吉沢亮主演「PICU」に安田顕アリ!放屁男は代表作を更新する

ボルドー太田 イケメンソムリエ
更新日:2022-11-15 12:19
投稿日:2022-10-16 06:00

この秋はイケメン俳優の医療ドラマが豊作

紛れもなく国宝級イケメン♡(C)日刊ゲンダイ
紛れもなく国宝級イケメン♡ (C)日刊ゲンダイ

 この秋のドラマで楽しみなのがイケメン医師&ナースです。「祈りのカルテ 研修医の謎解き診察記録」(日本テレビ系・土曜22時)のKis-My-Ft2玉森裕太くん(32)とか、「ザ・トラベルナース」(テレビ朝日系・木曜21時)の岡田将生くん(33)とか。

 そして、なんといってもこの人、「PICU 小児集中治療室」(フジテレビ系・月曜21時)吉沢亮くん(28)でしょう。

 昨年、NHK大河ドラマ「青天を衝け」の主人公・渋沢栄一を演じていましたが、今回は27歳の小児科医、主人公の志子田武四郎(しこた・たけしろう)を演じています。

 吉沢くんとほぼ同年代の役柄ということもあり、より本人に近い姿が見られるのではないかと期待も高まるというもの。幼なじみで網走の救命医・矢野悠太役の高杉真宙(26)とともに、注目度大のドラマです。

吉沢くんの“子供部屋おじさん”が愛おしい

 10日放送の初回を見ました。もちろん、吉沢くん目当てで。幼い頃に父を亡くし、女手ひとつで育ててくれた母親(大竹しのぶ)と2人暮らし。実家から通える病院であれば何科でもいいと小児科になった武四郎。世間でいうところのいわゆる“子供部屋おじさん”ですが、吉沢くんが演じると、そんなマイナスなイメージは一切なく……。

 むしろ、なんと母親思いの優しい息子なんだと思ってしまうから不思議。これぞイケメンマジックですね。

 ま、そんな武四郎ですが、医師としてはちょっとポンコツで、泣き虫(そこがまたカワイイ!)。体よく新設されたPICUに追いやられてしまいます。

「監察医 朝顔」制作陣が手がけるヒューマンドラマ

北海道のローカルタレントから全国区に(C)日刊ゲンダイ
北海道のローカルタレントから全国区に (C)日刊ゲンダイ

 と、ここから舞台はPICU(小児集中治療室)へ。子ども専門のICUで医師として成長する武四郎の物語というわけですが、ドラマを手掛けるのがあの「監察医 朝顔」のスタッフで感動必至。ドラマの舞台が北海道ということもあり、スケールの大きなヒューマンドラマの幕開けを感じました。

 で、吉沢くんはもちろんなのですが、武四郎を導くPICU科長・植野元役の安田顕(48)がスペシャルにいいんです。

 前クール「初恋の悪魔」(日テレ系)でも個性的な役柄でストーリーを盛り上げましたが、今回の植野役はなんというか、ヤスケンさんの代表作になるのでは、というくらい、良かったです。

 その役どころは、アメリカでPICU医資格を取得し、帰国後は日本各地でPICUの整備を推進してきたPICUのパイオニア。それにしてもこの病院のPICU、植野とポンコツの武四郎、そして、救命医の綿貫りさ(木村文乃)と、看護師の羽生仁子(高梨臨)の4人しかいないっていくらなんでも少なすぎやしませんか、って思うのですが……。

 その人材不足のなか、決して動じることなく、常に冷静沈着、おだやかな口調で慈悲深く、武四郎を温かく見守る頼もしい存在である植野、演じるヤスケンさんまで素敵に見えてきました。

 初回のラスト、治療の甲斐なく亡くなった少女。記憶の新しいうちにと、平然とミーティングをする様子に、「どうしてそんな何もなかったように話せるんですか! 人が死んでるんですよ」と涙を流し、訴える武四郎に、「次に同じことが起きたら必ず助けられるように、僕たちは経験を自分の血肉にするために話すんです」と答える植野。その目は赤く、涙をためているようにも見えました。ヤスケンの静かな演技が光ります。

ボルドー太田
記事一覧
イケメンソムリエ
毎クールすべてのテレビドラマをチェックする最強のドラマウォッチャー。が、その目的がイケメンにあることは誰も知らない。

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


シン・スズ子誕生!タナケンに「面白いね」と言わしめたヒロインの魅力
 喜劇「舞台よ! 踊れ!」の幕が上がる。タナケン(生瀬勝久)に稽古ですべてを受け止めると言われたとおり、スズ子(趣里)は...
桧山珠美 2024-01-19 14:45 エンタメ
タナケン(生瀬勝久)の決め言葉、「どうだろうね」に込められた真意
 スズ子(趣里)は、不安を抱えたまま喜劇王・タナケン(生瀬勝久)との舞台稽古を続けていた。  なんとかしようと、ス...
桧山珠美 2024-01-22 15:16 エンタメ
ブギウギ新章、タナケン役生瀬勝久の“顔芸”と「3枚の張り紙」が見もの
 小夜(富田望生)が付き人をやめると言って姿を消してから3カ月、愛助(水上恒司)は大学を卒業し、村山興業で働き始める。 ...
桧山珠美 2024-01-17 15:49 エンタメ
5年ぶり「おっさんずラブ」にコレジャナイ感?それでもいいと思うところ
 あの「おっさんずラブ」が5年ぶりに帰ってきました。2018年4月期にスタートした同作は、ピュア過ぎるおっさんたちの恋愛...
小夜(富田望生)の食い意地は国境を越えた!愛か、餌付けされただけか
 復学した愛助(水上恒司)は、スズ子の公演に触発され、いっそう勉学に励んでいた。  そして、公演が再開して以来、ス...
桧山珠美 2024-01-12 16:05 エンタメ
任侠ドラマ出演の高岡蒼佑様…小栗旬&芸能界批判に“かわいいチワワ”か!
 アウトローな役柄などで人気を博していた元俳優の高岡蒼佑。役者引退宣言をしていたものの、今年2月にリリースされる任侠ドラ...
堺屋大地 2024-01-11 06:00 エンタメ
朝ドラ名物の闇市、小夜の食い意地はタダモノじゃねえ!
 戦争が終わって3カ月、世の中の混乱は続き、スズ子(趣里)たちは未だ公演ができずにいた。  愛助(水上恒司)の病状...
桧山珠美 2024-01-09 14:50 エンタメ
歯に衣着せぬ小夜のキャラを生かしたブギウギ流「玉音放送」シーン
 終戦の日。スズ子(趣里)たちは巡業先の富山で玉音放送を聞く。りつ子(菊地凛子)は慰問先の鹿児島で敗戦を知る。  ...
桧山珠美 2024-01-08 15:50 エンタメ
原作は4コマ漫画! 名作“ぎぼむす”のイケメントリオを味わい尽くそう
 新年あけましておめでとうございます。  例年であれば、大晦日は「ジャニーズカウントダウンライブ」で年越しするので...
特攻隊の前で「別れのブルース」、過去の“淡谷のり子物語”と異なる描き方
 1945年、日本の戦況はますます悪くなっていた。富山に慰問に来ているスズ子(趣里)は、女中の静枝(曽我廼家いろは)の話...
桧山珠美 2024-01-05 14:00 エンタメ
制作費の都合?「夜来香ラプソディ」音楽会シーンなしは残念すぎる
 上海の羽鳥善一(草彅剛)は、音楽会の準備を進めていた。羽鳥は、黎錦光(浩歌)が作曲した「夜来香」にブギを取り入れた音楽...
桧山珠美 2024-01-04 17:50 エンタメ
【2023年人気記事】マッチ様は逃げ上手と無責任のプロだった
【「残念プロフェッショナル」の流儀】  2023年も「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大き...
堺屋大地 2024-01-02 11:44 エンタメ
辻希美&杉浦太陽はニベアのCM…仲良しラブラブ芸能人夫婦はお金を生む
 元モーニング娘。のなかで1番の勝ち組は、やっぱり辻ちゃん(辻希美)でしょう。  先日も元モー娘。の中澤裕子、保田...
スズ子と愛助の無償の愛、平和ボケの今とは違って生きるも愛するも命がけ
 東京に戻ったスズ子(趣里)は、空襲で一面ががれきになっている惨状を目の当たりにする。  スズ子が三鷹の家に戻ると...
桧山珠美 2023-12-28 14:10 エンタメ
東京大空襲、愛し合うスズ子と愛助の運命は…金曜放送回を前におさらい
 トミ(小雪)の許しが出て、山下(近藤芳正)が正式に楽団のマネージャーとして加わることになった。  スズ子(趣里)...
桧山珠美 2023-12-27 17:40 エンタメ