櫻坂46菅井友香卒業 欅坂46改名を経た過酷なキャプテン<前>

こじらぶ ライター
更新日:2022-11-13 13:48
投稿日:2022-11-12 06:00

「菅井様のお気持ち表明」

欅坂46の絶対的エースだった平手/(C)日刊ゲンダイ
欅坂46の絶対的エースだった平手 /(C)日刊ゲンダイ

 そんな欅坂46は人々の心を大きく揺さぶった一方で、平手の消耗度は激しく、心身の不調を慢性的に抱えるようになっていった。それは平手に重責を背負わせすぎた大人のせいだ。

 それでもキャプテンである菅井は平手と食事に出かけたり、自宅に招くなど支えとなるよう行動しながら、いつ訪れるか分からない「平手不在のステージ」に常に備え続けた。平手が出演しないことを知りガッカリするファンに釈明する役目も菅井が担っていた。

 あるいは他のメンバーが卒業発表をするたびに、グループにとってマイナスな出来事が起きるたびに、一番に生放送のラジオでファンに状況を説明しなければならず、それがいつしか「菅井様のお気持ち表明」とも呼ばれるようになっていた。時にファンからの批判の矛先が菅井に向けられることもあった。

 キャプテン菅井の苦難の最たる例は、平手脱退後の20年7月に行われた無観客・配信ライブにて、国内で社会現象を巻き起こし、海外にもその名を轟かせていた「欅坂46」の改名を発表しなければならなかったことだろう。

「欅坂46」改名発表の重責

 メンバーたちも最後まで改名に抵抗したが、大人の決定は覆らなかった。配信ライブは30万人が見守っていたし、配信を見られなかったファンも含め、どれだけの人々に悲しい想いをさせるか分からない。菅井自身も、自分たちを否定されたような、身が引き裂かれる思いだっただろう。

 それでも菅井は悔しさと悲しさを必死に飲み込んで、「私たち欅坂46はこの5年間の歴史に、幕を閉じます。そして欅坂46とは前向きなお別れをします」と伝えた。

 菅井は欅坂46が幕を閉じるのと同時に自身も卒業を本気で考えていたことを20年の自身の誕生日に動画配信サービス「SHOWROOM」で明かしていた。

 そうした方が菅井にとってどんなに楽だっただろう。櫻坂46と名を改め、1期生中心だった欅坂46から2期生中心の全く異なるように見えるグループとなり、失望しグループを離れるファンもいた。

「過去にとらわれずさらなる高みを目指す」といった趣旨の言動は運営主導のものであっても、メンバーも欅坂46ファンから猛批判を浴びた。

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