「たかが、ものもらい」じゃなかった 30代女、霰粒腫の手術をしました

コクハク編集部
更新日:2023-12-19 19:58
投稿日:2023-10-14 06:00
 先日、眼科で右目のまつ毛の生え際にあった“しこり”の切除手術をしました。「たかが、ものもらい」と思っていたのですが、これが意外と大変だったんです。

長年気になっていた「まぶたのしこり」

 最初に、私のスペックをお伝えしておきます。

・マイナス5.50で強度近視の一歩手前
・1dayのコンタクトレンズを毎日、長時間着用していた時期がある
・アレルギーはないが、ドライアイ気味で目を触りがち

 実は、今回手術した“しこり”に気づいたのは15年ほど前。当時、皮膚科で相談したら「目の近くだから取るのは難しいかもね」と言われていたんです。

 それからだんだんと大きくなっている気がして、違和感もあるし気になってはいたんですが、一度断られたこともあって「そういうものなのかな……」と思い込んでいました。

 それが、近視を矯正するICL(眼内コンタクトレンズ)の相談で訪れた眼科の診察で「先に前にそれ、取っちゃいましょうか?」と言われて、トントン拍子に手術日が決まりました。

霰粒腫(さんりゅうしゅ)って?

 長年放っておいた「ものもらい」ですが、私の症状は霰粒腫というもの。まぶたの縁には目の潤いを保つための油を分泌するマイボーム腺というものがあり、この腺が詰まり、時間をかけて硬いしこりに変化します。痛みはありません。

 食生活やホルモンバランスの崩れなどの体調不良、目の周りの細菌やアイメイクでマイボーム腺を塞いでしまうことも原因と言われますが、担当医師いわく「できやすい体質があるんだよねえ」とのこと。

手術は局所麻酔のおかげで「痛くはない」

 手術当日は早めに病院に入って、手術の数時間前から看護師さんに何種類かの目薬を点眼してもらいます。何回目かの点眼の際に渡されたネットの帽子をかぶった状態で待ちます。

 名前が呼ばれて手術室の中に入ると、空調がよく効いて室内はひんやり。先ほどメガネを預けてしまって周囲がよく見えないので、看護師さんに手をひかれて手術台に上がります。

 担当医師もやってきて「まず局所麻酔の準備をしていきますね」。目の周りをアルコールで拭いた後、顔に丸い穴が開いた青いシートをかけられました。ドラマのオペシーンでよく見るアレです、アレ。

 麻酔の針は上まぶたと下まぶた、結膜に刺されている感覚がありましたが、目薬には痛み止めの成分も入っていたので、深くまで針を刺されても少しチクチクするくらいでそこまで痛くはありません。

金属のスプーンのような? ナニカが入る

 しばらくして麻酔が効いていることを医師が確認してから、眼球に「金属のスプーンのような形のナニカ」を入れられた感覚がありました。

(眼球を保護、手術する箇所の止血をする器具のようです。youtubeで他の人の霰粒腫の手術動画を見たところ、本当にスプーンのような形でした)

 その後の流れは比較的スピーディー、体感で5~10分くらいでしょうか。カチャカチャと金属の器具同士がぶつかる音、ハサミがチョキチョキいう音。

 そのたびにまぶたの上でも何かされている感覚はありましたが、やっぱり痛みはなし。局所麻酔ってすごいですね……。ときどき、まぶたと眼球をぐぐっと押される感じもありました。

 最後にプスプスと穴が開く音と、まぶたのフチがチクチクとされている感覚があり(切開した傷口を縫われていました)、軟膏を塗って眼帯をつけて終了。帰り道、車や自動車の運転はできませんが、普通にひとりで電車で帰宅する分には問題ありません。

 手術当日の洗顔と洗髪は控えます。あとは飲酒や激しい運動もNG。傷口が濡れないように気を付けながらシャワーで体を洗うのはOKでした。

 手術の翌朝は再び眼科へ。傷口を確認して問題なかったので眼帯を外してもらい、眼専用の軟膏と目薬が2種類処方されました。この日から普通に洗顔と洗髪もできます。

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


太陽のように明るく!「娼」の成り立ち、知っていますか
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
ソロウエディングってなに? 痛いとは限らない意外なメリットと注意点
 最近流行っている「ソロウェディング」をご存知ですか? ソロウェディングは、一人で結婚式を挙げたり、ドレスを着たウェディ...
中途入社ちゃん「ご迷惑では ご都合は ご連絡は」接客AIか?気遣いすぎ
 人への気遣いは大切。まったく気を遣わなければ、ギクシャクしたり口論になったりするため、最低限の気遣いは必要でしょう。 ...
新しいことに挑戦してみよう! 40代からのおすすめ習い事6選
 40代になって、「何か新しいことに挑戦したい」と感じる人は多いようです。でも、いざ習い事を探してみると、たくさん種類が...
眼内コンタクトレンズ「ICL」装着で視力0.1→2.0!最も感動した景色は
 小学生から分厚いメガネをかけていたド近眼人生ですが、37歳で思い切ってICL(眼内コンタクトレンズ)の治療を受け視力が...
【失敗談】人とモメないために重要なのは我慢よりも確認!
 みなさんは人と意見が違ったら、「まあ私が我慢すればいいか」と思うタイプですか?  私はずっと我慢するスタイルで生き...
今すぐやめたい40代のやばい口癖 ネガティブな言葉で人生ダメになる?
 口癖は、なかなか自分では気がつかないものですよね。ポジティブで前向きな口癖ならいいのですが、中にはネガティブすぎてやば...
「空」と「海」と「風」と…すべてが揃った特別な場所
「空」と「海」と「風」と…すべてが揃った特別な場所。  あの電車から、あのヨットからはどんな景色が見えるんだろう?...
セクシーウインクに悩殺寸前! “たまたま”を拝んで正気を保つ
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
海外旅行前に確認を!体力・モチベ温存、飛行機内で便利だったアイテム
 コロナ禍が収まりつつあり、海外旅行に出かける人も増えてきました。  ハワイ、NY、パリなどへ向かう長距離フライトに「...
春節に欠かせない「柑橘類」は金運アップの鉄板アイテム!
 まもなく中国圏の方々にとってのお正月「春節」がやってまいります。中国のお正月はワタクシの旦那様がシンガポール駐在時に現...
菜の花を食べると「いけないこと」をしている気分がする
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。  動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシ...
添い寝&ストレス監視!ガーミンのスマートウォッチ「Lily 2」その腕前は
 ストレスや疲れが貯まってくると、口唇ヘルペスができて黄信号を発する我が身体。よくできたヤツめ、と感心しますが、そもそも...
後輩社員の「大丈夫かと」「可能性高いかと」“かとかと”語尾にもやもや!
 誰かと会話している時に、語尾にイライラもやもやしてしまうことはありませんか?  流行り言葉は目まぐるしく移り変...
2024-01-30 06:00 ライフスタイル
遠いあの子を思い出す…センチメンタルな“たまたま”にホロリ
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
こんな言葉を聴きたくて、僕らは旅に出るのかもしれない
 兵庫県神河町のサイクリングコース「越知川名水街道」にやってきた。  壮大な景色をバックに、あたたかいメッセージに...