ポインセチアの赤い部分は何? クリスマスに飾るのはなぜ?

斑目茂美 開運花師
更新日:2022-12-14 06:00
投稿日:2022-12-14 06:00

歴史を否定する人

 超がつくほどの現実主義者・Aさんという知人がおります。Aさんは実際に自分が目にしたもの、体験したものしか信じません。自分の存在しなかった昔の話には興味を示さず、歴史上の人物も「本当にいたのか?」と彼女よりも若いワタクシに確認する方でございます。

 徳川家康の存在でさえ否定している彼女。当然イエス・キリストは空想の人物と思っております。遠藤周作の「沈黙」を死ぬほど読み倒したワタクシには複雑な気分ですが、そんなAさんでさえ、職場にあの植物がたくさん飾られるクリスマスはウキウキ。人間とは不思議な生き物でございます。

 果たして、超現実主義者も幸せな気分にしてしまう植物とは……今回は「気分も運気もアゲアゲ↑ポインセチア」の解説でございます。

ポインセチアってなんですか?

 ポインセチアは、中南米原産トウダイグサ科の植物。まるで大輪の花が咲いたような赤が印象的ですが、近年では白やピンク、マーブルなど赤色だけではないステキングな品種もたくさん登場してまいりました。

 花弁と思っている赤い部分は「苞(ほう)」と呼ばれる葉で、本当の花は苞の中心にある小さな粒々。花があまりに小さいので、受粉を手伝う虫を迎えるために派手な葉っぱになった、といったところなんでしょうな。

 ポインセチアは葉や茎を切ると白い樹液がでます。原産国メキシコの先住民はこの白い樹液を解熱剤として、赤い包を染料剤として使っておりました。

 19世紀になると、アメリカの初代メキシコ公使のJ・R・ポインセットが、先住民が生活に使用しているポインセチアと遭遇。植物学者でもあったポインセットは、この不思議な植物をアメリカに持ち帰り品種改良したことで世界中に広まり、その功績が讃えられたポインセットの名前がポインセチアの由来とされております。

 ですが、クリスマスにポインセチアを飾るようになったのは、ポインセットが出合うよりもはるか昔、17世紀にメキシコに移り住んだフランシスコ修道会の僧たちといわれているんですのよ。

斑目茂美
記事一覧
開運花師
半導体エンジニアを経て花業界に転身。イベント・ホテルなどの装飾も手がける生花店を営む傍ら、コンテストで優勝・入賞を重ね、雑誌・新聞等に作品を発表する。神奈川各所にて花教室を開催。障害者支援も花で実践。悩ましくも素敵なお客様を「花」で幸せへと導く道先案内人。ブサかわ猫店長「さぶ」ともに奮闘中。Facebookやってます。

ライフスタイル 新着一覧


バカにしてる、よね? 部下になめられる理由と上司が改めたい悪癖3つ
 キャリアアップはうれしいけれど、部下ができると「なんだかなめられている気がする…上司としての威厳がないのかな?」と新し...
いつだって癒しを提供…成長が楽しみな“たまたま”を愛でる
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
そのあえぎ声、どこまでが本当ですか?
 素朴な疑問、と頭に付ければ何を聞いても許されるとは思っていないのだが、失礼を承知で、どうしても聞きたいことがある。 ...
落ち込んだらシーラカンスのことを考えるといいかもしれない
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
お正月にしめ縄って必要かぃ?「しめ縄」と「しめ縄飾り」の違いも解説
 今年もあと2週間を切りました。年末だというのにあまりの暖冬、ここ数日は少しは寒くなったものの更年期のワタクシは、本職の...
「女は見た目がすべて」の思い出に悶々…容姿いじりのトラウマの克服法
「女は見た目がすべて」なんて言葉が昔からあるように、男性よりも女性の方が外見を厳しく見られる傾向です。そして残酷なことに...
人生初のぎっくり腰なぜ発症? 40女の激痛を救った意外なコスメは…
 齢46、人生初のぎっくり腰になりました。腰が砕け、身動きがまったく取れない状態に陥るって本当にあるんですね。  デス...
韓国は「ひとり飯」ほぼタブー! おひとり様=みじめな人認定で苦労した
 ちまたでは『孤独のグルメ』(テレビ東京系)や『ひねくれ女のボッチ飯』(テレビ東京系)、『めんつゆひとり飯』(BS松竹東...
2023-12-19 06:00 ライフスタイル
自然の石を積んだ石垣でできた江戸時代から続く「棚田の村」
 見知らぬ土地で、山道を越えて現れた見事な石垣に圧倒される。ここまで積み上げる労力を想像すると途方に暮れるし、これが自然...
“たまたま”とももうすぐお別れ…去勢前のおやつシーンを激写
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
#2 友達の結婚、喜べないのはなぜ? 勝ち組を裏切りだと感じてしまう記憶
【#1のあらすじ】  ミュージシャンの沙恵は高円寺に暮らし、芸人の卵や音楽仲間と毎日飲み歩いている。高円寺はうんざ...
#3 結婚で“輪”から去る友人への寂しさ。心地よい独身生活で失ったもの
【#2のあらすじ】  ミュージシャンの沙恵は高円寺に暮らし、毎晩芸人の卵や音楽仲間と飲み歩いている。高円寺はうんざ...
妙齢って何歳? 三省堂 現代新国語辞典のいまっぽい凡例に注目
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
母親が施設から帰ってくる夢…認知症の予兆を「ボケたな」で済ませない
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(63)。多忙な現役時代を経て、56歳...
#1 夢を諦めきれない32歳の女。高円寺で燻る芸人らと酒に溺れる日々
 この街は、まるでネバーランドだ。  いつもの店に行くと、いつもの仲間がいて、相変わらずのバカな話で盛り上がれる。...
「最終的には学歴!」すごいですねー(棒)高学歴義母のマウントLINE3選
 義母が高学歴だとなんとなく上品でスマートな人柄が連想されますが、現実では学歴の高さと人格は比例しないようです。実際には...
2025-02-20 17:59 ライフスタイル