更新日:2023-02-10 17:09
投稿日:2023-01-20 06:00
元カレとの再会
――元カレ……ですか?
「はい、大学は別でしたが、同じテニスサークルに籍を置いていたんです。彼はそのOBです。テニスサークルといっても、真面目にテニスをするというよりも、夏は海に行ったりドライブしたりと、まあ、サークル活動を通じてキャンパスライフを楽しむという趣旨のものでした。
元カレは3つ年上のRさん(48歳商社マン/妻子アリ)です。湘南生まれでお父様がサーフィンが趣味だったので、彼も子供時代はよく親子でサーフィンを楽しんでいたようですが、なぜかテニスサークルに入って(笑)。
アラフィフとなって年相応に加齢はしていましたが、日に焼けた肌、分厚い胸板はあの頃と同じ。人懐っこい笑顔にスーツ姿も似合って、ちょっとトキめきましたね。
目が合うと、彼のほうから歩み寄ってきたんです。
大学時代に引き戻されて
――ミセスグランプリになったって聞いたよ。すごいじゃないか!
その笑みを見た瞬間、私は大学時代に引き戻されました。
――そんな……たまたまよ。ラッキーだっただけ。
――昔よりもさらに綺麗になったね
――やだ……ありがとう。
私は恥ずかしさと嬉しさでうつむきました。同時に、結婚指輪をした左手もギュッと握りしめたんです。
満たされているのに、元カレによからぬ思いを…
私は彼との恋人時代を思い出しました。デートも思い出深いのですが、初めて抱かれた時のことは今も忘れられなくて……。
若さゆえの、勢いばかりの拙いセックスでしたが、「私は確実にこの男と愛し合い、セックスしていたんだ」と思うと、体が火照ったというのが正直な気持ちです。
同時に夫の顔も脳裏をよぎりました。
K一郎さんに抱かれ、満たされているにもかかわらず、Rさんに対してよからぬ思いを抱いてしまう自分がいて……」
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