「たかが衛生観念の不一致で?」離婚する気のない夫の言い分

並木まき ライター・エディター
更新日:2023-03-18 06:00
投稿日:2023-03-18 06:00

本当に離婚する気はないのでは

「離婚だ、離婚だって言いながら、まだ奈々子は家にいますからね。本当に離婚したいなら、すでに家を出て行っていると思うんですよ。

 でも奈々子はまだ自宅で暮らしている。ってことはぶっちゃけた話、妻は本気で離婚する気はないんじゃないかなって思います。

 このまま僕がじっとしていたら、何事もなかったかのように、また普通の生活に戻るんじゃないですかね? それまで僕は、とりあえず静かにしていればいいかなって。変に波風を立てて離婚の準備なんて面倒なことをするのは、可能なかぎり避けたほうが賢いんじゃないかと思ったんです。

離婚したら負け

 今はなるべく家にいる時間を減らして奈々子を放置しつつ、そのうちにまた落ち着いた日々を取り戻せればって感じですね。

 だって、結婚ってそんなものでしょう? 離婚を考えたことのない夫婦なんて世の中にいないと思うし、ここで離婚したら負けだとも思うので、僕はこのまま耐えられるところまで耐えるつもりですよ」

 ◇  ◇  ◇

 恋人同士であれ、夫婦であれ、100%同じ価値観を有する男女は稀です。ましてや交際前の男女となれば、なおのことです。少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。

 まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。

並木まき
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ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
Instagram公式HP

日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

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