子育てワンオペ問題…親頼みのママにモヤモヤ、男性の育児休暇は必要?

豆木メイ フリーライター
更新日:2023-09-19 06:00
投稿日:2023-09-19 06:00

男性の育児休暇取得率は?

 ところで、一番近くにいる子育てのパートナーである夫。

 皆さんのパートナーは子育てに協力的ですか?

 厚生労働省が従業員数1000人超えの企業を調査(※1)したところ、令和5年度は男性育児休業等取得率は46.2%でした。

 想像以上に多くて驚きましたが、この調査は従業員数1000人以上の企業を対象にしていますので、従業員数が300人以下の中小企業ではまだまだ浸透していないでしょう。

 しかし、厚生労働省「令和4年度雇用均等基本調査」(※2)における男性の育休取得率17.13%を踏まえると、年々育児休暇を取得する男性が増加しているのは間違いないようです。

男の育児休暇、必要ですか?

 私の場合、夫に育児休暇を取得して欲しかったかというと、特に必要性を感じないのが率直な気持ちです……。

 実際、「育児も家事も女性自身のペースがあるので乱されたくない!」と感じる人が多いのも事実です。

 私の友人は、「子どもと共に自分も21時までに就寝したい。そのペースで生活をしているため、夫が帰ってから育児をしてもらう必要がない」と言っていました。

 これについては、産後の母親の体力の回復具合やホルモンバランスの状態によって異なります。

 本当に助けが必要な人にとっては、男性の育児休暇は有益な制度となるはずです。

女性の従業員のためには経験して欲しい

 これまでは家庭で子育てをしている立場の話でしたが、自分が企業に勤めていると仮定した時には、男性の上司に育児の大変さを理解しておいて欲しいと感じるでしょう。

 17時定時でダッシュで電車に乗り込み、保育園に子どもをお迎えに行く。兄弟がいて、小学校の学童にいる場合は再びダッシュで迎えに行く。

 そこから怒涛のように、晩ごはんの準備と食事→お風呂、宿題のチェック→明日の準備を終わらせます。

 いくら体力があっても、夜にはヘトヘトです。

 これが週5日間、毎日です。

子育て中の女性従業員の待遇問題

 子どもを出産した女性は、このような目まぐるしい生活を送っていると、上司の立場になる人には願わくば、実際に経験して欲しいのです。

 「育児を手伝う」のと、主体となって「育児をする」のは全く別物です。

 週末だけ子どもの相手をして育児をしている気になってはいけません。

 生活は毎日川のように流れていくもので、時間は止まらないのです。

 短い期間でも構わないので経験するだけで、子育て中の女性従業員に対しての待遇は向上するのではないかな? と感じています。


(※1)出典:厚労省 イクメンプロジェクト「令和5年度男性の育児休業等取得率の公表状況調査(速報値)」
(※2)出典:厚労省「令和3年度雇用均等基本調査 事業所調査」

豆木メイ
記事一覧
フリーライター
アラフォー2児の母。2人目の子供を出産後からセックスレスになる。各SNSでセックスレスのつらさについて発信したところ多くの方から反響をいただく。5年後離婚するために経済的自立を目指して奮闘中。趣味は飲酒。
XInstagramnoteYoutube

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


ありえない“パワハラ職場”経験談6選。「先輩の指示で話せないの」って小学生かよ!?
 パワハラが問題視される時代ですが、今もなおパワハラが原因で退職に追い込まれている人が少なくないようです。今回はパワハラ...
43歳、推し活でお金は減った。でも後悔はない。“推し”と過ごしたあの頃の私を誇りに思う
 アラフィフに差しかかる少し前、私はK-POPの“推し”と出会いました。これまでも長くオタ活を続けてきましたが、その出会...
芸能人も公表…パニックに陥ったら「ダメな人間だ」と責めないで“怖い”と思っていい。今の自分を受け入れる大切さ【専門家監修】
 2012年に59歳で亡くなったロック歌手・桑名正博さんとアン・ルイス(68)の長男でミュージシャンの美勇士さんや、タレ...
魅惑の“にゃんたま”ツーショット♡ 2匹の背比べ、真の勝者は意外なところに?
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
【動物&飼い主ほっこり漫画】連載特別編「春山先生 幼少期の思い出」
【連載特別編】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場!  11月下旬発...
【女名の植物クイズ】夏の花で「あの有名映画の主人公」と同じ名前の品種があるのは?(難易度★★★☆☆)
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...
理解不能すぎ!義実家の謎ルール6選。「トイレの水は3回分ためて流す」ってありえる?
 家事のやり方、生活の仕方、人付き合い……それぞれの家庭ごとに存在する「謎ルール」ってありますよね。それが義実家の謎ルー...
花火大会の“有料化”が増えた背景。3万円の高級席も…若者世代は「お金を払って見る」が当たり前?
 今夏も花火大会が大盛り上がり。特に日本三大花火大会の長岡花火は、開催直後のSNSでは観客が撮ってアップした写真や動画が...
まだまだ帰省したくない…私が使った言い訳LINE集。“本当にありそう”な絶妙なウソで切り抜けた!
 この夏、義実家や実家に帰省したことを後悔している人もいるでしょう。「帰省せず1人でゆっくりしたい…」と願う皆さんのため...
めんどくさ! 意味不明な“ママ垢”ルールにゲンナリ…。「成長自慢は禁止」ってなんでよ?
 妊娠出産が初めてだったりママ友がいなかったりすると心細いですよね。そんな中「情報がほしい」「仲間がほしい」と、SNSで...
スナックに「客が来なくなる理由」はどこに? バブル時代とは違う、令和のシビアな現実
 みなさん、ぜひスナックに行ってください! 絶対楽しいから大人になったら一軒くらい行きつけのスナックを…!!  と...
ギャー! 旅行先での恐怖体験6選。友人が車窓を見て真っ青に…満面の笑みを浮かべる人物が
 楽しいはずの旅行で、身の毛もよだつような恐怖体験をしたことはありますか?   この記事では、夏の暑さを吹き飛ばす...
大昔から「究極のモンスターペアレント」は存在した!? 激怒した親がトンデモ行動に…盲目的な愛が生んだ悲劇
 職場や近所、SNS界隈に現れる「残念な人」、いますよね。実は今から約2000年前から現在に伝わる「聖書」にも「残念な人...
ダンディな“にゃんたま様”の色気にメロメロ♡ これはもう、ガン見です
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「あなたのためよ」に潰されないで。“優しさの押し付け”と戦うために、私が仕掛けた小さな反撃
 この時期になると、毎年思い出すのは姑のこと。実は、新婚当初、私たちは二世帯住宅で姑と同居していました。とあることがきっ...
見事な“おばさん体型”にショック! 食事は1日3食か、1食か…正解はどっちなの?
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...