【恵比寿編】年下男に「アラサーとは話したくない」と言われ

高輪らいあん 街コンライター
更新日:2019-05-16 06:00
投稿日:2019-05-16 06:00
 もたもたしてる間に、幼なじみは結婚して子育てするなど教科書のような人生を歩み始めた――。アラサーに突入して焦燥感が高まり、体当たりで恋人探しをスタートさせた。もちろん、マッチングアプリは試したけれど、付き合ったと思ったら連絡つかなくなるなど様々な恐怖体験を経験し、アプリ恐怖症になってしまった。素性の知れないオトコとやりとりするのって不気味だわ。そんな私がポチったのは街コンサイトだった。

1500円→ゼロで参加!

 街コン師・みなみちゃんが、どこからともなく無料券なるコードをゲットしてきたので、「20代限定☆超大規模300名恋活祭@恵比寿」という“祭り”へ行って参りました。だからタダ。みなみちゃんゲットの数字4桁を入力すれば、友人皆1500円→ゼロ円で参加できるらしい。さすが街コンの女神、たくましいわ。

 張り切りすぎて会場に早く到着してしまい、受付すら始まっていない。よって、近くのつけ麺屋で腹ごしらえすることにした。みなみちゃんと一心不乱に食べていると、隣から同じ祭りに参加するであろう男子グループの会話が聞こえてくるではないか。

「今日の街コンどんな感じなんだろうね」

「まあこれで次につながるなら安いもんでしょ」

 ド真剣に会議をしていましたよ。なんだかいいパーティーになりそうで楽しみ。

参加者が多いとイケメン遭遇率も上がる

 会場は白を基調としたウッド調のデザインで、ハウススタジオのような広い空間。それなのに、すでに男女がひしめき合っている。目測で350人ぐらいか。

 出遅れた! コートとバックをクロークに預けて、とりあえずお酒を取りに行く。

 男女比1:1。満員電車のような混み方で司会者の声さえまったく聞こえない。しかも、冷凍唐揚げや乾いたワッフルのビュッフェラインに近づくことさえできない人だかり。食べてきて良かった。

 う~ん、有象無象に声をかけられるも、とにかくよく聞こえない。これではラチが明かないので、先手必勝(でも他力本願)、みなみちゃんが良さそうと思った人に声をかけることにしよう。

「みなみちゃん~、誰かいい人いた?」

「あの、背高い人かっこいい! あ、緊張してきた。トイレ行ってくる」

 取り残される私……。

 とりあえず、“みなみ推し”を見てみよう。へぇ遠巻きに見ても、背が高く、スラッとしたタイプ。白いカットソーに黒のスラックスを履いてる。マッシュでお洒落な感じが米津玄師に似てる!  イマドキでモテそう~。

 声をかけてみる。

「こんにちは。何飲んでるんですか?」

「あー、ウーロン茶だよ」

「なんでウーロン茶?」

「酒がまずいんだよ」

 みなみちゃんが、目星を付けた“米津玄師”(30)。なんとお医者様だった! 医者の習慣からかお酒も飲んでない。前髪でほぼ目が隠れているが、笑うとしわしわでかわいくなるヤツだ。よく見ると玄師より加瀬亮に似ている。

 この“加瀬亮”、タイプだけど緊張して何話していいか分からん。やっぱ、イケメンは眺めるに限るな。とはいえ、思ったより優しい感じで、リードしながら気兼ねなくお話ししてくれた。そんな“加瀬亮”から求められ、LINEを交換すると、彼立ち去る――。

 みなみちゃんに感想を聞いてみると、「思ってたのと違った」。私は現金なオンナだから、医者って聞いた瞬間に2割増しでカッコよく見えたけど、乙女心は複雑でやんす……(自分のことを心配しろ)。

 その後もいろんな人と話したり、お酒を飲んでいると人数もまばらになってきた。“戦”から漏れてしまったのか、会場の至るところで男子会、女子会が繰り広げられ始めたので退散することに。

 帰り際、2、3組の男子グループから二次会に誘われる。特に予定があるわけではないので、みなみちゃん任せで「第2の祭り」開催&参加が決定した。

二次会は気に入った人がいた場合だけ行くべき

 某チェーン居酒屋に移動すると、みなみちゃんと23歳男子がいい感じである。

 余った2人、そう、私と26歳男子は暇だ。よく見ると月9主演俳優までのぼりつめた窪田正孝から勢いと生気を吸い上げ、優しさだけが取り柄な雰囲気。“窪田正孝”もみなみちゃんが目当てだったらしいが、会社の先輩として、後輩に花を持たせてやろうとしたみたい。

 我々から何か生まれるわけもなく、後日合コンを計画することにした(自分、頑張った!)。男女3:3で場所は池袋。私はLINEで女性陣に招集をかけ、タイミングがよかったのか無事にメンツを集めることに成功した。

 すると、合コン開催の前日――。

<らいあんさん、すみません。僕の大学の友達を呼んだんですけど、らいあんさんのお友達の年齢はおいくつぐらいでしょうか?――>

<27歳か、それより上ですね>

<あ、僕らより年上な感じなんですね。お友達誘っていただいたのですが、若い子いないと厳しいです。キャンセルしてもいいでしょうか?>

 お前ヘタクソか? あの二次会でこっちの年齢知ってるでしょうが。

 一周回って怖いわ。年上が嫌なら、なんでそもそも私に話振ったのか謎。そうゆうの失礼極まりないって言うんだよ。あ? なにがキャンセルしてもいい? 丁寧なのかクズなのかハッキリしろよ!!

 でもって、お前みたいな阿呆にオンナとして見られることになんの価値があるか説明してくれよ。つかお前は誰だよ。反吐が出るわ。この筋金入り鈍物とやりとりするのが心底嫌になった私は、

<そうですか。では中止してください>

 とだけ返信した。

 この一連の流れを友人らに報告すると、「池袋で開催する時点で終わってるから正解」「池袋行かなくて済んだ」などなど喜びの声が。

 皆、池袋を一体なんだと思ってるんだ……と若干呆れたが、何はともあれ持つべきモノは友人である。優しさが身にしみる。

 残念な結果になったとみなみちゃんにも連絡する。<こないだ後輩くんとデートしたとき聞いたけど、その先輩の子はめちゃチャラくて派手に遊んでるから合コンしなくて正解>だって。総じて、正解らしい。

 アラサー女の恋活の道は総じて、険しい。

イライラ度★★★☆☆

(次の街へつづく)

高輪らいあん
記事一覧
街コンライター
港区高輪生まれの“陰キャ”独女27歳。都内の花屋で勤務している。プライベートでは黒髪、色白、そしてモヤシのような華奢な身体というモテ要素?を装備し、恋人を作るべく街コンで奮闘する日々。いかんせん顔がマヌケで人の気持ちを逆なでする声のため、他人からは「やる気がない」と思われがちで、男女問わず罵倒されることも……。

関連キーワード

ラブ 新着一覧


春のアプリデビューで幸せを掴む人、掴めない人に3つの違い
 すっかり世の中に浸透した感のあるマッチングアプリ。もうすぐ春なので、マッチングアプリデビューする人も少なくありません。...
内藤みか 2024-02-29 06:00 ラブ
既婚者合コンの怖~い話 行かなきゃ良かったを回避するためにすべきこと
 すでに結婚している男女が交流する“既婚者合コン”に興味がある人もいるのではないでしょうか? 「友達がほしい」「社会と...
恋バナ調査隊 2024-02-29 06:00 ラブ
婚活は「同時進行」が当たり前 運命の出会いに制限かける必要はない!
 あなたはどんな婚活の仕方をしていますか? 「彼がダメだったら次の出会いを探そう」と、1人ずつに丁寧に向き合っている人も...
恋バナ調査隊 2024-02-29 06:00 ラブ
夫の無題外泊=浮気とは限らないらしいけど、その言い分信じていいの?
 夫が無断外泊したら「女と遊んでるんだ」と浮気を疑ってしまいますよね。ですが、必ずしも浮気とは限らないようです。  事...
恋バナ調査隊 2024-02-28 06:00 ラブ
男女カップルに聞いた! 自宅のお風呂に一緒に入るのはアリorナシ?
 あなたは彼氏と一緒にお風呂に入りますか? 恥ずかしさから抵抗がある人もいれば、一緒に入ることが当たり前になっている人も...
恋バナ調査隊 2024-02-28 06:00 ラブ
お金に執着する女が結婚できない理由3つ 大切なことを見失った悲しい末路
 婚活中は、改めて自分がどんな男性に惹かれるのかを見つめ直す機会になりますよね。性格や趣味、価値観や見た目にこだわる人も...
恋バナ調査隊 2024-02-27 06:00 ラブ
だから「媚びる女」は嫌い! 男性の本音と“媚び認定”する女の言動とは
 恋愛で「媚びる」を武器にしている女性はいませんか? でもその武器は、嫌われるきっかけになる恐れもあるため注意が必要です...
恋バナ調査隊 2024-02-27 06:00 ラブ
更生して一途に?それとも性病に苦しむ?遊び人だった人の明暗分ける瞬間
 遊び人の男性にもてあそばれ、つらい思いをした女性もいるでしょう。しかし、遊び人でも年齢や経験を重ねて更生する場合がある...
恋バナ調査隊 2024-03-19 16:27 ラブ
30代40代「婚活の後悔」4選 あのときどうして気づかなかったんだろう
 婚活に励んでいる女性は必見! 「あのときこうしておけば…」と、自身の婚活に後悔がある女性たちの話を集めてみました。 ...
恋バナ調査隊 2024-02-26 06:00 ラブ
甘い新婚生活なんて誰が言った?ラブラブ一転イライラ爆発エピソード5選
「新婚」と聞くと、誰もがラブラブな生活を想像するでしょう。 でも、共同生活を始めて間もない新婚は、イライラする機会も多い...
恋バナ調査隊 2024-02-25 06:00 ラブ
男「冗談はよしこちゃん」女「は?」年の差カップルはすれ違い日常茶飯事
 近年、10歳以上の年の差カップルが増えていますよね。年の差があると、相手を尊敬できたり、落ち着いて安定した恋愛ができた...
恋バナ調査隊 2024-02-24 06:00 ラブ
肉体より精神的なつながりに“利”があるよね? 51歳経営者が女を選ぶ条件
「冷酷と激情のあいだvol.183〜女性編〜」では、夜の営みをしないことを条件にプロポーズをしてきた恋人・ジュンジさん(...
並木まき 2024-02-24 06:00 ラブ
性交渉一生ナシ?裕福な経営者から提示された結婚の条件に戸惑う47歳女
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2024-02-24 06:00 ラブ
女に困らないチャラ男に聞いた! 本命に選ぶ女性の特徴3つ
 好きになった男性がチャラ男だったら「真面目に恋愛する気はないよね…」と落ち込むかもしれません。  でも、チャラ男だっ...
恋バナ調査隊 2024-02-24 06:00 ラブ
女性から家デートに誘うのはアリなの? 超自然な誘い方と男性の本音
 なかなか家に呼んでくれない彼。もっと仲を深めたいけど「女性から家デートに誘うのはナシかも…」と悩んでいる人は多いはず。...
恋バナ調査隊 2024-02-24 06:00 ラブ
年の差婚は“1億円プレーヤー”の特権に…婚活のプロが見た同世代婚の現場
 年の離れた若い女性と結婚したい――。結婚相談所には今も夢見る中年男性が訪れるそうだが、時代は変わったようだ。  ...