんが減って大変だと言っている人がいます。そのため売り上げを増やすための苦肉の策として色恋をしている可能性はあります。

 では女性たちは、色恋を仕掛けられたらどうしたらいいでしょうか。彼がお金を使わせ続けているうちは「営業なのね」と考えておくのが安全かもしれません。彼にも生活があるので、すぐにお金がかからない関係を求めるのは野暮というものです。

 本格的に親しくなりお互い本気になったらまた関係性は変化することもあるでしょう。そんな時が来るのを楽しみにしつつ、「たとえ営業でも楽しいからまあいいか!」とポジティブに受け止めておけば、悩む時間も少なくなるはずです。

内藤みか
記事一覧
作家
著書80冊以上。大学時代に作家デビューし、一貫して年下男性との恋愛小説を書き綴る。ケータイ小説でも話題に。近年は電子媒体を中心に活動。著書に「あなたに抱かれたいだけなのに」など。イケメン評論家として、ホストや出張ホストなどにも詳しい。
XInstagram

ラブ 新着一覧


人気の電話占い師は20年前からお見通し 新しい彼氏が最速でできる方法
 恋をすると占い師に頼る女性がかなり多いのではないかと思います。特に梅雨時は、気持ちもじめっとしてしまうのか、思い悩んで...
内藤みか 2024-06-20 06:00 ラブ
略奪婚その後の幸せは確約されていない? 4人の女が直面したリアルな現実
 不倫の末に掴む幸せは、果たして長く続くのでしょうか?  今回は“略奪婚のその後”に迫ります。現在不倫中で、相手と...
恋バナ調査隊 2024-06-19 06:00 ラブ
【調香師監修】4タイプ別 熱い夏に負けないスパイシーな香り&オイル解説
 夏になるとスパイスの効いた料理が食べたくなりませんか? スパイスには体の代謝を高めて血行をよくする働きがあり、中東など...
太田奈月 2024-06-18 06:00 ラブ
「なぜ不倫したかって? お宅の夫に騙されたからよ」不倫女の言い分7選
 婚期を逃したり、相手の奥さんにバレて慰謝料を請求されたりと、不倫はハイリスクですよね。なのになぜ、不倫する女性が後を絶...
恋バナ調査隊 2024-06-17 06:00 ラブ
50歳独女の初体験未遂は突然始まった。オタのオフ会で男を物色したら…
 パートナーなしの50歳独女ライター、mirae.(みれ)です。あなたは大好きな人に「うちに泊まっていく?」って誘われた...
mirae.(みれ) 2024-07-14 13:57 ラブ
「俺って特別な存在?」まで聞いといて言わんのかーい! 告らせたい男と女の攻防戦はLINEでも
 好きな男性には、自分から告白するより告白されたいですよね。いい雰囲気になってきたら「今言って!」と、告白を引き出したく...
恋バナ調査隊 2024-06-16 06:00 ラブ
成長させてあげる…? 男への違和感はスルー厳禁!勘が命中したLINE
「女の直感は当たる」といわれている通り、女性の「ん…?」という違和感は意外と当たるもの。信頼している彼氏やちょっといいな...
恋バナ調査隊 2024-06-15 06:00 ラブ
「倦怠期は不可避だ」運命の女と交際2年半、絶望に占領されるハイスぺ男
「冷酷と激情のあいだvol.199〜女性編〜」では、あえて結婚も同棲もしないスタイルで生涯を添い遂げると決めた恋人・カズ...
並木まき 2024-08-17 09:10 ラブ
年収計2000万のパワーカップルに暗雲?レス問題回避に失敗した46歳女
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2024-06-15 06:00 ラブ
無意識な結婚ハラスメントにご用心!恋バナの延長線じゃすまないNG3つ
 結婚ハラスメント、いわゆる「マリハラ」をご存知でしょうか? 最近は何かとハラスメントに厳しいご時世、結婚についての話題...
恋バナ調査隊 2024-06-15 06:00 ラブ
熊谷真実、磯野貴理子は何が…2度3度結婚する中高年女性に特殊技能?
 女優の熊谷真実(64)が今月4日、自身のインスタグラムを更新し、ウエディングドレスの写真とともに結婚パーティーをしたこ...
そこ見る!? ヒモ男とヒモを飼いたい女性のリアリティーショーがすごい
 近頃、恋愛リアリティーショーも細分化されてきています。  バツイチだけの恋愛リアリティーや男性同士の恋愛リアリティー...
内藤みか 2024-06-13 06:00 ラブ
韓国人彼氏はプリンにも嫉妬なんてかわゆ♡ 日韓カップルのLINEを覗き見
 韓流ドラマなどを見ていると、主人公によくいる紳士的で優しい韓国人彼氏に憧れますよね!  実際に、韓国人彼氏がいる...
恋バナ調査隊 2024-06-12 06:00 ラブ
「恋愛も結婚も女性もわからなくて」色恋経験ゼロ男が淡泊に描く既定路線
「冷酷と激情のあいだvol.198〜女性編〜」では、結婚前提で交際する5歳年上の生真面目な恋人・サトルさん(46歳・仮名...
並木まき 2024-06-08 06:00 ラブ
「真面目で大事にされてもときめかない」味気ない男との再婚迷う41歳女
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2024-06-08 06:00 ラブ
年齢を言いたがらないアラフォー女性 “私は若く見える”が招く婚活トラブル
 結婚相談所では生年月日はプロフィール上に掲載されていますが、相談所外での恋愛相談を聞いていると、「年齢」を巡って揉める...
植草美幸 2024-10-24 14:24 ラブ