“メンタル繊細”で生きづらい?【専門家監修】HSPの特徴と即セルフケア

コクハク編集部
更新日:2023-10-26 06:00
投稿日:2023-10-26 06:00
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、ちょっとした有名人。でもって、タヌキか妖怪の噂も囁かれるなか、健康に関する知識はズバ抜けている――。
 そんなえりのボスのもとにはウワサを聞きつけ、今日も悩みを抱えた女性が、ふらりと立ち寄ったようですよ。

1. 「生きづらさ」を感じる…HSPかも?

 麻友子さん(32歳女性/仮名)からのご相談です。

細かいことが気になったり他人の表情やしぐさの変化に敏感だったりして、毎日とても疲れてしまって生きづらさを感じることがあるんです

 涙ぐみながら話す麻友子さんに、えりのボスは寄り添うように答えます。

「麻友子さんは、もしかしたらHSPかもしれないわね」

「HSP……?」

 聞きなれない言葉に、麻友子さんは戸惑っています。

HSPとは、Highly Sensitive Person(感受性が高い人)のことよ。刺激や他人の感情に敏感で、何事も深くていねいに考える特性があるの。その分、日常のさまざまな刺激が疲れやストレスになって、生きづらさを感じてしまうことがあるのよ」

「そんな特性があるんですね。自分がHSPなのか知りたいので、もっと詳しく教えてください!」

 これは放っておけません!

2. HSPの特徴「DOES」とは?

「まずは、HSPの特徴『DOES』についてお教えするわ。『DOES』はHSPの、物事をていねいに深く考える『Depth of Processing』、相手や物事の変化に敏感で、過剰に刺激を受けやすい『Overstimulation』、相手の感情を理解し、共感できる『Emotional Reactivity』、ささいなことにも気づく『Sensing the Subtle』という4つ特徴の頭文字をとった言葉よ」

「4つの特徴ですか。たしかに自分にも当てはまっているような……」

 麻友子さんは、えりのボスの話に聞き入ります。

「この4つの特徴から、HSPは思慮深い、気遣いができる、コミュニケーション能力が高い人という印象を周りに与えやすいわね。でも、常に気が休まらなかったり、過剰な刺激がストレスになったりするから、生きづらさを感じやすいといわれているわ」

「HSPが何なのか理解できました。でも、この生きづらさはどうしたらいいんでしょうか?」

 えりのボスの説明を聞いて、麻友子さんは不安そうに尋ねました。

「ええ、そこが大切よね。これから、自分でできるケア方法をご紹介するわ」

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