男女の喧嘩で話し合いが失敗するなぜ? 最新脳科学にヒント

しめサバ子 マルチポテンシャライトライター
更新日:2019-06-26 10:10
投稿日:2019-06-26 06:00

男女のすれ違いは人類の永遠のテーマ

 男女の違い……それは、人類が理性を獲得してからの永遠のテーマです。そこに起因した“すれ違い”がとくに顕著となるのが、男女の喧嘩に発展した時でしょう。

 相容れない理屈と感情がぶつかって起こりがちな大惨事(カタストロフィー)。一方が必死に説明を試みても、全く埋まる気配のない二人の溝。そして、最後は、

「自分の気持ちを全然わかってくれない!」

 と、どちらかの爆発で幕を閉じます。

 このような光景は四六時中、世界のいたるところで起こっていることでしょう。

 さて、この問題に対して最新の認知科学は、なぜ「説明をする」という行為がされる側にとっては、戦争を仕掛けられていると感じるのか、というメカニズムを教えてくれています。

「ゴジラ対ラドン効果」という話し合いの末路

 対立した人間同士が問題を解決する手段としては、これまで「戦争」と[話し合い」の2つの手段によっていました。

 話し合いの方がより平和的な解決手段ではありますが、人間があまりにも長く戦争をしすぎてしまった結果、人間の脳には進化の過程で「戦争のメタファー」が組み込まれてしまいました。

「話し合い」の中でもどちらかが勝って、どちらかが負ける。そして負けたものはすべてを失ってしまう、という感覚が刷り込まれてしまっているのです。

 結果、どういうことが起きるのかというと、必死に説明しようとすればするほど、「結局が自分が正しくて、こちらが間違ってると言いたいんだ」と相手は解釈。二人の関係はまるで大怪獣が対決した東京のように破壊されしまうのです。

 これは、MRIで脳を見てみると一層明確であり、何かを反論しようとした瞬間、反論された側の脳の論理性を司っている部分は活動を停止し、攻撃性に関する部分が活性化しています。

 よほど理性的な人以外では共通する動きのようで、だからこそ男女間の喧嘩はいつも戦争になってしまうのです。

大事なのは「友情」という気持ち

「結局、話し合っても大惨事になってしまうのではどうしようもない…… 」と思われるかもしれませんが、ここに一つの光明が。どうやら対立しがちな関係の中でも話し合いを円滑にすすめる方法があるのです。

 この方法、もともとはテロリストとの人質交渉の中で生み出されたものです。テロリストに武力鎮圧や交渉で対応してももなかなか成果が上がりにくい中、生み出されたのが「友情」と「共感」をもって相手と話していくという方法。

 相手の話に耳を傾け、共感し、理解しようとする姿勢を見せる。すると、脳の怒りをつかさどる部分が急激に鎮静化し、話を聞こうという姿勢が出てくるようなのです。

話し合いは食事中がベスト

 また興味深い実験の結果があります。人は、相手にご飯を作ってもらって食べているときは、相手を受け入れようという気持ちが高まるんです。ご飯を食べ終わってしまうと、急激に低下してしまうようなので、食事中にのみ起こる現象です。

 なので、喧嘩をしてしまった時は、相手の好きなご飯をつくるなどして、できるだけ食事が長く続くようにしながら話をするのがベストです。

「ありがとう」は最強のフレーズ

 また、脳が最も喜ぶ言葉は「ありがとう」です。ありがとう、を会話の中に入れるだけで、自分も相手も幸福感が増大するのです。地雷がたくさん埋まっていそうな会話をする際は、とにかく「ありがとう」を会話の端々に入れ、感謝を伝えていくことを心がけましょう。

 言わなくても気持ちは伝わる、というのは日本人の美徳とされてきましたが、もはやこれは幻想でしかありません。「ありがとう」は、これでもか! というくらい連発していきましょう。

 あまり言い過ぎるとと価値が下がってしまうなどと考える必要はありません。言えば言うほど価値が高まっていくのが、「ありがとう」なのです。

まとめ

 最新脳科学からの男女間の喧嘩の解決方法はいかがでしたでしょうか? 改めて言われると当たり前のことのようにも思えますが、そう思っていてもなかなか実践できないのが男女の問題。

「科学的」に当たり前のことも実証されたことですし、どんどん活用していきましょうね!

しめサバ子
記事一覧
マルチポテンシャライトライター
主に恋愛・性に絡むネタを執筆。ライター業以外にも法務や税務、イベント企画、プログラミング、起業、ひいては寿司を握るなど、興味を持ったことに手当たり次第に挑む。休日はシメサバ作りをこよなく愛する。
X

ラブ 新着一覧


「最悪な事態」になる前に…彼氏への“罪悪感”に押し潰されそうな時の対処法。男の連絡先は全消去を
 彼氏のことが大好きなのに、お酒の勢いや元カレからの連絡に流されて、つい一夜を共にしてしまった人もいるかもしれません。そ...
恋バナ調査隊 2025-05-19 06:00 ラブ
LINE未読スルーに心が折れた…男が「俺がいなくても大丈夫そう」と思う3つの瞬間
「彼女は俺がいなくても大丈夫そう」。そう思った彼はあなたから離れていくかもしれません。求めたり頼ったりせずにいると誤解さ...
恋バナ調査隊 2025-05-18 06:00 ラブ
「妻は正論ばかり」48歳薄給夫がアルバイトを渋る理由。“中年の現実”に立ちはだかる壁
「冷酷と激情のあいだvol.246〜女性編〜」では、仕事の売上が激減した夫・ヨウスケさん(仮名)への不満を募らせる妻・紗...
並木まき 2025-06-04 11:01 ラブ
フリーランス夫を「ヒモみたい」と嘆く43歳妻。稼ぎ激減の貧乏男を嫌悪する日々
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2025-05-17 06:00 ラブ
「明日は休みで!」体調を気遣うLINE、嬉しかった3つのお手本例♡
 好きな彼が体調を崩したとき、あなたならどんなLINEを送るでしょうか? 彼が嬉しく感じるLINEを送れば、さらに距離が...
恋バナ調査隊 2025-05-17 06:00 ラブ
不倫相手は女装おじさんです。28歳ホステスが“女同士”の恋に落ちた理由「深紅のレースに目を奪われて…」#1
 不倫や婚外恋愛と聞くと、多くの人は男女のそれを想像するかもしれない。  しかし、夜の街には常識をくつがえす愛の形...
蒼井凜花 2025-05-16 06:00 ラブ
彼女の「露出の高い服」ってどこまでOK? 彼氏側の意見を聞いてみた
 夏に向けて開放的な気分になり、オフショルなどの肌をチラ見せする服を着る機会もあるかもしれません。ですが、露出度の高い服...
恋バナ調査隊 2025-05-16 06:00 ラブ
なぜ「マチアプ」で出会った男はアプリで浮気する? 恋人になってもやめないのはこんなタイプ
 マッチングアプリがきっかけで交際や結婚に発展したという話は、今や珍しくありません。  しかし、男性がなかなかアプ...
内藤みか 2025-05-15 06:00 ラブ
急ぐのは危険! マチアプの失敗談「LINE編」5選。まさかの元カレ発覚、ID晒しの危機も
 あなたは、マッチングアプリ(以下、マチアプ)で知り合った男性とどのタイミングでLINEを交換しますか? LINE交換し...
恋バナ調査隊 2025-05-15 06:00 ラブ
永野芽郁を「異常に叩く」人へ。不倫は絶対ダメ、でも…矛盾を生きている現代の既婚者たち
 夫婦の在り方をテーマにブログやコラムを執筆している豆木メイです。  先日話題になった、永野芽郁さんと田中圭さんの...
豆木メイ 2025-05-14 06:00 ラブ
「ヨリ戻してやってもいいよ」ってキモいんだが? 元カレ&今カレからの激ヤバLINE6選
 元彼や彼氏の闇深LINEで怖い思いをしたという人も多いようです。そこで今回は、女性が震えた恐怖LINEを6つ、ご紹介し...
恋バナ調査隊 2025-05-14 08:33 ラブ
妻がブチ切れ!「バカ舌」夫の“無神経発言”5選。今日も料理にケチをつけ…
 家族のために手間暇かけたり、健康を考えて薄味に仕上げた料理も、夫がバカ舌だったり、文句しか言わなかったりだと、作る気が...
恋バナ調査隊 2025-05-13 06:00 ラブ
「付き合うタイプのセフレ」って何? マチアプ界隈に出現する新たな“女の敵”に気を付けて!
 セフレといえば、交際はせず体の関係だけもつ間柄をイメージする人が多いでしょう。しかし今、“付き合うタイプのセフレ”がマ...
恋バナ調査隊 2025-05-13 06:00 ラブ
恋愛で“キャパオーバー”になる人の特徴。「別れたい。疲れた」と相手を責める前に原因を探ってみて
 恋愛でキャパオーバーになると、好きでも別れを考えてしまったり、なんでもネガティブに考えたりしてしまうもの。そんな自分に...
恋バナ調査隊 2025-05-12 06:00 ラブ
40女が彼氏に“ドン引き”された7つの瞬間。「映え」のために借金って!
 今回ご紹介するのは、40代の彼女を持つ男性の不満。直接彼女には言えないけれど、ひそかに蛙化することがあるようですよ…。...
恋バナ調査隊 2025-05-11 06:00 ラブ
距離の詰め方でバレてるよ! 男性の「下心LINE」を見抜く3つのポイント
「真剣交際する気がない下心満載の男は、相手にするだけ時間の無駄」。そう考える女性たちに、LINEで男性の下心を見抜くポイ...
恋バナ調査隊 2025-05-11 06:00 ラブ