予想外! 2人同時の射精シーンに意識が…
ーー続けてください。
「室内には2人の喘ぎ声と、抜き差しに合わせてニチャ……ニチャ……という粘着音が響いていました。汗とマリン系の香水が入り混じり、濃密に漂ってくる。その淫靡な香りが私の鼻腔をくすぐり、加えて目前では美しい男2人のセックスが繰り広げられて……あまりの昂ぶりに、私の視界はぐらぐら揺れていました。目の焦点が合わないほど興奮してしまい、呼吸もできなくなって……。
そんな私を察してくれたのでしょうか。
腰を振って抜き差しをしていたJ君が『そろそろだ』と、フィニッシュをほのめかせました。
A君も獣のポーズを取りながら『……ああっ、僕もです』と言ったんです。
その言葉に、私は再度、目を見開きました。J君はコンドームをつけていたから、そのまま射精するのかしら? などと思考力の追い付かない頭でぼんやり考えていたところ、J君はもう一度、低い唸り声をあげました。
『ああ、出るっ、出るぞっ!』
ひときわ激しい胴突きを送り込んだJ君は、そのまま動かず『ううっ、ううっ』と身を震わせていたんです。
射精してるの……? と思ったところで、予想外のことが起こりました。
なんと、アヌスを掘られたままの体勢で、A君のペニスからザーメンが噴射したんです。左手をベッドについたまま、右手でペニスを握り締め、先端からドクン、ドクンとものすごい勢いで二度目の射精をして……。
BLでは2人同時に射精するという行為も描かれることがありますが、まさか、それを目の当たりにするなんて……次の瞬間、私の意識がふっと途切れたんです」
濃厚なセックスを感じさせない爽やかな対応
ーーえっ、意識が?
「はい……あまりにも刺激的な光景をまの当たりにしたせいか、私はソファーに座ったまま、失神してしまったようです。『失神していた』というのは、2人が教えてくれました」
ーー詳しくお聞かせください。
「私が気づいた時には、『P子さん、大丈夫ですか?』と、洋服を着て心配そうに私を覗きこむ2人の顔がありました。ミネラルウォーターをグラスに注いで渡され、私はゆっくりと起き上がって、水を飲みました。
私が『私、どうしていたの?』と訊くと、J君が『急にソファーに倒れ込んだんです。失神したようですが、お体は大丈夫ですか?』と言い、A君も『ショックで気を失ったのかと、すごく心配でした』と表情を曇らせていました。
私が『ありがとうございます。大丈夫です』と、笑顔を見せると、2人はホッとしたように『良かったです』と言ってくれて……その姿は、先ほどまで濃厚なセックスを繰り広げていたとは思えないほど、優しく紳士的でした。
セックスのことなど微塵も感じさせない爽やかさがありましたね」
エロコク 新着一覧