「らんまん」ウラの見所!ざんばら頭の寺脇康文とジャニーさんがリンク

桧山珠美 TVコラムニスト
更新日:2023-04-10 16:30
投稿日:2023-04-10 16:30

NHK朝ドラ「らんまん」~第2週「キンセイラン」#6

 9歳に成長した万太郎(小林優仁)。峰屋の当主としてしっかりと挨拶していました。姉・綾(高橋真彩)も、万太郎のお目付け役・竹雄(南出凌嘉)も、ちゃんと成長しました。

 当主とはいえ、万太郎はまだ幼く酒も飲めないではないか、と不満をもらす分家に「分家はひっこんじょり」と一喝。相変わらず分家に厳しい祖母タキ(松坂慶子)、何かの伏線でなければいいのですが……。

 いやいやながらもタキに由緒ある学問所「名教館」に行かされた万太郎。お供の竹雄同伴で。学問所の玄関で、ざんばら頭の謎の男(寺脇康文)に水をかけられてなんとも幸先の悪いこと。濡れた万太郎を手ぬぐいで拭こうとする謎の男を「シッシッー」と野良犬のように追い払うタキ。

 そして、学問所。武家と商人の子には深くて長い川がある。武家の子は上座の座敷、町人は下座の板の間という暗黙のルールになっており、上座にあがろうとする万太郎は武家の子たちに睨まれる。

 そこに万太郎の幼なじみで医者の息子・寛ちゃんこと堀田寛太が登場し万太郎を下座に連れていく。寛ちゃんの憎めないキャラがいい。武家の子に稽古をつけると言われ、木刀を持たされる万太郎……。

【本日のツボ】謎の男・寺脇康文

 家では本家vs分家、外では武士の子vs町人の子、改めて、身分の差のない現代にほっとします。一刻も早く万太郎を対立のない世界に連れてあげたい気持ちです。

 万太郎に水をかけ、タキに「シッシッー」と野良犬のように邪険に扱われた謎の男。この男が学頭の池田蘭光であることは間違いありません。

 そういえば、ジャニーズ事務所も、試験会場で掃除のオジサンだと思ったら、それが社長のジャニーさんだった、という有名な話があります。いつの時代も、偉い人の考えることは似ているのかもしれません。

桧山珠美
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TVコラムニスト
大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。読売新聞「アンテナ」、放送批評誌「GALAC」、日刊ゲンダイ「あれもこれも言わせて」などで連載中。

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