更新日:2023-01-27 06:00
投稿日:2023-01-27 06:00
夢のようなひと時は一度きりで十分
でも……私は、それを放棄しました。
夫との穏やかで平穏で平和な生活を選んだんです。
夢のような激しいひと時は、一度きりで十分――自分にそう言い聞かせています。
もし、またRさんとサークルの集まりで会うことがあっても……たぶん、男女の関係にはならないでしょうね(笑)。
Rさんとの激しいセックスは本当に素晴らしかったけれど、『死ぬまで添い遂げるのは夫であるK一郎さん』という信念もちゃんと持てるようになりました。
言い方は変ですが、脇道に足を踏み入れてしまったからこそ、自分の進むべき道が見えてきた……そんな感じでしょうか」
自分の幸せを実感
――改めて、ご自身の幸せを実感したという感じですか?
「そうですね。今はK一郎さん以外の男性には目が行きません。夫がどれほど大切で感謝すべき存在か、しみじみ感じています。
彼はもう還暦ですが、まだまだ夫婦仲良く、健康的に幸せに暮らしたい。挿入ナシのセックスだってもっともっと楽しみたい。今はそう願っています」
◇ ◇ ◇
M子さんは「そろそろ夕食の買い物をしなくちゃ」と笑いながら席をあとにした。結婚から離婚、その後のスピード再婚、夫のED発覚、そして元カレとの再会……改めて自分の幸せを実感したM子さん。
これからも夫婦の幸せが続くよう、筆者も笑顔でその後ろ姿を見送った。
(了)
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