福山雅治「ラストマン」でも発揮!“何をやっても福山”とならない訳

ボルドー太田 イケメンソムリエ
更新日:2023-05-07 09:56
投稿日:2023-05-07 06:00

今期NO.1の「ラストマン-全盲の捜査官-」

 春ドラマもすべて出揃いました。ぶっちぎりの視聴率を誇るのが、福山雅治(54)主演のTBS日曜劇場「ラストマン-全盲の捜査官-」です。

 始まる前は今期ドラマの見どころは「木村拓哉vs福山雅治」などとネットでも書き立てられていましたが、ふたをあけてみれば福山強しでしたね。

 かつて「anan」の抱かれたい男では、1位木村、2位福山、一度もトップになれなかった福山ですが(実は福山がトップになったから、ジャニーズ事務所に忖度し、調査をやめたという説もあるようですが………)、あの時のリベンジをようやく果たせたといえるのではないでしょうか。

 福山のテレビドラマ初登場は、1991年10月期の「あしたがあるから」(TBS系)でした。今井美樹主演ドラマの三番手、中嶋朋子の恋人ながら、仙道敦子にも心を寄せるという優柔不断イケメン役でした。さらに、92年4月期、緒形拳主演「愛はどうだ」(同)で、緒形の部下であり、次女かなえ(つみきみほ)の恋人役に加えて、挿入歌「Good night」も担当しました。

TBSドラマで研鑽を積んだ役者のキャリア

 さらにさらに、92年10月期、唐沢寿明主演「ホームワーク」(同)では2組の男女が織りなすラブストーリーで彼女に養ってもらっているミュージシャン役でした。

 これら3作品はすべてTBSドラマであり、この3作品でホップステップジャンプし、フジテレビ系「ひとつ屋根の下」のチイ兄ちゃんへと繋がりました。

 先日、「ひとつ屋根の下」で共演した三男役だったいしだ壱成が、福山から「たまにポエティックなメールが来る」という話をしていましたが、いろいろお騒がせないしだにもメールを送っていたなんて、福山の人柄の良さを感じます。

 光男(いしだ)だけでなく、長女で妹の小雪(酒井法子)にも連絡していたのでしょうか。兄弟の仲に問題児がいるとチイ兄ちゃんも大変ですね。

「何をやっても福山」にはならない

 話は「ラストマン」です。全盲のFBI特別捜査官などというあり得ない役柄ですが、福山ならありかも、と思わせるところはさすがです。「ガリレオ」の湯川教授っぽくても、決して、「何をやっても福山」と言われないところも人徳でしょうか。

 今回は、福山のものまねタレント(!?)でもある大泉洋(50)が相棒というのも人気ポイントです。番宣から2人の相性はぴったりで、ボケたりツッコんだり、そのやりとりが楽しかったのですが、ドラマにもそんな要素が見られ、名コンビぶりが伺えます。

皆実と心太朗は兄弟!?

 第2話で、大泉演じる護道心太朗が、実は警察エリート護道家の養子だったということがわかり、なおかつ実の父は殺人犯で無期懲役服役中ということまで発覚しました。さらに、福山演じる皆実広見が、肉じゃがを作り、それを心太朗に振る舞ったのですが、その際、

「どうですかね? 私の母の味なんですけど」と皆実が問いかけ、「なんだか懐かしい味がします」と心太朗。これに考察大好き視聴者は、「兄弟の伏線では!」とざわめき出しました。

 イケメンぶりからして2人が兄弟とはとても思えませんが、気になるところです。

 そういえば大泉洋の実の兄は先日、函館市長選で当選しましたが、こちらの兄はたしかに似ていました。

永瀬廉×奥智哉の若手イケメンコンビも楽しみ

 捜査一課には、永瀬廉や奥智哉などの若手イケメンを配しているのもこのドラマのよきところです。前クール、広瀬すずとのドラマで大やけどした永瀬ですが、こちらのドラマでゆっくりリハビリしていただきたいところです。

 奥もどこかで見たと思ったら、「大奥」(NHK)の「3代・徳川家光×万里小路有功編」で、猫を殺した玉栄ではないですか。玉栄が長じて、竜雷太になった時はあの美少年があんなになってしまうのね、と落胆しましたが、また美少年に戻ってくれて嬉しいです。

 奥は福山とはアミューズつながり。福山の正統イケメン継承者と温かく見守りたいです。どうかどうか吉田羊さんに見初められませんように、と祈るばかりです。

「ルビーの指輪」の寺尾聰に、上川隆也、津田健次郎と、イケおじもちゃんと取り揃えていて至れり尽くせり。「ラストマン」、今期NO.1も納得ですね。

ボルドー太田
記事一覧
イケメンソムリエ
毎クールすべてのテレビドラマをチェックする最強のドラマウォッチャー。が、その目的がイケメンにあることは誰も知らない。

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


口をプーっ! 草彅剛演じる羽鳥の駄々っ子な表情に注目して
 トミ(小雪)から伝言があると、社長秘書室長の矢崎(三浦誠己)が、スズ子(趣里)と愛助(水上恒司)のもとにやってくる。 ...
桧山珠美 2024-01-22 15:35 エンタメ
宮沢氷魚の文面にデキ婚とは言わせない圧…イケメン続々“獲られる”幕開け
「まさかやー」と思わず声をあげてしまいました。そうです。宮沢氷魚(29)と黒島結菜(26)の事実婚発表です。 「か...
元モー娘。加護亜依様の“セクシー女優匂わせ”が冗談に聞こえないワケ
 モーニング娘。黄金期の人気メンバーだったものの、現在はお騒がせタレント化してしまっている加護亜依。昨年も週刊誌やネット...
堺屋大地 2024-01-20 11:16 エンタメ
シン・スズ子誕生!タナケンに「面白いね」と言わしめたヒロインの魅力
 喜劇「舞台よ! 踊れ!」の幕が上がる。タナケン(生瀬勝久)に稽古ですべてを受け止めると言われたとおり、スズ子(趣里)は...
桧山珠美 2024-01-19 14:45 エンタメ
タナケン(生瀬勝久)の決め言葉、「どうだろうね」に込められた真意
 スズ子(趣里)は、不安を抱えたまま喜劇王・タナケン(生瀬勝久)との舞台稽古を続けていた。  なんとかしようと、ス...
桧山珠美 2024-01-22 15:16 エンタメ
ブギウギ新章、タナケン役生瀬勝久の“顔芸”と「3枚の張り紙」が見もの
 小夜(富田望生)が付き人をやめると言って姿を消してから3カ月、愛助(水上恒司)は大学を卒業し、村山興業で働き始める。 ...
桧山珠美 2024-01-17 15:49 エンタメ
5年ぶり「おっさんずラブ」にコレジャナイ感?それでもいいと思うところ
 あの「おっさんずラブ」が5年ぶりに帰ってきました。2018年4月期にスタートした同作は、ピュア過ぎるおっさんたちの恋愛...
小夜(富田望生)の食い意地は国境を越えた!愛か、餌付けされただけか
 復学した愛助(水上恒司)は、スズ子の公演に触発され、いっそう勉学に励んでいた。  そして、公演が再開して以来、ス...
桧山珠美 2024-01-12 16:05 エンタメ
任侠ドラマ出演の高岡蒼佑様…小栗旬&芸能界批判に“かわいいチワワ”か!
 アウトローな役柄などで人気を博していた元俳優の高岡蒼佑。役者引退宣言をしていたものの、今年2月にリリースされる任侠ドラ...
堺屋大地 2024-01-11 06:00 エンタメ
朝ドラ名物の闇市、小夜の食い意地はタダモノじゃねえ!
 戦争が終わって3カ月、世の中の混乱は続き、スズ子(趣里)たちは未だ公演ができずにいた。  愛助(水上恒司)の病状...
桧山珠美 2024-01-09 14:50 エンタメ
歯に衣着せぬ小夜のキャラを生かしたブギウギ流「玉音放送」シーン
 終戦の日。スズ子(趣里)たちは巡業先の富山で玉音放送を聞く。りつ子(菊地凛子)は慰問先の鹿児島で敗戦を知る。  ...
桧山珠美 2024-01-08 15:50 エンタメ
原作は4コマ漫画! 名作“ぎぼむす”のイケメントリオを味わい尽くそう
 新年あけましておめでとうございます。  例年であれば、大晦日は「ジャニーズカウントダウンライブ」で年越しするので...
特攻隊の前で「別れのブルース」、過去の“淡谷のり子物語”と異なる描き方
 1945年、日本の戦況はますます悪くなっていた。富山に慰問に来ているスズ子(趣里)は、女中の静枝(曽我廼家いろは)の話...
桧山珠美 2024-01-05 14:00 エンタメ
制作費の都合?「夜来香ラプソディ」音楽会シーンなしは残念すぎる
 上海の羽鳥善一(草彅剛)は、音楽会の準備を進めていた。羽鳥は、黎錦光(浩歌)が作曲した「夜来香」にブギを取り入れた音楽...
桧山珠美 2024-01-04 17:50 エンタメ
【2023年人気記事】マッチ様は逃げ上手と無責任のプロだった
【「残念プロフェッショナル」の流儀】  2023年も「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大き...
堺屋大地 2024-01-02 11:44 エンタメ