今年の冬は“フワモコ”コットンツリー♡イケてる感ハンパねぇ

斑目茂美 開運花師
更新日:2022-11-02 06:00
投稿日:2022-11-02 06:00

今年も大収穫でありがたや~

「ねーちゃん! 今年もたっぷり採れたよ! 使いな!」

 カントリー風情たっぷりな場所に立つ、猫店長「さぶ」率いる我が花屋。お客様が大収穫だと言いながら、冬のアレンジメント教室には欠かせないアレを車いっぱい持ってきてくださいました。

「もっと欲しけりゃまだまだあるぜ」

 見た目同様シビれるお言葉に泣けてきます。嬉しいけどさ~、でもさ~、毎度せっかちで収穫早すぎて、だいぶ実が弾けてないけどよ~。ありがたく使わせていただきます! そんな冬には欠かせない、フワモコな見た目で見る者を幸せに導く植物の正体とは……。

今回は「優秀すぎる! フワモコHAPPY! コットンフラワー」の解説でございます。

コットンフラワーってなんですか

 コットンフラワーとは綿花のこと。夏の盛りに咲くムクゲやオクラの花のようなリアルなワタの花ではなく、晩秋から冬にかけて収穫するワタの実です。

 ワタの実が弾けて開くと、なぜかフワフワの綿が登場。その様子が花が咲いているように見えるため「綿花」と呼ばれ、英名でもそのまんま「コットンフラワー」といいます。

 当然、種も存在しますが、完熟した実の中にある種はフワフワに包まれており、そのフワフワは、いわずと知れた木綿の素であり、コットンです。一般的には白いワタですが、ブラウンや稀にオリーブのようなグリーンもございます。

 綿花といえば、子供の頃に習った社会の教科書を思い出します。

 中国の長江下流地帯で綿花栽培が盛んだったのは、その昔、綿花が川に浮かんで流されて広まったから……とまあ、ザックリとした感じで、先生が説明していましたが、ワタクシ、ガッツリ水を吸う綿がなぜ水に浮かぶんだ? と、子供心に不思議に思ってしつこく質問しまして。

 すると先生は、超絶下手くそな絵(失礼)を描いて綿花が川に流れていく様子を説明してくださいました。で、脱脂綿の意味や綿花の種から食用油が取れて普段何気なく食べていたことを知り、奈良時代に日本に伝わったとされる綿花が、古来より人々の暮らしに不可欠だったのだと感心したのでした。

 原産地は中央アメリカやインドなどの熱帯アジア。古代インダス文明の紀元前2500年ごろには栽培され、衣・食を支える人々の暮らしに必要不可欠だったようでございます。

 ですが、日本で「綿」といえば繭玉を湯がいて広げただけの布状のこと。「真綿」なんて言葉がありますが(真綿色したシクラメン~♪ なんて歌がありましたな)、あれはワタのことじゃなかった!

 というのが、ワタクシがフラワーデザインの素材として使って知ったトリビアです。

「綿」という漢字を分解すると「糸」と「布」が合体したのもの。日本で「糸」といえば「絹糸」ですからね。日本で綿花がポピュラーに栽培されるようになったのは江戸時代。

 それまで人々の暮らしを支えてきた布といえば、当然「麻」。夏はいいけど、冬なんて寒すぎてどないすんねん! と思っていたら、やっぱり昔の人も嫌だったんでしょうな。

 綿糸でできた布の素晴らしさに歓喜し、綿花の栽培は一気に広がって盛んになったようでございます。現代では国産のオーガニックコットンは質も良く、すっかり高級品になりましたね。

斑目茂美
記事一覧
開運花師
半導体エンジニアを経て花業界に転身。イベント・ホテルなどの装飾も手がける生花店を営む傍ら、コンテストで優勝・入賞を重ね、雑誌・新聞等に作品を発表する。神奈川各所にて花教室を開催。障害者支援も花で実践。悩ましくも素敵なお客様を「花」で幸せへと導く道先案内人。ブサかわ猫店長「さぶ」ともに奮闘中。Facebookやってます。

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


黄金色の葉と朱赤の柿の景色 心まで秋色に染まるような日
 秋は色鮮やかな季節。まるで黄金色のイチョウの葉、鮮やかな朱赤の柿。  心まで秋色に染まるような日だった。 ...
「何で後ろから撮るにゃ?」“たまたま”の質問攻めにきゅん♡
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
年末大掃除、夫が戦力にならない…今年こそやる気を出してもらう方法4つ
 年末の大仕事といえば、家の大掃除ですよね。やはり、一年の汚れを綺麗にしてから、新しい一年を迎えたいものです。でも、何か...
コスパ最強!シクラメン超長生き育成術、この冬は美しい姿をキープさせる
 暖冬にも程がある2023年師走ですね。  カントリー風情たっぷりの立地にある猫店長「さぶ」率いる我が愛すべきお花...
日用品は見た目も大事よね♡ 好みの香りで良質な睡眠時間を
 コクハクリーダーズ1期生の「あんず」と申します。今回、ワクワクしながら新商品を使う機会に恵まれました。  日常生活で...
2023-12-16 17:32 ライフスタイル
「見慣れる」ってこわい 散らかった部屋を眺めて考えたこと
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
温泉旅行を計画中! でも浴衣の下は何が正解? オトナ女性の3つの選択肢
 彼氏や女友達と楽しむ温泉旅行。最近では旅館に添えつけの浴衣が用意されているところも多いですよね。  でも浴衣姿で...
悪臭漂う子どもの地獄汚部屋にもう限界!私がブチ切れた“ゴミ袋事件”の夜
 ステップファミリー6年目になる占い師ライターtumugiです。私は10代でデキ婚→子ども2人連れて離婚→シングルマザー...
尾道の町並みより絶景也! 恥ずかしがり屋のクロ“たまたま”
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
ふわっと何かが降り立った? 神々の宿る土地の光は優しい
 夜道を歩いていたら、ふわっと何かが降り立った気がした。  振り返ると黄色い稲穂が揺れていた。でも全然怖くはなかっ...
『姑息(こそく)』本来の意味は“ずるい”ではなく、一時しのぎ
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
ぼっちの年越し最高!大人の女性だからこそ許される“心の洗濯”プラン5選
 お正月といえば、恋人と過ごしたり、実家に帰省したり、賑やかに過ごす人が多いですよね。でも実は今、ぼっちでも一人のお正月...
【45歳からの歯科矯正】まじか。矯正8カ月で主治医から衝撃の提案が…
【これまでのお話し】 45歳で歯科矯正を始めようと思ったワケ(#1)/45歳女、5年越しにワイヤー矯正を決断!(#...
ほっこり読み切り漫画/第63回「フクフクモフモフ規格外ナノダ」
【連載第63回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、突然「コクハク」に登場! 「しっぽ...
子、姪、甥への「お年玉適正価格」問題 親戚と決めた我が家のルールは…
 子供たちのお正月の楽しみといえば、なんといっても「お年玉」ですよね。でも、大人にとっては「親戚の子へのお年玉の額をどう...
「自信がない人」必見! 必要なのは“勇気”なのかもしれない
 突然ですが、みなさんは自信と勇気の違いって説明できますか? 私はよく自信がなくて悩むのですが、本当は「勇気のなさ」こそ...