櫻坂46異例の韓国人気賞1位!紅白復活&史上最多動員、大逆転なぜ起きた

こじらぶ ライター
更新日:2023-12-02 06:00
投稿日:2023-12-02 06:00

7th「承認欲求」で魅了する超高速ユニゾンダンス

 夏以降は単独ライブが無かったものの、「Japan Expo」でパリとマレーシアに赴き、海外初パフォーマンスを敢行。また「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」などの国内大型フェスにも多数出演し、裾野を広げてきた。

 続く10月に発売された7thシングル「承認欲求」では、満を持してエース森田が2ndシングル以来のセンター再登板となり、3期生も含めた選抜制が導入された。選抜16人中4人が3期生から選抜され、山下瞳月(18)、谷口愛李(18)は森田の両隣でフロントを任された。

 驚くべきは、加入から1年も経たない3期生を4人も抜擢しながら、一糸乱れぬ超高速ユニゾンダンスでパフォーマンスレベルをさらにあげてきたことだ。初週売上は54万枚で自己最高を更新し、ストリーミングでも前作以上の強さを見せた。

 ヒップホップ、ブレイクダンス、ロックダンスなど多ジャンルで高難易度のダンスを、K-POPのような少数精鋭ではなく多人数で揃え、極めて高いビジュアルレベルにありながら、髪を振り乱し情熱を持って表現する。櫻坂46は今、国内外探しても稀有な存在だろう。

櫻として初めて自力でつかんだNHK紅白出場

 こうしたすべてが話題となり、櫻坂46は紅白復活当選を決めた。改名後では3度目だが、一度落選し、「櫻坂46らしさ」を確立してからの選出であり、ファンの間では「櫻として初めて自力でつかんだ出場」とたたえられている。

 迎えた前述のZOZOマリンスタジアム3周年ライブでは、指定席が完売し、ステージ裏の見切れ席等も開放され、同所の史上最多動員に繋がった。

 ネットの反応と現場での肌感を合わせると、改名後は離れていた欅坂46ファンの復帰勢、坂道姉妹グループやAKB48系など他アイドル界隈からの初参戦組、アイドルにハマったのは初めてという一般層と、これまでにない客層が見受けられた。

進むファンの世代交代

 全体の5割に迫るほど女性ファンも多く、ファンの世代交代も進んでいる。

 初日に1期生・土生瑞穂(26)の卒業セレモニーがあり、彼女にまつわる欅坂46楽曲が披露されたが、2日目千秋楽では新生櫻坂46として、改めて櫻坂46楽曲のみで勝負した。

 クールなダンスナンバー「摩擦係数」、タオルを振り回し会場全体が一体となる「ドローン旋回中」、王道アイドルお手振り曲「君と僕と洗濯物」など楽曲や演出の振り幅が凄い。

櫻坂46ライブに「ある変化」

 過去の櫻坂46ライブの傾向として、ファンはパフォーマンスに見入り、アイドルのライブとしては比較的硬派な雰囲気もあった。

 だが、春のツアーの3期生曲「夏の近道」で「ぶちアガる所はぶちアガって良い」ことを知ったファンたちは、本公演では1・2期生曲も含め、コールを揃えボルテージを上げ、メンバーもまたそれに応えあおり、一層の盛り上がりを生む好循環をもたらした。

 激しいダンスナンバーであるシングル曲を連発したのち、本編ラストには大観衆が待ち望んでいた「Start over!」「承認欲求」の2曲をたたみかけ、熱狂の渦に巻き込んだ。

藤吉夏鈴の表現力、森田ひかるの覇王感

 前者ではセンター藤吉がステージを縦横無尽に駆け巡ってその表現力を見せつけ、後者ではセンター森田が1、2年前では考えられないほどの「覇王感」を醸し出し場を制圧した。

 アンコールでの最後のMCでは、キャプテン就任後、常に明るく声を出し続けてきた松田が、

「去年の今頃はちょっと悔しい思いをしたり、今年の(春の)ツアーも空席が目に入ることもあったんですけど、今年に入ってからシングルを3枚発売させていただいたり、初めての海外でのライブにも挑戦させていただいり、そして今年は年末に皆さんと締めくくれる日があるという、本当に特別な1年でした」

 と、万感の思いで1年を振り返り、会場は大きな拍手に包まれた。

「櫻坂の詩」の歌詞を味わうメンバーたち

 そんなMCを受け、アンコール最後の曲はライブを締めくくる定番曲「櫻坂の詩」だった。

『当たり前だと思ってた普通の日々が 当たり前なんかじゃなかったなんて…』

 コロナ禍で誕生し、無観客配信ライブで活動をスタートした櫻坂46に宛書きされた楽曲だが、紅白出場や観客席を満員にすることなど、この1年でも改めて「当たり前」の大変さを彼女たちは味わった。

 メンバーそれぞれ花道に散り、ファンの至近距離まで行って噛みしめるように歌う。

ライブ中に見せた涙の意味は…

 曲が進むにつれメンバーの多くが目を赤くしていた。山﨑は曲頭から涙を隠せず、田村は目の前のファンを見つめながら、途中でこぼれ落ちる涙を抑えられずうつむき自らの腕で拭った。

 この涙の意味は、ライブ数日後に卒業を発表した1期生・小林由依(24)への惜別の想いもあったであろうが、苦しい時もずっと支えてくれたBuddies、新しく櫻坂46を知ってくれたBuddiesたちがペンライトで灯す「櫻色」に染まった会場がとても温かかったことも相まったからではないだろうか。

こじらぶ
記事一覧
ライター
STARTO ENTERTAINMENT、秋元康系女性アイドル、ローカル、地下アイドル等数々の現場を経験。Xでもご意見を募集しております。

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


【芸能クイズ】ヒントは有名コンビ!「佐藤嘉彦・粋子」が本名な芸人は誰でしょう?
 テレビやネットでふと耳にした、あのひとこと。記憶の片隅に残る発言の背景には、ちょっとした物語があるのかも?  ネ...
空前のオカルトブーム! 大人も楽しめる「夏のホラーアニメ」3選。平成の“トラウマ級”作品が令和にリメイク
 近年、小説や映画を中心に巻き起こっているホラーブーム。Web記事から単行本化された小説を原作とし大ヒット映画となった「...
ヒカキンは本当に“聖人”だったのか? 炎上騒動で見えたトップYouTuberの人間くささ
 日本を代表するYouTuber・HIKAKIN(以下、ヒカキン)が、パクリ動画を公開したことで炎上しました。  ...
堺屋大地 2025-08-14 10:37 エンタメ
「あんぱん」のぶの不器用設定はどこへ? ボツ原稿を持ち歩く嵩…まだまだあるクエスチョン
 独立した嵩(北村匠海)は独創漫画派という集団に所属し、そこで割り振られた仕事をこなしていた。だが、決して順調とは言えな...
桧山珠美 2025-08-11 17:03 エンタメ
キンプリ岩橋玄樹、A.B.C-Z戸塚祥太ら夏の深夜ドラマ、極上イケメン4選。“フェミ男”の二世息子も俳優デビュー
 常夏の国、ジャパン 日本列島沸騰中です! 連日、熱中症警戒アラートが発令し、無駄な外出はしないようにと呼びかけます。コ...
1位の道枝駿佑を抜いた!2025年上半期「国宝級イケメン」を検索数でランキング。最も調べられた日の出来事は
 7月15日、「ViVi国宝級イケメンランキング 2025年上半期」(以下、「ViViランキング」)が発表されました。N...
こじらぶ 2025-08-10 11:45 エンタメ
「あんぱん」手嶌治虫(眞栄田郷敦)と運命の出会い…だけど。“靴紐”シーンは何かの伏線なの?
 嵩(北村匠海)はカフェで打ち合わせをしていた手嶌治虫(眞栄田郷敦)に声をかけられる。いたたまれない気持ちで会社に戻った...
桧山珠美 2025-08-09 10:38 エンタメ
山田裕貴、“気持ち”を考え続けて撮影に挑んだ。W主演の堤真一に「恥ずかしくて聞けないこと」とは?
 太平洋戦争末期の沖縄で、アメリカ軍に追い詰められて木の上に身を潜めた日本兵が、終戦を知らないまま2年間にわたって潜伏生...
望月ふみ 2025-08-08 11:45 エンタメ
「あんぱん」健太郎(高橋文哉)闇市→ディレクターへ謎すぎる大出世。スピンオフに期待していい?
 嵩(北村匠海)の漫画が入選し、大喜びののぶ(今田美桜)。嵩はのぶの笑顔がうれしくてたまらない。そんな中、蘭子(河合優実...
桧山珠美 2025-08-05 16:53 エンタメ
お受験界隈が「神回」と絶賛。藤本美貴、澤部ら芸能人はなぜ私立を目指す?『しくじり先生』で語られた“二世”息子の壮絶エピソード
 実業家の岸谷蘭丸(24)さんが7月25日深夜に放送された『しくじり先生 俺みたいになるな!!』(ABEMA・テレビ朝日...
「あんぱん」ミセス大森、キター!! 誰もが知る名曲がどう生まれるのか? のぶのパヤパヤ感はちょっと不安
 のぶ(今田美桜)は鉄子(戸田恵子)の秘書として多忙な日々を送っていた。嵩(北村匠海)も三星百貨店の宣伝部で一目置かれる...
桧山珠美 2025-08-04 21:25 エンタメ
高野洸は同郷の大スター“藤井フミヤ”を追いかけたい。実は過去2回の紅白出場、3度目を目指す目標とは
 ミュージカル『刀剣乱舞』の主演や、近年では帝国劇場での舞台『キングダム』主演など、舞台を中心に、歌手やダンサー、俳優と...
望月ふみ 2025-08-05 12:03 エンタメ
「あんぱん」嵩(北村匠海)初めてのチュウ、少しズレてなかった? 2人の“長屋生活”でいろいろ気になる点も
 朝田家、柳井家の女性陣が集結し、のぶ(今田美桜)と嵩(北村匠海)の結婚のお祝い会が開かれる。にぎやかに宴会が進む中、お...
桧山珠美 2025-08-02 13:13 エンタメ
「あんぱん」嵩の“三星百貨店 包装紙”誕生秘話にそうだったのか!プロポーズよりそっちに感心
 就職した嵩(北村匠海)は、複雑な表情ののぶ(今田美桜)に漫画は描き続けると言って安心させる。一方のぶは、法の整備が進む...
桧山珠美 2025-07-30 16:25 エンタメ
38歳 大河俳優の電撃婚に“ロス”の声「どんな徳を積んだの」「最後の希望が…」一方、好感度上昇の理由は?
 7月27日、俳優の松下洸平さんが結婚したことを発表しました。インスタグラムに文書を掲載する形で「突然のご報告となります...
まりも 2025-07-29 11:00 エンタメ
「あんぱん」のぶと嵩のラブコメから一転、ホラー! 登美子、怖すぎです。なぜ家を知っている…?
 お互いの気持ちを確かめ合ったのぶ(今田美桜)と嵩(北村匠海)。あれから3か月後、のぶは鉄子(戸田恵子)の選挙運動で高知...
桧山珠美 2025-07-28 12:46 エンタメ