「六本木クラス」終了で麻宮葵ロス現象
人気韓流ドラマ「梨泰院クラス」の日本オリジナル版である「六本木クラス」(テレビ朝日系)の最終回が先月29日に放送された。世帯平均視聴率10.7%(関東地区、ビデオリサーチ調べ・以下同)、個人視聴率6.2%とどちらも全13話最高記録をマークし有終の美を飾った。
居酒屋「二代目みやべ」店長・宮部新を演じた主演・竹内涼真(29)の好演も光ったが、中でも第3話の本格登場からドラマの盛り上げを牽引した平手友梨奈(21)演じる麻宮葵ロスに陥っている視聴者が多いようだ。
平手友梨奈の「多面性」が発揮された役
葵はIQ162の天才インフルエンサーでありながら、大人を「うっそぴょ~ん」とからかったり、変顔をして欺こうとするなどとっぴな行動が魅力でもあった。これまで平手を欅坂46時代の「笑わない」「クールでミステリアス」といったパブリックイメージにとらわれていた視聴者にとっては、「あんな風に笑うんだ」「平手ちゃんめちゃくちゃ可愛い」「表情がコロコロ変わって目が離せない」と驚きをもって受け止められた。
ただ、平手はこの「六本木クラス」の麻宮葵になることで、突如覚醒したわけではない。欅坂46時代の初期から彼女を見てきた人々にとっては、ようやく平手が持つ「多面性」が本領発揮できる役が巡ってきた、と考えるのではないか。
平手の根底にある茶目っ気
グループ加入前よりお笑い芸人が好きだった平手は欅坂46冠番組初期に、GO!皆川(40)の「うんちょこちょこちょこぴー!」や流れ星・ちゅうえい(44)の一発ギャグなどを事あるごとに披露し、メンバーや周囲の人々を笑わせていた。
欅坂46後期は平手自身を追い込むようなシリアスな楽曲も多く、音楽番組など表舞台ではそうしたひょうきんな姿は見せていなかった。だが、CD特典のドキュメンタリー映像では、見た目でじゃがいもをキウイと間違えてメンバーの爆笑をさらったり、メンバーときゃあきゃあ騒ぎつつ私服のまま9月のプールに飛び込んだりと、平手の根底にあるお茶目な部分を惜しげもなく見せてくれた。
一方で1stシングル「サイレントマジョリティー」や6thシングル「ガラスを割れ!」などで見られた“大人からの支配”や“世の不条理”に立ち向かう力強さは、葵の想い人・新の復讐相手である長屋ホールディングス会長・長屋茂(香川照之、56)とその長男・龍河(早乙女太一、31)との対峙で生かされた。
半沢直樹さながらの“顔相撲”
外食産業のセミナーを開催していた茂に対し、イチ参加者であったはずの「二代目みやべ」マネージャーである葵が挑発的な質問をする。茂は凄みを持って一蹴するが、葵は不敵な笑みを返し一礼する。
どちらも顔のアップが続き、さながら「半沢直樹」(TBS系)の“顔相撲”の様相を呈していたが、56歳の大ベテラン香川に対し21歳の若手女優である平手が全く負けていなかった。むしろ、圧倒的な眼力で葵の方が迫力で押し返しているようにすら見えた。
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