万太郎と竹雄、互いを呼び合う2人は「ロンバケ」名シーンを超えた!?

桧山珠美 TVコラムニスト
更新日:2023-06-07 14:18
投稿日:2023-06-07 14:00

NHK朝ドラ「らんまん」~第10週「ノアザミ」#48

 昼間は大学で研究し、夕方からは印刷所で見習いを始めた万太郎(神木隆之介)に「ちゃんと寝て、食べて、笑顔でいること」と約束させ、夢を応援すると竹雄(志尊淳)。

 その甲斐あって、大畑印刷所にやってきた万太郎は、職人スタイルで、昨日、砂を頭から被せられた先輩にも「きょうはわし、砂を被っても平気です。もうどんどんかけちゃってください」と明るい表情を見せ、職人たちとも距離を縮められた様子。

【本日のツボ】

「万太郎~」「竹雄~」「万太郎~」「竹雄~」

 ※※以下、ネタバレあります※※

 昨日(47回)、「若、わし、佐川に帰ろうと思います」と衝撃発言した竹雄(志尊淳)。名コンビ解消かとドキドキしましたが、それは竹雄が万太郎を少し冷静にさせるための方便とわかり、ほっとしました。

 万太郎の「嘘です」に、「エグいき~」と万太郎。誰よりも万太郎のことを思う竹雄。

「若のええとこはニコニコしゆうところです。若が笑うたらみんなが笑顔になる。誰のことも幸せにできる。ほんじゃき、ちゃんと寝て食べて、ピカピカ笑ろうちょってください。それが若の全速力ですき」

 と万太郎を諭します。さらに「わしはもう若を当主とは思いませんきね。ただの槙野万太郎と思いますきね」と宣言。おかげで、万太郎は自分を取り戻すことができました。

 そして、本日のツボ。互いの名を呼ぶシーンの2人が楽しそうで、演技を超えた愛を感じました。

強引な高藤

 長年の主従関係から、真の相棒になった万太郎と竹雄の笑顔が最高でした。

 チューこそしませんでしたが、「ロンバケ」の山口智子&木村拓哉が「瀬名~」「南~」「瀬名~」「南~」と何度も呼び合うシーンを超える名シーンとなりました。

 それにしても、高藤(伊礼彼方)です。寿恵子(浜辺美波)が万太郎をとるのはわかっていても、あの強引さにドキドキしてしまいます。

桧山珠美
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大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」、日刊ゲンダイ「あれもこれも言わせて」などで連載中。

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