母親が施設から帰ってくる夢…認知症の予兆を「ボケたな」で済ませない

山口明 プロ童貞・現代アーティスト
更新日:2024-07-09 21:55
投稿日:2023-12-16 06:00

認知症の介護はプロに任せようよ

 要介護認定を受けて2年後には母親の認知症もかなり進行して、デイサービスでいろいろと問題を起こすようになってきた。

 スタッフの人の言うことを聞かなかったり暴力を振るったり、家でも暴れるようになって、あと下(シモ)のほうも不安な感じになってきて、ケアマネージャーさんからも施設への入居を勧められた。

 施設に入れるのって、なんか親を見捨てるように感じる人も多いと思うけど、やっぱり介護ってプロに任せるのがベストだと思うよ。

 あと、施設に預けるとなるとお金のことが心配になると思うんだけど、親って意外と貯金があったりするもんだから、事前に家にどのくらいの預金があるのか知っておくと安心だよね。

 ただ、お金の話って親子でもなかなかデリケートだから、関係性によっては聞き出すのが難しい場合も。うちの父親も「オレのカネなんだから、お前に関係ねーだろう!!」とか言ってたよ(笑)。

人生の最後が認知症って実は幸せ?

 親が認知症になると大変だし、もちろん悲しいんだけど、人生の最期にいろんなことを忘れて分からなくなるって、実は幸せなんじゃないかとも思う。

 オレの亡くなった父親は最期、もう体が動かなくなって施設で寝たきりだったんだけど、頭はハッキリしていたから、そんな自分の状態にイライラして、常に怒って大きい声を出して施設のスタッフさんを困らせていたんだよ。

 そう考えると認知症で何も分からなくなっちゃうのって、ある意味では幸せなんじゃないの? というか、そんな風に思わないと自分も家族も救われないよね。

結局この問題に正解はない?

 母親が施設に入って気が付けばもう5年になるんだけど、定期的に「母親が施設から家に帰ってくる夢」を見る。

 目が覚めて、「夢で良かった」と毎回ホッとするよ。母親が施設に入居するまでの数年間は本当に悪夢のようだったからさ。そんな経験をしたからか、最近はお互いに毎日ただ普通に生きてるだけで幸せを感じられるようになった。

 結局、親が認知症になったときに子どもはどうすべきか? って話。

 病院の先生やデイサービスや施設の人の話をたくさん聞いてきたけど、みんな言うことはバラバラなんだ。関係性も立場もそれぞれ違うんだから当たり前だよね。

 最近は認知症に関する書籍もたくさんあるし、有名人が自身の経験をメディアで語ったりして昔より情報をキャッチしやすいけど、それでも人によって意見は様々なワケで改めてこの問題に正解はないんだろうね。

 皆さんDOなのYO!! 次は明るい話にしたいのでお楽しみに。

(聞き手・箕浦恵理/コクハク編集部)

山口明
記事一覧
プロ童貞・現代アーティスト
1960年生まれ。プロ童貞しかし、あるときは現代アーティスト。そしてまたあるときはオナニストにして予言者。しかし、その実体は無職のオシャベリ・クソジジイ。毎日、地元MAD CITY(松戸市)の平和を守る為、猫背&早歩きでパトロール。本日も童貞戦線異状なし!!
著書の「ワイルドチェリーライフ山口明 童貞力で一億総クリエーター時代を生きる」が発売中。代理人による公式Xも更新中。

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


白米信者の夫もご満悦!米が高いなら「もち麦」を食べればいいじゃない
 米価格の高騰が止まりません。農林水産省が3月24日に発表した米の平均小売価格は、5キログラム入りが4172円。とうとう...
ボスママに嫌われる人の特徴5つ。子どもの入園・入学シーズン、ロックオンは回避したい!
 これから子どもの入園・入学を控える女性の中には「ボスママとうまくやっていけるかな…」と不安になっている人もいるのでは?...
天界からのパワーを受信中? 神聖な空気が漂う厳かな“たまたま”
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
伴侶、ペット…大事なパートナーの死の乗り越え方。花屋が痛感する「ほどほど」と「さっぱり」
 猫店長「さぶ」率いる我が愛すべきお花屋は、ギフトやデイリーユースの販売に加え、冠婚葬祭をはじめとした「ライフイベント」...
バツイチ女一匹、大学院での「ポンコツ商店会研究」が高評価! 学問と実践、どっちがムズイ?
 本コラムは、地元の“幽霊商店会”から「相談がある」と言われ、再始動の先導役を担う会長職を拝命することになったバツイチ女...
グレイヘアは腰が引けるよね…。それでも中年女性の白髪はチャンスだと思えた“素敵な一言”
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
既婚者マチアプが大盛況。更年期=女の終わりにあらず、恋も人生もアップデートしたい40代女性の決意
 セックスレスやセルフプレジャー、夫婦の在り方をテーマにブログやコラムを執筆している豆木メイです。  今回は「更年期」...
ママ友の裏表に震えた3つの話。子どもつながりとはいえ、皆と仲良くする必要はない?
 子どもを通して接点を持ったママ友。仲良くなるにつれて、良くも悪くも「こんな人だろう」とイメージが固まるものですが、果た...
遊び疲れた帰り道…夕日の中、友達の声に耳を澄ませる“たまたま”君
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
都電が走る風景もどんどん変わっているようだ
 歩行禅って知ってる?  歩きながら「ありがとう」や「ごめんなさい」を唱えると、ココロがすっきりするらしい。 ...
【異なる句読点探し】「!?」の中に隠れた異なる“一文字”は?(難易度★★★☆☆)
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。毎日頑張るあなたがちょっぴり得した気分になれますよう...
まだ40代?もう40代? 老いを痛感した切ない瞬間6選。夜の生活で途中休憩したくなるトホホ
 年齢を重ねると、体の老いを実感する瞬間が増えてきますよね。今回は、40代を過ぎて老いを実感した人のエピソードをご紹介し...
他人への「うらやましい」をやめられない人の対処法3つ。嫉妬心を少しでも手放そう
「なんで私はこんな生活をしているのに、友人ばっかり幸せそうなの…」「みんな毎日充実してそうなのに、私は全然充実していない...
40代の倖田來未が《全盛期と変わってない》と話題に…20年前と同系ファッションでも、なぜ痛くない?
 歌手の倖田來未(42)が23日、自身のインスタグラムを更新。4月13日に開幕する『2025年大阪・関西万博』関連のイベ...
猫になりたい! 春の訪れを教えてくれる自由奔放な“たまたま”8連発
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 2025年2月にご紹介したもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかし...
「私もう〇〇じまいしました」解放感半端ない!40代女性がやめたこと6選
 あなたには「そろそろやめようかな」と思っている習慣はあるでしょうか? 今回は40代の女性たちに「やめたこと」を聞いてみ...