葬儀代は減り、ペットのお悔やみ花は“予算度外視”…弔いは何で図る?

斑目茂美 開運花師
更新日:2023-11-22 06:00
投稿日:2023-11-22 06:00

ペットの死

いろいろやらされてワシ大変や、ご飯のグレードあげて貰わにゃ割に合わん byさぶ店長/無断転載禁止(C)コクハク
いろいろやらされてワシ大変や、ご飯のグレードあげて貰わにゃ割に合わん byさぶ店長 /無断転載禁止(C)コクハク

 動物をこよなく愛するワタクシにとっても、ペットの死は抗えない悲しい試練。

「気持ちが通じ合っている」と信じてはいるものの、病や不慮の事故・老衰により訪れるペットの死を前に、彼らのためと思ってとってきた自分の選択が、果たして言葉の通じない彼らのためになっていたのだろうか? 枯れない涙を流しながら自問自答の繰り返しだと思われます。

 以前は決められた場所で荼毘にされていた動物ですが、個別にペットの荼毘に付き添えるような移動式ペット葬祭業者も登場し、それは火葬場の釜前にて行われる人間の直葬と同じ状態でございます。

「いくらかかっても構わない」

 ペットとの最期の別れのお花を買いにいらっしゃる飼い主様たちの多くが、ご注文の際に言われるセリフですが、注文を承るワタクシたちお花屋の常識が問われていると感じてなりません。

 それもこれも全てが「人も動物も命の重さは皆同じ」と自分に言い聞かせながらの花屋仕事なのでございます。

弔いの気持ちがあれば…

出会ってくれてありがとう(写真:iStock)
出会ってくれてありがとう (写真:iStock)

 葬儀の規模の大小で亡くした人への悲しみの深さが計れるものではありません。それがささやかな一輪の花であったとしても送る者の気持ちがこもっていれば、美しく気高く感じるものです。

 昨今のミニマム化した人間のご葬儀を否定するわけでもなく、時代に沿った世の流れなのかもと理解しております。

 ただ、ペットのお別れと差がなくなってきたこと、ペットの法事も需要があること、人とペットがともに葬られるお墓もなかなかの売れ行きであることなどを思うと、改めて「ペットは動物だからの時代じゃないのね」を思う次第です。

「ペットも完全に家族の一員」。これが本当の意味で実践され始めたのかしら……。神奈川の片田舎のお花屋、痛感しております。

 大切な者とのかけがえのない暮らしを大切に。そして、人も動物も等しく幸せに一日も長く続きますことを……遠いお空の向こうからお祈りしておりますよ~。

斑目茂美
記事一覧
開運花師
半導体エンジニアを経て花業界に転身。イベント・ホテルなどの装飾も手がける生花店を営む傍ら、コンテストで優勝・入賞を重ね、雑誌・新聞等に作品を発表する。神奈川各所にて花教室を開催。障害者支援も花で実践。悩ましくも素敵なお客様を「花」で幸せへと導く道先案内人。ブサかわ猫店長「さぶ」ともに奮闘中。Facebookやってます。

ライフスタイル 新着一覧


MUJIのフレグランスオイルが優秀 価格は有名高級ブランドの6分の1以下
「無印良品」が好きなくせに知らなかった不覚…。インテリアフレグランスオイルの「ウッディ」、すでに人気の商品ですが、噂に違...
長期休暇でも帰省しない選択…6つのあるある理由、罪悪感を抱く必要なし
 皆さん、長期休暇のときは帰省しますか? 帰省を毎年のイベントとして楽しみにしている人もいれば、「帰省したくない」と悩ん...
母の日の定番アジサイを長持ちさせるには?「伊予獅子てまり」が大注目
 猫店長「さぶ」率いる我がお花屋が位置する神奈川は、有名な温泉場がいくつも点在しているお土地柄。ワタクシが居を構える場も...
【月5万円】収入&スキルUPを目指すシンママは集合!
☆月に5万円、10万円の収入UPをしよう! ☆文章力をUPさせよう! 『コクハク』の読者選抜チームとして、メディ...
2024-04-30 13:20 ライフスタイル
家事大っ嫌い~!40独女のQOL(生活の質)が爆上がりした2大時短家電
 7月よりドラマ「西園寺さんは家事をしない」(TBS系)が放送されるそうですね。 “干物女”を生み出したドラマ「ホタルノ...
40代もやらかす“プチ老害”の落とし穴 全長数十cmの長文LINEで見切れ
 40代にとっては他人事のように感じる「老害」ですが、実は今、40代の人から届く「プチ老害LINE」に困る若者が増えてい...
困り顔がたまらない! オッドアイ“たまたま”君にロックオン
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
今更「アイドル」になろう。そして、安倍なつみとCoCoの追憶
「おら、アイドルになる!」  そう叫んで、女の子走りでステージから捌けた瞬間、自分でブッと吹き出してしまう。アイド...
友史上極ネガ、ごめん連呼、Wi-Fiジャック…LINEの異変はSOSサイン?
 毎日ネガティブなニュースが流れる現代では、メンタルがやられてしまう人が少なくありません。  自分は大丈夫でも身近...
早咲きも遅咲きも
 桜の種類によって咲く時期はそれぞれ違うのだという。  ソメイヨシノは蕾が膨らみかけている白州で八ヶ岳を背に満開の...
ほっこり癒し漫画/第72回「爪切りはイヤイヤ」
【連載第72回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
「立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花」って最上級の褒め言葉?
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
インフルだから修学旅行ずらせる?⇒令和も健在!“あたおか”モンペの恐怖
 モンスターペアレント、略してモンペ。自己中心的、理不尽、過保護、クレーマーとして学校や教師を悩ませる存在ですが、LIN...
私が見た最凶の闇ホステス!後輩いびり、“ブルーカラー”のお客様を蔑む女
 ホステス歴10年。スナックへの愛は今も増しており、これからもスナックの良さを知っていただくべく、何か綴れたらと思ってい...
“取り柄のない”自分の才能の見つけ方 手作りも副業も無理…深く悩まないで
 コロナ禍以降、近場のイベントを楽しむ人が増えました。そのなかで伸びてきているのが、手作りのものを販売する市場的イベント...
お花畑に2匹目の“たまたま”が♡ 今日の恋愛運はいかがかにゃ
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...